みんなのシネマレビュー |
|
|
|
ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
9.《ネタバレ》 多分、ジム・ジャームッシュ監督映画初体験となります。 冒頭から、主人公パターソン(アダム・ドライバー)が詩を朗読し、画面に英文がタイピング表示されるので、「詩」がこの映画のモチーフと気づかされます。 メインストーリーはパターソンの日常とその中で起こる些細な出来事を扱っただけです。そうなのですが、随所に小さな仕掛けがあるため、淡々としているのにハラハラさせられたりして、うまいなあと思います。そんな素敵な脚本もさることながら、自然体のアダム・ドライバー(カイロ・レンとしてフォースを扱っていたとはとても信じられない!)と妻ローラ(ゴルシフテ・ファラハニ)にも目が離せません。理想の夫婦の姿がそこにあります。イングリッシュ・ブルドッグのマーヴィンくんの存在感たっぷりな名演にも癒やされます。 エンディングで突然に日本人(永瀬正敏)が現れて、その瞬間は必然性がなくて違和感が止まらないのですが、、、その彼が---「詩の翻訳はレインコートを着てシャワーを浴びるようなもの」とこれまた唐突に言うので、この言葉を印象付けるための演出だったのだと感じました。 ちょっと心が疲れたときや落ち込んでいる時に見ると、きっと元気が出ると思います。名作! 【めたもん】さん [インターネット(字幕)] 7点(2022-01-20 23:10:26) 8.《ネタバレ》 ジム・ジャームッシュは相変わらず一期一会の描き方が魅力的だ。 永瀬正敏との公園でのやり取り、これが特にいい。 見知らぬ人間とのほんの少しのやり取り、しかも最後はノートまでプレゼントしてあげて、でもアッサリさようなら。 見知らぬ人間同士の、ほんの短い時間のやり取りなのに、お互いの人間性、そして生きてきた歴史まで垣間見た気がするのは、やはりジム・ジャームッシュならではの魅力なんだろう。 【にじばぶ】さん [インターネット(字幕)] 7点(2021-02-09 11:37:53)(良:1票) 7.《ネタバレ》 バスの運転手さんパターソン君の規則正しいルーチン生活と、その周りで生活する家族や仲間、通りすがりの見知らぬ誰かと交わる一瞬の日常。ただそれだけなんだけど、何とも心地よい作品。平凡な生活と、稀に起こるちょっとした出来事の間をちょろちょろと水のように流れるパターソン君のしたためる詩。秘密のノートに根気よく記したその詩たちは、一瞬にして滝の如く流れて行ってしまいました。また一滴ずつ集めて、激流の滝にしていってください、パターソン君。 【ちゃか】さん [インターネット(字幕)] 7点(2020-07-24 11:54:03) 6.《ネタバレ》 ♩ 何でもないような事が幸せだったと思う ♩ を地でゆく展開。笑いどころも含めてひたすらに物静かながら、かったるさを感じる事のない不思議な味わいある作品。「この人は永瀬正敏なのか?」思わずリプレイ確認タイム「違うような気もするけど永瀬正敏やね」(正解でした)唐突過ぎると言うか嬉しいと言うか加齢が寂しいと言うか唯一の仰天シーンに+1点。 【The Grey Heron】さん [DVD(字幕)] 7点(2020-05-17 01:42:23)(良:1票) 5.《ネタバレ》 ジャームッシュの作品は、ストレンジャー・ザン・パラダイスとダウン・バイ・ローしか観ていないが、あのジャームッシュの作品でないと蘇らない、不思議な感覚に最初から囚われてしまう。 とりたてて大きな物語はなくても、とぼけた演技や出来事に失笑しているうちに、濃密な映像体験をいつしか「させられている」。神は細部に宿るみたいな感じですべての細部が寓話のように浮き上がってくるようだ。 他には、例えばドライバーがドライバー役のパターソン市のパターソン氏とか、ちょい役の方でもバックグラウンドにこだわっていたりとか、現実には歌さえ歌わせてもらえなかった女優にお気軽に歌わせるとか、この映画を使ってなにを目指しているかわからないところもそれはそれで混乱して面白い。 圧巻はワンちゃんの演技? ポストを倒すのも良かった。大切なものを食いちぎって顔だけ出しているのも。 詩は生き物なのだから、その程度で落ち込んでいるようではまだまだだな、って言っているかのよう。 天使? を呼んだのはワンちゃんかも。 【woo】さん [インターネット(字幕)] 7点(2020-05-13 13:51:05) 4.《ネタバレ》 この手の作風、好きなんです。 実は不味い妻の料理をさも美味そうに食べる描写や、とても売れるとは思えない妻の黒いケーキが売れた時の表情は可笑しかった。 後、最後まで愛犬が誘拐されるんじゃないかと気が気では有りませんでした。 【たくわん】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2019-02-05 10:13:03) 3.《ネタバレ》 自分の経験なので共感が得られるかわかりませんが、癌でもう残りの人生がわずかと思いそれが間違いだったとわかった直後の日常の風景に対して感じたのと同じ雰囲気をこの映画には感じました。特に何の変哲もない景色、生活がいとおしい。永瀬正敏が最後に非常にいい感じの役で出たのがうれしかったです。予告ではなんかどうでもいい役で出てるかと思ったので。テンポが良い。 【壱歯科医師】さん [DVD(字幕)] 7点(2019-02-04 16:10:38)(良:1票) 2.詩的な映画。 静かな映画。 どこに向かうともなく、淡々と退屈な日常が描かれる。 何か事件が起こったり、恋人とのラブストーリーが展開されていくわけでもない。 カメラはひたすらパターソンという青年のぱっとしない日常を映し出す。 映画にする意味があるのか?とも思う。 しかし、彼の表情はどことなく物憂げで、何かをしたいんだけど踏み出せ無いような、そんな弱さを感じさせて一体何処に向かうのか妙に気になってしまう。 はっきりとした物語を好む観客にはまるで向かない映画だと思う。 【ヴレア】さん [DVD(字幕)] 7点(2018-06-02 15:55:19) 1.《ネタバレ》 アダム・ドライバーがパターソンの街でバス・ドライバーのパターソンって (笑) 遊び心がすぎるぞ、J・ジャームッシュ。 かつての彼の映画は、ビリビリとした個性を放っていて近寄りがたい空気があったものだが・・。今作はずっと優しく温かくて、監督ご自身が丸みを増したかのような印象を受けました。 家と通勤路、バスからの風景、BAR、滝を望む公園。陽光、行き交う人たち、色づく街路樹。さりげない日常の反復のようでいて、毎日違う顔を魅せる、いつもの風景。大きなドラマはないが、一画一画がとても洗練されていて、まるで写真集のページをめくっていくような味わい深い映画でした。 一つ、インパクトのある台詞があります。「詩の翻訳はレインコートを着てシャワーを浴びるようなもの」 これは、音や韻が持つ響きも含めて "オリジナル" を愛せよ、と解釈したい。 そして本当の個性とは、個性的なことではなく変わらないこと。 一見すると変化しているように見えて、変わらないその本質は、J・ジャームッシュのスタイルそのものです。 【タケノコ】さん [映画館(字幕)] 7点(2017-10-10 00:20:37)(良:1票)
【点数情報】
|
Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS