みんなのシネマレビュー

血と骨

Blood and Bones
2004年【日】 上映時間:144分
ドラマ犯罪もの実話もの小説の映画化バイオレンス
[チトホネ]
新規登録(2004-06-20)【すぺるま】さん
タイトル情報更新(2024-03-01)【イニシャルK】さん
公開開始日(2004-11-06)


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監督崔洋一
助監督河合勇人
演出武正晴(演出部応援)
キャストビートたけし(男優)金俊平
鈴木京香(女優)李英姫
新井浩文(男優)金正雄
田畑智子(女優)金花子
オダギリジョー(男優)朴武
伊藤淳史(男優)龍一/金俊平(少年時代)
濱田マリ(女優)鳥谷定子
中村優子(女優)山梨清子
北村一輝(男優)元山吉男
柏原収史(男優)張賛明
寺島進(男優)朴希範
松重豊(男優)高信義
仁科貴(男優)金容洙
トミーズ雅(男優)酒屋の主人
唯野未歩子(女優)金春美
塩見三省(男優)大山(金成貴)
國村隼(男優)趙永生
ガンビーノ小林(男優)キャバレーの男
眞島秀和(男優)鄭烈
斎藤歩(男優)玄昌休
中村麻美(女優)大谷早苗
平岩紙(女優)鳥谷ゆき子
伊藤洋三郎(男優)藤田
森田直幸(男優)金正雄(少年時代)
喜安浩平(男優)徳山
ちすん(女優)
國本鍾建(男優)
飯島大介(男優)
原作梁石日「血と骨」
脚本崔洋一
鄭義信
音楽岩代太郎
佐々木次彦(音楽プロデューサー)
浅梨なおこ(音楽エディター)
撮影浜田毅
製作石川富康
ザナドゥー(「血と骨」製作委員会)
朝日放送(「血と骨」製作委員会)
東芝エンタテインメント(「血と骨」製作委員会)
松竹ブロードキャスティング(「血と骨」製作委員会)
企画泉英次
中川滋弘(企画協力)
松竹
プロデューサー榎望
中嶋竹彦(アソシエイトプロデューサー)
制作松竹(制作協力)
配給松竹
ザナドゥー
特殊メイク江川悦子
特撮岸浦秀一(操演)
美術磯見俊裕
三ツ松けいこ(セットデザイン)
龍田哲児(装飾)
衣装小川久美子(衣裳デザイン)
ヘアメイク豊川京子
編集奥原好幸
録音武進
小野寺修(整音)
松本昇和(録音助手)
照明高屋齋
木村明生(照明助手)
金子康博(照明部応援)
その他岩代太郎(指揮)
文化庁(支援)
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【クチコミ・感想(7点検索)】

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12


25.《ネタバレ》 なんだこのイヤな太陽族(笑)。
本作で特徴的なのは、戦後史特有の記号がほとんど排されている事。確かに軍歌も歌えばダッコちゃんも出てくるが、必要最小限以下に抑えられているため恐ろしいほど時代感覚に欠けている。逆に言うと超時代的な記号の比率が高い(昭和の長屋の原風景?)。さらには民族的な記号も抑えに抑えられ、たまに出てくる字幕で「あ、これ日本人の話じゃなかったんだっけ」と思い出す次第。つまりガルシア・マルケスの『百年の孤独』が大阪の裏路地に出現してしまったワケだ。この映画、古臭い話に見えながら実はポストモダンなのではと推測。
このマジックが、マルケスがやったのと同じように「極限の父性」を描き出すのも偶然じゃないだろう。崔洋一は明らかに同じ手法・同じ路線を狙っている。異なるのは「画」だけだ。
そう、画。時たま「ここを観てくれ~っ!」という監督の叫びが聞こえそうなシーンが出てくる(豚の解体場面や、俊平宅での行水や、首吊りのシーンなど)。確かに凄い。重い。こんな映像ばっか観たくねえ(笑)…と思ったかどうかは知らないが、思いっきり弱気のシーンもある。オダギリジョーは明らかに演技が立ち過ぎていて、笑えるくらい意味を成していない。
崔洋一、映画の集客力を気にして「《たけし映画》ってだけじゃ客を呼べないかも」と弱気だったのかもしれない。いや、監督は気にしなくてもプロデューサーは気にするだろう。その結果の駆け引きがオダギリジョーになり、ラストの北朝鮮(あれは語り手の想像外の領域だから、明らかに不要)での回想になり、違和感ありまくりの要素を紛れ込ませる結果になったんじゃないだろうか。全体に散らばる記号のアンバランスさは、そういう製作の裏側を想像させるくらい「不快感」と「受け狙い」の両極に散っている。
実はオイラは、その弱気さが何となく愛らしくて好きだ。崔洋一も金俊平には負けちゃったのだ。ぶち壊れた映画全体のフォルムの中から、金という男のとてつもなさが、そして監督の普通な人間らしさが浮かび上がってくる。スタイルが不格好なのは、ポストモダンでは「アリ」ですよ。

