みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
9.病院に「4号室」があったりする時点で、まあ、リアリティを追求するタイプの映画ではないワケで、どちらかと言えば不条理モノ、これが意外に面白かった。この映画の舞台である「病院」ってのが、ひとつの「世界」であって、その中に集まった、屈託を持った人たちの中に、ヘンテコなウィルスが感染していく、というホラーで、この病気を表現するのに「緑のドロドロ」ってのが、チト古臭いような気がしないでもないのだけど、それでも、何といいますかね、今の「格差社会」における「負け組」という“病”、こいつを何だか予言したような内容で。「勝ち組」「負け組」とは言うけれど、実際には「負け組の人々」と、「負け組にいつ入るかとおびえる人々」ばかりが存在しているような、何とも知れぬ閉塞感が蔓延する現代社会、そういう雰囲気が、この映画と重なっているように感じるのです。 【鱗歌】さん [地上波(邦画)] 7点(2008-07-13 22:59:32) 8.《ネタバレ》 「恐怖」について誠に的を得た説明をされていたのはザ・チャンバラさんだったと思うが、日常の中に潜む非日常が徐々に日常を侵食していくさま、というのがやっぱりホラーの醍醐味かなあ、と私なんかも思う。多くのホラー作品も、それを心得て作られるのが常である。 でこの「感染」というやつは、いきなり「非日常」から始まっちまう。「平和で健全な病院ライフ」というのが、もう、最初っから存在してないとこにもって、もうひとつの「非日常」をぶち込む、という離れ業に出るのだ。ある意味すごいのかもしれないし、「実験」という言葉も浮かぶ。 院長が逃げて、病院経営が立ち行かなくなり、もう明日をも知れない、という低空飛行から始まって、「もっともっと」低いところまで観客を引き摺っていかなければいけないのである。「落差」が作りにくい状況なのである。 まあ、最初から低空飛行しなければいけなかった理由は、医療ミスの発生し易い状況を作りたかったとか、なおかつそれを隠匿しなければならない状況にしたかったから、というふうに考えられるが、しかし、「平和で健全な病院ライフ」からスタートしたとしても、別の演出でそれは可能だったんじゃないかな…と私は思う。…「明」から「暗」ではなく、「暗」から「特暗」へ、という、作り手の目途したところは「通好み」というか、なんというのか。そのへんに特殊なものを感じた。 ホラー映画としては、急に後ろに人が立っているとかを何回も使うのはもう勘弁してほしいと思うが、全体としては話の省略の仕方とか、秋葉医師の時計など小物の使い方は悪くない。俳優陣も高嶋弟以外はまずまずの出来と思う。私は南果歩のブキミさが結構気に入った。 オチへの突然の持って行き方も、悪くない。「アザーズ」と似ているな、と思ったけども。 なんというか邦画ホラーのレベルアップを感じた作品。 【パブロン中毒】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2007-08-13 17:53:41) 7.なかなか面白い。佐藤こーいちが渋い。演技が光ってる。高島まさのぶもいい演技してる。伏線と、オチがあって、あーこーゆーことかと落としておいて、また裏切る、という展開。 【エンボ】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-02-12 01:58:23) 6.現状の救急医療の現場ってもしかしたらこんなもんかもしれないなぁ、って冒頭で思わされましたよぉ。どんどん少なくなっていく薬品、なのに増える患者、かなりのパニックだ。。そのうえわけわからん患者が放置される。ということで、この映画は最初、医療パニック映画として始まります。それから、、、いきなり院長が失踪したという報告。。だんだん追い込まれていく医者と看護婦たち、と話はどんどん悪い方向に。こんな病院絶対行きたくないなぁ。それ以後の展開は、オイラの観点で言わせてもらえば、この病院の持っている内面的な不合理が、意識をもって自分自身に圧しかかっていったんだという感じがします。働いている人達の不安感がそのまま、自分自身にフィードバックして追い詰められていったって感じ。。彼らは自滅していったんではないんだろうかって思います。。。あの緑の患者は最初からどこにもいなかったのではないかと思っております。まぁブランコとか映像的な不合理は「演出」だからとくに異議を申し立てる気はしません。役者の演技は、皆さん達者で、ひさしぶりによき演技者の競演を見た気分がして心地よかったですよ。。 【ぐっきい】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-11-26 01:03:13) 5.《ネタバレ》 ジャパニーズ・ホラーの面白さが際立っていた作品。グロい描写やホラー独特の恐怖感が苦手なのですがこの作品は素直に楽しめた。後半はダメだと言っている人が多いですが自分的には前半も後半も良かったと思います。ただ、理解の出来ていないシーンもあります・・・少し心残りです。特にブランコに意味があるのかが謎。それと警察が医師2名と看護士4名が死んでいたとあるが医師3名じゃないのかな?外科医・岸田考も含めて・・・。