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【クチコミ・感想(7点検索)】
4.増村保造監督が自動車業界を舞台にメーカー同士の争いを描いたサスペンスで、この後大映で連作される「黒シリーズ」の第1作。体調があまり良くない状態で見たのだが、メーカー間のスパイ合戦やラストの高松英郎が船越英二を問い詰めるシーンなどなかなか緊迫感にあふれていて面白かった。ある業界のメーカー同士の争いを描いた増村作品というと「巨人と玩具」があるが、この映画でも高松英郎はかなりテンションの高いキャラを演じていてちょっと「巨人と玩具」と被って見えるが、やはりとてもはまっていて良かった。会社のためなら恋人も平気でスパイとして送り込むところは何か怖かったが、己のためなら他人がどうなろうとかまわないという人間の身勝手な態度はじゅうぶん現代にも通ずるような感じでさらに怖く、社会派サスペンスとしては今見ても映画のメッセージ性が失われていないと感じる事のできる見ごたえのある映画だと思うものの、一方で増村作品としてはさきほど書いたスパイとしてライバル社に送り込まれる田宮二郎の恋人を演じる叶順子の描き方にそれらしさを感じさせるものの、ほかの増村作品と比べるとその描き方がなんか弱いような気がするし、何か物足りなさも残る。そうそう、田宮二郎の単独主演作を見るのはこれが初めてだと思うが、どう見ても高松英郎が主人公のような感じなのもちょっとびっくりした。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 7点(2010-01-21 13:52:50)
3.「タイガー自動車」は日産に吸収される前のプリンス自動車をモデルにしているらしく、試走車のモデルは同じくイタリアのデザイナーがデザインしたスカイライン・スポーツ。というのはどうでもいいのだが、原作ありきとは言え、男たるものは仕事に生きなければならないとでも言いたげな強烈な企業戦士ぶりは『巨人と玩具』に通じるところがある。戦後の高度経済成長の中で仕事に命をかける男たちに本当に大切なものは何かを問う。思えば増村映画はほとんどここに落ち着く。「本当に大切なものは何か」に。大切なものに導くのは女である。愛に生きる女だ。ああ、いかにも増村ではないか。ベタベタに増村ではないか。増村映画の「濃さ」の原因は、この前時代的な「愛に生きる女」にある。それらを臆面もなく堂々と登場させるのが増村。イタリア帰りが成せる技か。このストレートさはたしかに邦画において異色であるが、けして異色を狙っているのではないところが良い。 【R&A】さん [DVD(吹替)] 7点(2009-08-19 16:37:43)
2.《ネタバレ》 高松英郎さんがお亡くなりになりました。この映画で演じた自動車メーカーの企画部長役は、凄みがあって良かったです。特に、ライバル会社に情報を流していた船越英二を詰問するところが迫力ありましたね。ご冥福をお祈りします。それからちょっと太めですが、叶順子の気だるい色気が魅力的ですね。ラストの砂浜のシーンが好きです。ボソボソと呟くように言うところがいいと思います。 【上野若宮深】さん [地上波(邦画)] 7点(2007-02-27 23:15:22)
1.お先に書き込みすいません。自動車メーカー間のスパイ競争を描き、なかなか見応えあるものとなっています。田宮二郎、船越英二、高松英郎とキャストもなかなか良い。モノクロというのがより一層スパイものを盛り立てていました。ただ女として自分の恋人からライバルの元に送られ、寝て来いみたいなことを言われる程悲しいことはないでしょう。だけどそんなことをされても、朝比奈が落ちぶれて帰ってきてきた時、迎え入れることができる昌子の懐の広さというのはすごい。なかなかできないことでしょう。高松英郎がなかなかよかったです。
【fujico】さん 7点(2004-01-12 09:33:11)(良:1票)
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【点数情報】
Review人数 |
10人 |
平均点数 |
6.90点 |
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6 | 4 | 40.00% |
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7 | 4 | 40.00% |
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8 | 1 | 10.00% |
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9 | 1 | 10.00% |
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10 | 0 | 0.00% |
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【その他点数情報】
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