みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(6点検索)】
5.《ネタバレ》 登場人物達がとにかく気色悪い。 暴力的な取り調べも後味悪し。 少年の一重瞼も気持ち悪い。 土工とやらも単なる不潔な変質者だし。 やたらにしつこい性交シーンも勘弁。 それに対し内容のインパクトは凄いものがある。 天城峠の薄気味悪い雰囲気も印象深い。 【にじばぶ】さん [インターネット(邦画)] 6点(2023-03-15 22:29:37) 4.《ネタバレ》 劇中「紀元二千六百年」の歌が流れるので時は昭和15年。少年は誰しも女性に対してあこがれと思慕の念を抱くが、劇中の少年は女性に対して屈折した感情を抱いていた。母親とその義弟とが男女の関係にあることを知っていたからだ。少年には父親がおらず、鍛冶屋という稼業を嫌悪していることもあり、ある日いたたまれず家を飛び出した。少年は山中で遭遇した美しくも妖艶な遊女に魅かれる。年上の女性に対する純粋な憧憬と愛慕の気持ちが生起したのだろう。だが途中で別れ、遊女と土工の性交を目撃するに至り、母親へのどす黒い感情がフラッシュバックとなって押し寄せ、発作的に土工を殺害してしまう。少年には神聖な女性を凌辱する男の存在が許せなかったのだ。これは動機として成り立つ。 ◆宿の主人は浮浪者同然の土工を憐れに思い、紙幣を恵んでやり、万が一男が行き倒れになった場合に備え、紙幣に「此人を宜敷」と書き添えていた。これが重要な証拠品となるのだが、どうして他人にそんなに親切にするのか疑問である。ちなみにそばが15銭の時代で、1円は現在の三千円程度の価値。 ◆少年が氷小屋で一夜を明かすが、濡れたおがくずの上に板を敷いて寝る、そういう知恵をどうやってつけたのか。 ◆あらかじめ遊女が犯人と決め付けた上で、自白を迫る強引な取り調べ。これは現代でもあるが、戦前では猶の事あったのだろう。冤罪は無くなりそうもない。「はばかりに行かせて!」と叫ぶ遊女を刑事が床に投げつけるシーンがあるが、あれは人形を投げている。刑事の遊女に対する贖罪の気持ちがさほど描かれていないのは減点。あればもっと悲劇が盛り上がった。 ◆遊女は犯人が少年と知っていた。そして少年を許した。少年は遊女からもらったマッチを生涯お守りにしていた。そして40年後遊女が拘置所で亡くなったことを知る。かくも儚い恋を他に知らない。 ◆田中裕子の演技は素晴らしい。彼女を美しく撮ったカメラワークは賞賛もの。本作品でモントリオール世界映画祭主演女優賞を受賞したのもうなずける。当時28才で、連続テレビ小説『おしん』で主役を演じていた頃だ。一方で貞女、一方で娼婦を演じ分ける。女優として最も脂の乗っていた時期。一方で老人に見えない刑事には失笑する他はない。 【よしのぶ】さん [DVD(邦画)] 6点(2011-07-25 12:26:28) 3.《ネタバレ》 分かるようでイマイチ分からないところもある映画。 本作の少年にそれほど感情移入できなかったので、個人的には高くは評価しにくい。 田中裕子に惹かれるかどうかでも感想が異なりそうだ。 少年(印刷会社社長)の犯行であることは一目瞭然なので、なぜ彼が人間を殺さざるを得なかったのかという犯行の動機がポイントなるが、それが明瞭になっても、それほど深くは感じ入れなかった。 犯行の動機は、“男”としての性や優劣競争のようなものだろうか。 「俺はこんな奴に負けたわけじゃない」「オマエのせいで俺の・・・」という思いや憤りが爆発したのだろうか。 自分の母親も叔父さんに取られたようなことになっており、“男”として敗北感や“子ども”という無力感が既に根付いていたのかもしれない。 少年も若いなりに“男”が爆発したが、本作の監督も“男”として爆発し、田中裕子をそういった視点から上手く撮っている。 それにきちんと応えている田中裕子を褒めるべきかもしれないが。 ただ、天城のシーンはよく撮れているが、現代のシーンは評価できるものでもない(最後の意味不明なところもあるカットも興ざめ)。 コントメイクの老刑事とのやり取りも何かを感じ取れるものはない。 結局、ハナも無罪となったものの、病気で死んだというのもやや引っ掛かるところだ。 ハナが無罪となっては、彼が犯した“罪”の重さも変わってくる。 時効によって罪は消えるかもしれないが、罪の意識は消えることはないはず、ましてや他人(好きな女性ならばなおさら)に罪を押し付けるということはどれだけ心に深く刻まれるかということをもうちょっとアピールして欲しいところ。 そのためにも、無罪や病死というのはいかがなものか。 そもそも彼女が無罪となったら、少年にも嫌疑が掛かるものではないか。 彼女が罪を被れば、少年が罰せられなかった理由は分かる。 しかし、彼女の言動に何か引っ掛かるところがあり、引退した刑事が最後に犯人と向き合うという形にした方がよいかもしれない。 刑事自身も自分が犯した“罪”と向き合ってもよい。 彼も“男”として初めて向き合った殺人事件を解決したい、“男”として“女”になめられたくないという思いがあったのかもしれない。 【六本木ソルジャー】さん [DVD(邦画)] 6点(2009-11-21 22:34:05) 2.TV放映で観たのがちょうど映画の中の少年くらいの年齢で、かなり入り込んで見ていました。純粋な少年と娼婦の妖艶さの対比、観てはいけない大人の世界を覗き見た時の切ない気持ちが堪らない。 【亜流派 十五郎】さん 6点(2003-11-03 09:30:24) 1.田中裕子を見る映画です。それにしても、あの少年があの大人になるのは外見的に無理があるのでは? 【omut】さん 6点(2003-06-17 19:08:43)
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