注:原作読んでません。いずれ読んでから書き直すかも。 エスねこさん [DVD(邦画)] 7点(2006-08-14 15:39:41)(良:2票)

24.冒頭のシーンから、これは、日本版『ゴッドファーザーPART2』なのかなと思った。主人公は、ドン・コルレオーネよりもぶっとんだ<怪物>だったけど、「血と骨」というタイトルが象徴する「家族」という関係の重さは十分に伝わってきた。一人の怪物とその家族の物語から、大阪の朝鮮人集落の物語、日本現代史(いや、東アジア現代史か)への広がりを感じるストーリーも、大河ドラマの定番だけどやっぱりよい。ビートたけしの起用は最初疑問符だったけど、あの原作を、よくここまで映像化したものだと思う。花子の葬式での俊平と英姫が対峙するシーンはゾクっときた。 ただ、とくに前半のエピソードがブツ切り気味で、金俊平の暴力エピソード集みたいになってしまったのは、少し残念。 ころりさんさん [DVD(字幕)] 7点(2005-08-24 01:41:26)(良:2票)

23.《ネタバレ》 目が釘付けになって、見入ってしまう映画だった。ドキュメンタリーのようにブツ切りされたような編集に、しっかりした役者たちが勢揃いで、すばらしかったと思う。金俊平の少年期や戦中をあえて?描かないことにより、観ているほうが「なぜ、あんな人間なのか?、なにがあったんだ?」と考えてしまう、他の登場人物に対しても同様。(原作読むと解るのかな?)いろんな評価をされているようだけど。解りやすいだけが良い映画じゃないと思うし、こういう行間を読む事を強いる映画は観終わってもジワジワ来るね。私の友人は「親に殴られたこともないし、あんな人いないよ!」と言っていたが、あの時代を正確に描くとリアリティが無くなるのかと思いゾッとした。 カーヴさん [DVD(吹替)] 7点(2005-08-05 16:17:08)(良:1票)

22.前作「クイール」とはまさしく対極にある、本来の姿に立ち戻った崔洋一の真価を問う問題作。一旗揚げる野望を抱きながら、朝鮮半島から日本は大阪へと出稼ぎにやってきた金俊平という男が、金儲けと暴力で明け暮れるという壮絶な生きざまで、昭和初期から末期までの時代を駆け抜けていく。一種の“ピカレスクもの”とも言え、暴れん坊一代記といった趣の内容である。とにかく凄まじい暴力シーンの連続で、観るに耐えないような過激さを有する作品だが、平穏な生活を破壊してしまう金俊平の行動は常人の理解を超えるものであり、感情移入を挟み込む余地が無い程の理不尽さである。このあたり自分の為だけに本能のままに生き、他を受け入れると言う寛容さには無縁の男として徹底的に描かれていく。ただ、人間と人間との感情のぶつかり合いから激しいドラマが展開されるも、崔監督自身が暴力描写に心血を注ぎ過ぎたのか、金俊平の傍若無人ぶりばかりが強調されたような印象を受ける。彼にとって未知の土地で生きていくという事が、闘う事と同義語なのは理解できるにしても、これではハミ出し者が単に暴れているだけにしか見えず、本来の生きるという意味からは大きく逸脱しているように思う。純粋に愛を育んだ清子との関係に重点が置かれ描かれたように、人間としての内面をさらに掘り下げてほしかった。ビートたけしはこの人なりの力演を見せるが、相変わらずの一本調子で、過激なシーンだけは、まるで金俊平のDNAと一致したかのような暴れっぷりで、本領を発揮している。また濱田マリやオダギリ・ジョーなどが強烈な存在感を示しているだけに、鈴木京香の描き方には今ひとつ食い足りないものがある。 オープニングに新天地へ向かう若き日の金俊平が、目を輝かせながら工業地帯を遠景に臨むシーンを、エンディングにも用意したことが余韻をもたらし実に効果的であった。 ドラえもんさん [映画館(字幕)] 7点(2005-05-04 01:32:09)(良:1票)

