みんなのシネマレビュー

折鶴お千

1935年【日】 上映時間:96分
ドラマサイレントモノクロ映画小説の映画化
[オリヅルオセン]
新規登録(2004-09-06)【--------】さん
タイトル情報更新(2020-05-19)【イニシャルK】さん
公開開始日(1935-01-20)


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監督溝口健二
キャスト山田五十鈴(女優)お千
夏川大二郎(男優)秦宗吉
羅門光三郎(男優)浮木
芝田新(男優)熊沢
鳥居正(男優)甘谷
藤井源市(男優)松田
北村純一(男優)盃の平四郎
滝沢静子(女優)お袖
中野英治(男優)教授
伊藤すゑ(女優)宗吉の祖母
原作泉鏡花「売食鴨南蛮」
脚本高島達之助
撮影三木稔〔撮影〕
配給松竹
美術小栗美二
西七郎(装置)
衣装小笹庄治郎
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【クチコミ・感想(7点検索)】

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2.《ネタバレ》 お千が警察に捕まり宗吉と別れるシーン。「姉さんが魂をあげます」【胸から口で折り鶴を運びフッと飛ばす】「空より高くきっと出世をして下さい」サイレントなのに泣かせてくれます。スクリーンで観た時にビデオでは気付かなかったシーンがありました。最後に宗吉がお千に再会するシーンで、まずは宗吉の視線、お千は完全に精神崩壊しており表情にかつての優しい目はない。そして視線がお千へ移動し、また戻る、そうすると宗吉の姿が上半身を残し輪郭を闇にすることで境界がない。これはお千の視線で宗吉の「幻覚」でだと思うのですが、まさに幽幻。病室内の空間の中で、キャメラ移動のみで「現実」と「幻覚」を描写している。溝口さん凄いなあ、と思いました。 サーファローザさん [映画館(邦画)] 7点(2007-09-03 11:55:37)

1.《ネタバレ》 溝口健二の、現存する数少ないサイレント作品の一つ。

原作は泉鏡花。
主演は“最後の大女優”山田五十鈴。

そして舞台は、私の大好きな場所の一つでもある「神田明神」である。

これだけでも満足間違いナシの組み合わせ。

しかもラストの主人公ふたりの再会シーンは、『山椒大夫』の基礎となったと言われているだけに、なお更期待も高まった。


私がレンタルしてきたビデオテープは、活弁付きのもので、恥ずかしながら活弁付き映画を観るのは初めての経験。

再生を始めて、いきなり気張った女性の声と共に映像が流れ始め、かなりの違和感をおぼえる。

しかしそれも数分後には何ら気にならなくなり、むしろ分かりづらい活弁ナシのサイレントよりも心地よく感じた。


本作は、傑作『残菊物語』とも共通する、「女性が無償の愛を男に捧げる」というテーマを扱ったもの。

その女性役を山田五十鈴が演じるのだが、その鬼気迫る演技に脱帽。

その迫真の演技を見せた山田五十鈴も勿論すごいが、それを引き出した溝口の手腕はさすがの一言。


それと70年前の神田明神を見れたのも良かった。

前述した通り、大好きな場所なので何度となく訪れたことがあるのだが、本作で見た神田明神は全くそれとは異なっていた。


しかしそれよりも、当時の万世橋の辺りから神田明神が見れたという事実の方が、私にとって新鮮だった。

しかも万世橋の辺りに駅があったとは。

東京を舞台にする古き映画を観ると、こういう発見があるので楽しい。


最終的に主人公の女性は気を違えてしまう。

気を違えた理由は、自分を犠牲にしてまで守ってきた男性が遠い処に行ってしまったからというもの。

理由としては判らなくもないが、気を違えるという説得感には多少欠けるような気がした。

しかしながら、その男性が気を違えた女性と再会を果たす本作のラストシーンは、山田五十鈴が鬼気迫る演技を見せる名シーンであった。

本作が名作と謳われる理由は、このラストシーンに集約されているのではないだろうか。


“再会のラストシーン”


これを溝口に描かれたら、観ているこっちは従順にも圧倒されるより他はなし。


やはり溝口健二の映画は素晴らしかった。 にじばぶさん [ビデオ(邦画)] 7点(2007-09-02 22:35:01)

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マーク説明
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【点数情報】

Review人数 7人
平均点数 7.29点
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【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 10.00点 Review1人
2 ストーリー評価 7.50点 Review2人
3 鑑賞後の後味 7.00点 Review2人
4 音楽評価 10.00点 Review1人
5 感泣評価 6.50点 Review2人

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