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【クチコミ・感想(7点検索)】
3.前半の訓練風景が圧巻。繰り返される精神主義と気合い。体操の秩序正しさ、清らかな白い歯。おそらくそこに蔓延していただろう陰湿な面をきれいに拭い去って、純粋な結晶体を見せてくれる。その時代の理想が目の前に現われてくる。これはもう優れた「記録映画」と見ていいでしょう。もちろん映画がその時代の狂気を形作っていった罪は断罪されなければならないが、同時に後世にその精神風土を正確に(狂ったまま)記録した作業も評価したい。動じない国の母、弱気になったときに力を吹き込んでくれる先輩、厳しいが面倒見のよい諸先生。すべてそのなかでは「善し」とされるものが、集まり寄って一つの大きな狂気を形成していった。なぜアメリカと戦わねばならないのか、についての具体的な説得がまったくなく、そんなことを考えること自体気合いが入っていない証明になってしまい、この「麗しい共同体」から弾き出されてしまう恐怖があったんだろう。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 7点(2012-06-10 10:00:25)(良:2票)
2.《ネタバレ》 戦時中に東宝が製作した戦意高揚目的の国策映画。前半は予科練での生活がメインで描かれているが、予科練というところがどのようなところであったのかがリアルに描き出されていて興味深かった。でも、こういうのは実際に戦争をしている時代に国策映画として作られた作品だからこそいやでも出るリアルさなのだと考えるとなにか恐ろしくなってくるのも事実。戦後の日本の戦争映画のような反戦的メッセージも当然なく、反対に主人公の青年が何の疑問もなく予科練を経てパールハーバーで戦果を挙げるまでが描かれていて、今見ると日本ではないどこか別の国の映画を見ているようだが、当時はこの主人公のような若者は多かったのだろう。その主人公青年の物語も一時間半ほどしてやってくるクライマックスの真珠湾攻撃のシーンになるとバッタリと消え失せてしまい、そのまま主人公の物語が再開することなくラストまでいってしまうのは驚くが、ここに至って、映画の物語すらもただの建前にしか過ぎず、本当に国民の戦意高揚を図るためだけに作られた映画だということを強く感じ、これがプロパガンダなんだなと痛感した。円谷英二監督の原点といわれるこのクライマックスの真珠湾攻撃シーンは本当に実際の記録映像を見ているようなリアルさがなんとも言えない迫力で、敵国であるアメリカの戦艦を参考にするなど資料が少ない中、よくここまでできたものだと思えるもので、のちの東宝特撮映画での円谷監督の活躍の片鱗を見ることができる。ラストはこの戦争の結果を知っている目からすると虚しいものがあるが、それも含めて戦争当時の日本人をリアルに知るという意味でも価値のある映画だと思う。(円谷監督の原点であるということとともに。)ちなみにこの主人公を演じた伊東薫という俳優は初主演となる本作の撮影後に出征し、戦死してしまったという。それを知った上で見るとなんだか悲しくなってしまった。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 7点(2016-04-18 00:54:12)
1.戦時中の国策映画なので、当然メッセージとしては戦意高揚にあるわけですが、そのメッセージまで含めて、自分には大変興味深い作品でした。この時代は僕の祖父母が生きていた時代であり、両親がが子供だった時代です。ところが戦時中というと、どこか別の世界の、歴史教科書のなかの出来事として現実感を感じられなくなってきていると思います。しかしこの映画に映し出されているものは間違いなく現在と続いているまぎれもない日本の姿そのものなわけです。ロケ地にしても、当時の風俗にしても、まさにその当時そのままの姿が記録に残っている。原節子が立つ同じ日本の地、同じ空の下で、祖父母が間違いなく生きていた。作品の意図するところとは別に、僕はそんな感慨を持ちました。 【ロイ・ニアリー】さん [DVD(邦画)] 7点(2006-04-23 12:49:00)
マーク説明 |
★《新規》★ | :2日以内に新規投稿 |
《新規》 | :7日以内に新規投稿 |
★《更新》★ | :2日以内に更新 |
《更新》 | :7日以内に更新 |
【点数情報】
Review人数 |
15人 |
平均点数 |
6.33点 |
0 | 0 | 0.00% |
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1 | 0 | 0.00% |
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2 | 0 | 0.00% |
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3 | 1 | 6.67% |
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4 | 1 | 6.67% |
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5 | 3 | 20.00% |
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6 | 3 | 20.00% |
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7 | 3 | 20.00% |
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8 | 2 | 13.33% |
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9 | 2 | 13.33% |
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10 | 0 | 0.00% |
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【その他点数情報】
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