21.えげつない話やけど、大阪の下町っぽさと在日の人達のイメージはすごっくよく出てるんちゃうかな。役者の演技もえげつなさがすごくでてて惹きつけられる。ドンドン悲惨になっていくんで観てるのがちょっと嫌やし。でも大阪に住んでるからかもしれん、こんな世界あるかもってすんなり受け入れて観てもーたわ。ただ、自分はそんなに悲惨じゃなくてよかった。最後はそーかみしめてもーた。人には持って生まれた生命力の大きさってのがあると思うんやけど、金俊平の生命力はあふれすぎてる。だから好き放題めちゃくちゃに生きれるんやろね。でも一人でよその国に子供時代にやってきて生きてゆくのには、それくらいの生命力が必要かもしれんな~。ヌクヌク生きてる俺には到底マネできひんし理解もできひん。そこがまた惹きつけられる。観た後はかなり色々消耗するんで気をつけてや。ちょっと長すぎた気がしたんで。七点。 なにわ君さん [DVD(字幕)] 7点(2005-04-12 22:55:59)(良:1票)

20.《ネタバレ》 たけし演じるクソ野郎が憎たらしくて、早く死んでくれないか、酷い目に合ってくれないかと思いながら観た。家族を含むほぼ全ての周りの人物も同じように思っていただろう。
葬式での乱闘シーンは、ラン島の隅っこで遺体を移動させる人々やら、何で殴りあってるかわからないような人々も「本気」の顔をしているので圧倒されて、笑ってしまった。そういう細かい部分で芸が細かいので退屈しない。
もう少したけしのキャラクターに奥行きがあれば、もっと名作になっただろう。在日朝鮮人という設定上「ただの怪物」で終わらせてしまうのは勿体ない。
松重豊が何で、あんなにも彼の面倒を見続けたのかがよくわからなかった。 すべからさん [映画館(字幕)] 7点(2014-05-03 15:20:54)

19.北野さんのことは好きではなかったのですが、この作品で見直しました。
勝者のみが正義ではない今の日本は本当にありがたいです。 こねさん [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-10-30 21:34:58)

18.だらだらと起伏のないそれでいて強烈な映画でした。
あんなものは確実に心に残りますよ。
チビすけさん [DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2008-05-19 01:46:26)

17.《ネタバレ》 観ている間は悪夢を見ているような気分。傍若無人な親父がむかついてむかついて。
たけしがやってくると「うわー!みんな逃げろ!」と心の中で叫んでしまった。
だんだん親父が年老いていって、大暴れしたあと、崩れるように倒れたときは「ざまあみろ」と思ったね。
家の中を壊しまくるシーンが爽快。 eurekaさん [DVD(邦画)] 7点(2008-03-15 16:24:41)

16.北野武が「怪物」を演じきっていた。オダギリジョーも良い。内容が好みでないところが多かったので、点数は辛くするが、強烈な印象を残す作品。 ジャッカルの目さん [DVD(邦画)] 7点(2007-09-02 09:58:53)

15.よ~やったな…と、その一言に尽きる。皆さんよくここまで体張ったと思う。最初から最後まで「ざらっ」とした感情を与えられてそれでもこの映画は面白かった。 おっちょさん [DVD(邦画)] 7点(2007-01-14 20:49:37)

14.これは在日朝鮮人の話、というよりも一人の“怪物”の話、そして極端ではあるにせよ“家族”の話。ああいう父親って昔は日本人でも結構いたんじゃないかな。最初の方はかなりイイ感じで「あら、これは『パッチギ』超えたかも?」とか思ったのだけれど、後半が失速気味だったような。あと、ちょっと長過ぎる。元々もっと長くする予定だったらしいけど、それならそれこそゴッドファーザーのように三部作にすれば良かったんじゃないかな。 ぐるぐるさん [DVD(邦画)] 7点(2006-12-29 17:34:29)

13.圧倒的なパワー。現代人がほとんど持っっていないもの。あの生きる力、金への執着、精力絶倫、ひどい男で斬ってしまうことはできない。ストレスにあふれた映画ではあるものの、受け止めて少し考えるべき映画だと思った。 りょうさん [DVD(邦画)] 7点(2006-07-30 22:58:11)

