みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
6.《ネタバレ》 警察が家にやってきたときの、天国から地獄に突き落とされたようなヴェラばあさんの顔の表情がじつに痛快でした。蚊も殺せないような、ぶりっ子ばあさんが、無知であるがゆえに大罪をおかしました。けっきょく本人は最後まで罪にたいして無自覚だったのではないでしょうか。といっても私はヴェラが悪いとは思っていません。悪いのは盛りのついたオトコどもなんです。女性を性の道具としか見ていない厚顔無恥なオトコは全員加害者です。そしてすべての女性は被害者なのです。吐き気がするほどクソッタレのオトコ社会で生きていかなければいけない女性の立場はよく分かります。いつの時代も女性はオトコに虐げられている。だからこそ本来は戦わなくてはいけないのではありませんか。ヴェラの行動はバカなオトコの行動を容認しているようで赦しがたいのです。しかも自分がナイチンゲールのように人を救っていると自己満足しているのです。裁判シーンのヴェラの態度は歯がゆい。私が裁判官だったら、ばばあ早く喋れ、と罵ったでしょう。しくしく泣いているヴェラが、少女のような可憐さを装っているように見えて私は閉口してしまいました。こういう浅はかな女がいるからオトコが調子に乗るのだと思います。もしヴェラに本当に罪があるとするならば、それは破廉恥なオトコどもを図にのせた罪ではないでしょうか。どうせならば中絶させたオトコを脅迫して身包みをはがすような罪だったら私はヴェラを拍手喝采したでしょう。偽善者はいつの時代も醜いものです。戦わずして女たちのジハードは成立しません。 【花守湖】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-11-15 19:46:04)(良:1票) 5.《ネタバレ》 監督さんがヴェラをどう描きたかったのか分からないが、少なくとも自分には彼女は「いい人」というよりは「アブナイ人」に映った。何を考えているのか読めない。義弟の妻が「あんな自分勝手な人」とヴェラを忌み嫌っていたが、自分は常に正しく、周囲を幸福にしていると信じて疑わないヴェラの姿には、道をもう半歩誤っていたら、独善的なシリアル・キラーになっていそうな危うさを感じた。あのタイミングで捕まった事は、誰にとっても幸福な事だろうと思う。「人間は良い事をしながら、悪い事をしているものよ……」この映画を見て、池波正太郎の鬼平ならしみじみそう言うだろう。関係ないけど、イギリスの下町訛りは心地良い。 【C-14219】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-02-03 23:04:14) 4.イメルダ・スタウントン、恐るべし。 【monteprince】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-10-20 23:48:24) 3.《ネタバレ》 この時代、堕胎は合法ではなかったのだろうなー。堕胎するにはものすごくお金がかかる。スーザンはお金持ちの娘だったから医者で堕胎ができたのだろう。その他の女性たちは貧しさゆえヴェラの言う「助け」を必要とした。子宮の中に石鹸水を入れて流産を促すなんて、怖いな~~~。マイク・リーは生活に根ざした家族の姿を描くのがうまい。舞台がイギリスのせいかお茶やビスケットを嗜む習慣、地に足つけてきちんと仕事をする家族たち、映画を観にいったり散歩をしたりダンスをしたり…。重たいテーマの本作ですが、土台がしっかりしているせいか、穏やかに鑑賞することができた。 【ふぉんだ】さん [DVD(吹替)] 7点(2006-04-20 00:02:33) 2.《ネタバレ》 ヴェラを演じるイメルダ・スタウントンによる、物語終始に渡って続く「目の演技」は素晴らしい。人を愛する微笑み、逮捕される際の戸惑い、家族を苦しませる時の哀しみ、しわくちゃのおばあさんなのに、なんて表情豊かに見えることだろう。‥‥‥人助けとはいえ、知っていながら法を犯した罪は罪。一番印象的だったのは彼女の逮捕シーンで彼女がつぶやいた「人助けをしました」という自白。罪を犯したと分かっていながら、家族を傷つけることを恐れて「罪をおかしました」という言葉を使わなかった彼女の切ない言い逃れは、人が良く気が優しい善人である筈の彼女の人格の全てを象徴しているように思えた。‥‥‥この映画を観た方に伺いたいが、望まない妊娠で死にかけてヴェラの告発へと繋がった入院の女性、冒頭の彼女の妊娠のきっかけとなった(暴行の)ベッドシーンで、相手の男がヴェラの息子に見えたのは私の勘違いだろうか?母親が堕胎と言う「人助けの罪」を犯した一方で、母親の罪を避難する息子が、それを知らず「罪の原因」だったという皮肉が描かれていたように思えてならない。 【six-coin】さん [映画館(字幕)] 7点(2005-12-05 00:51:22) 1.《ネタバレ》 終盤、同じ罪に投獄されている女達との会話で、初めて自分の罪深さに気付く表情には切なくなった。全てはヴェラの純粋無垢な人となりのせいで、それを利用した友人も同罪、いや、それ以上だ。友人が裁かれるシーンがなかったのだが、ヴェラは利用されていただけでなく、彼女から日常品なども買っていた。無報酬で違法な事をさせておいて、この女ってば!と映画中ずっと思っていたのに、お咎めなしなのは納得がいかない。 平凡で平和な生活を営む家族に降りかかった不幸。ヴェラをはじめとする皆の苦悩は大きく、前半の彼女のこぼれんばかりの笑顔とは対象的に、暗澹としている。しかし、不明瞭ながらも先に見えるのは、刑期を終えた後に自分を愛し、支えてくれた家族と慎ましい生活をする姿だ。しかし、無知とは、なんと罪な事だろう。 全体的にぼんやりぼやけているかなと思うが、嫌いな作品ではないのでこの点数で・・・ 【プリシラ3103号】さん [映画館(字幕)] 7点(2005-11-30 14:34:36)
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