佐野史郎、星野真里、真木よう子、南果歩達の演技が恐さを引き立てていたと思う。赤いりんごが関係していたんですね~それにしても緑色って恐いですな。まとめると前半は病院の醜い実態+たった1つの行動で地獄と変わる病院。後半は人の意識に感染するウイルスが広がるって感じですが人の意識に感染するって言われてもねぇ~(焦)ハリウッド・リメイクされるみたいですけど・・・「THE JUON/呪怨」でショックを受けましたから期待しないで待っています。 【マーク・ハント】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-08-10 08:44:32) 4.《ネタバレ》 私は関西在住なのですが、この映画は初めて訪れた名古屋で見ることになり、いろんな意味で忘れられない作品になりました。視聴者層は女子高生や高齢者カップルなどでしたが、映画の最中はその女子高生がパニックに陥ってかなきり声をあげたり飲み物をこぼしたりしていました(笑)映画自体は恐いというか気持ちの悪いシーンが多く、個人的には南果歩さんや星野真理さんの迫真の怪演に圧倒されました。映像は確かにインパクトのあるものがありましたし、ストーリー的にも最後の最後まで驚かす要素が残っていて楽しめました。普通に自分の行きなれた映画館で見たのならもう少し評価が低かったかもしれませんが、未開の土地での変なテンションもあり自分の中でのドキドキ感が大きかったので7点という評価になりました。最後に冒頭に述べたように、何故忘れられないほどの作品になったかというと、それは見ている最中に私の席の背もたれに足をかけて見ていた客(おそらく男性)が映画の登場人物と同様に「恐怖」がどうやら「心」に「感染」したらしくいきなり私の後頭部を蹴り飛ばしたということを最後にお伝えして私の感想は終えたいと思います(泣) 【はがっち】さん 7点(2004-11-11 14:00:05) 3.《ネタバレ》 経営が崩壊状態にあるとある病院での話なのだが、序盤は日常生活における病院の恐怖がリアルに描かれている。その病院は注射器や点滴の在庫が尽きかけ、院長は3日前から連絡が取れないという悲惨な状態。さらにこの病院には注射もろくに打てない看護士や、縫合も出来ない外科医などが普通に勤務しているのだ。自分がこんな病院に入院していたらと思うだけでかなり怖い。そして逼迫した状況で起きた医療ミスを医師と看護士達は何とか隠そうとする。実際に有り得そうな医療ミスを隠蔽しようと画策する様子は、治療される側の私にとってもやはり恐ろしいものだ。ましてや証拠を消すために死体を腐敗させてしまおうという考えが怖い。 この映画は放って置かれた急患の患者が発見されてから、日常にある恐怖からスプラッター系の「見た目」の恐怖にシフトチェンジする。急患の患者は緑色の体液を垂れ流しながら体が溶けていくというこれまでに例を見ない新種の病原体に犯されていたのだ。その謎の病原体は病院内の人間に次々に感染していく。ある者は正気を失い、自分で自分を傷つける。ある者は幻覚を見る。そして感染した者は全員目や口から緑色の液体を垂れ流して死んでいくのだ。これらの映像は正直顔をしかめたくなるほど(実際にしかめてたと思うけど)グロい描写が多かった。グロいのが苦手な人は厳しいかも。 そして結末は意外な方向へと進む。謎の病原体は人の意識に感染するというものだったのである。感染したものは最終的に死に到るのだが、その症状の1つが脳に異常が出て、赤い色が緑色に見えてしまうというものだ。ここで序盤の「何故りんごが赤く見えるのか分かる?」「それは脳がりんごを赤く見せているからだ。」という何気ない会話が伏線として終盤に生きてくる。そして様々な幻覚の謎が解けていくのである。 総合的に見て日常的な恐怖、スプラッター系の恐怖、そして心理的な恐怖を上手く織り交ぜたよく出来た映画だったと思う。ただ、疑問が残らないでもない。キツネのお面の少年はどうなったのかとか、ひとりでに動き出したブランコは一体なんだったのか等々。結末部分がやけに長い割に、おおまかな説明だけに終始し、こまごまとした部分の説明がぽっかり抜け落ちているのがちょっと残念だった。 【もっち~(←にょろ)】さん [映画館(字幕)] 7点(2004-11-02 04:03:49)(良:1票) 2.怖いと言うよりは気味悪いって感じなんだけどそこそこ見応えあった。閉鎖的な空間で物語が展開していくのがよい。いくつかよくわからないとこはあったけどね。 【rainbow】さん 7点(2004-10-14 16:45:33) 1.長年のトラウマだった「急患」のリメイクと聞いて、期待に胸を膨らませて待っていた甲斐があった。これは想像以上の出来。「駄目なときは何をやっても駄目」という言葉があるが、この作品のストーリーが正にそれ。夜勤続きで疲れきった医師、医療ミスによる死亡事故、担ぎ込まれる急患、院内に蔓延する謎のウィルス・・・と畳み掛けるように不幸が連鎖していく。そのうえ人間関係も劣悪と来たもんだから、全く救い様の無い絶望的な雰囲気が全編を支配している。この押し潰されそうな圧迫感は、和製ホラーならではと言えるかも。今後のJホラーシアターにも期待が高まる。 【終末婚】さん 7点(2004-10-03 02:54:19)
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