12.《ネタバレ》 壮絶な作品です。主人公の金俊平は原作者である梁石日の父親がモデルということですが、ほんの数十年前に現実に実在していたと言うこと自体が信じられない位凄まじい世界です(おそらくノーカットでのテレビ放映は無理なんじゃないかと思います。)。その金俊平をビートたけしが熱演しています。(原作での金俊平は怪物的に描かれていますが、映画版の方が等身大の人間としてリアルな感じがします。)

 この作品については是非原作を読んでもらいたいです。正直、映画は時間的な制約があるせいか原作のダイジェスト的なものになっていますから、おそらく映画だけ見た人は暴力的なシーンばかりが印象に残ってストーリーは良くわからないままなんじゃないでしょうか。

 あまり、万人にお勧めできる作品ではありませんが、戦前に海を渡って日本にやってきた一人の在日朝鮮人の壮絶な生きざまに惹きこまれてしまう不思議な魅力を持つ作品です(ただ、身内や周囲にいたら絶対に嫌な類の人間ですけど)。 
TMさん [DVD(字幕)] 7点(2006-04-16 22:45:50)

11.《ネタバレ》 結局、監督は今のぬるま湯の様な日本人に、そう遠くない時代にこんな人生があったんだぞ!って伝えたかったのかなぁ。あまりにも壮絶で、身勝手な男、その男と環境に振り回される人々。もし私だったら、やっぱり花ちゃんみたいに逃げ出しちゃうかもしれません(涙)どうしてもたけしファンなので、どこかでいい人であって欲しいと言う目で見てしまい、その都度裏切られる感覚で進んで行きました。私って甘いわ~(苦笑)もし知らない韓国の役者さんが演じてたとしたら、怖くて途中でリタイアしていたかもしれません。圧倒されましたし、たけし以外の役者さんの熱演も最高でした。 らふらんすさん [DVD(字幕)] 7点(2006-03-26 20:49:10)

10.北野映画で見せるのとは全く異質なたけしの暴力シーンはちょっと意外でした。今まで見た事もなかった朝鮮長屋の生活風景などは新鮮でよかったのですが、この時間で金俊平の一生を一気に描くにはちょっと無理があった気がする。ポンポンと時間が過ぎ去っていくので、各エピソードの印象が意外と薄く、結局残るのは「たけしがなんか不条理に暴れまくってた」ってことだけ。どこかの時代だけに絞ってミッチリ描くか、三部作とかにしたほうがよかったかも。 とかげ12号さん [DVD(字幕)] 7点(2005-10-27 22:32:09)

9.最初と最後の船から大阪の町を見つめるまなざしから蒲鉾屋をはじめるまでの間の人生に想像がふくらみます。いっしょに見た妻は 何でこんな映画を見せる!!気分悪い!!と怒っていました。 かじちゃんパパさん [DVD(字幕)] 7点(2005-06-30 08:50:05)

8.ハードな一家をそのままみているようだった。最悪な親父だけどそれでも心の底から「嫌な奴だな」とは思わなかった。逆に金俊平を白い目で見ている奴に嫌悪感を覚えたほど。前半はグッと引き込まれ、後半は少しトーンダウンしたものの、充分見応えのある映画だった。 Syuheiさん [DVD(吹替)] 7点(2005-05-03 23:18:41)

7.暴力が目立つ映画だったけれど、不快さはあまり無かった。金俊平は確かに鬼でやりたい放題だったけれど、それよりも金俊平の商売人としての信念の強さを大きく感じた。良かったです。 civiさん [映画館(吹替)] 7点(2005-04-03 06:36:40)

6.《ネタバレ》 開始10分で唖然。いきなりそんな事するかー!まさにモンスター。こんな理解のできない怪物を演じた北野武の演技は素晴らしいのひと言。武が登場するだけでなんか緊張してしまった俺。「何もするなよ…変なことするなよ…。」と祈りながら見ていたのは俺だけではあるまい(笑)こんな親父と戦う勇気は俺にはないわ。非常に見ごたえのある映画だった。 ふくちゃんさん 7点(2004-12-09 20:11:57)

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【点数情報】

Review人数 83人
平均点数 5.89点
011.20% line
122.41% line
222.41% line
311.20% line
444.82% line
51922.89% line
62024.10% line
72530.12% line
878.43% line
922.41% line
1000.00% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.00点 Review5人
2 ストーリー評価 6.14点 Review7人
3 鑑賞後の後味 4.50点 Review8人
4 音楽評価 6.00点 Review4人
5 感泣評価 3.50点 Review4人

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