みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
2.《ネタバレ》 黒澤明は、映画の鬼である。 「一番美しく」で国策映画を撮った黒澤は、 この作品では一転、日本軍を悪者として、そこから脱出する兵士に感情移入するような映画を創っている。 どうして、こう器用なのか? それは面白い映画を創りたい!もうただこの一心なのだ。 時代がこれが悪となれば、たちどころに、それを悪として話を創り上げてしまう。 そのプロ根性には、脱帽である。 言っておくが、私は黒澤大好きである。 反骨な骨太な映画こそ、彼の本領発揮であろう。 彼のアイデンティティは、反権力、徹底して逞しく生きる庶民目線なのかもしれない。 それでも地位を確立するまでは、プロに徹する。 見事だと思う。 本作の山口淑子は、戦争中、李香蘭という中国人女優として、人気があった人だ。 戦後、本名の山口淑子として活躍、本作が戦後5本目になる。 【トント】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2025-03-25 21:48:38) 1.《ネタバレ》 日本兵における“マジメ”がいかに異常なものであったかが、よく分かる。上官の足にヨーチンを塗り息を吹きかける主人公。その滅私奉公ぶり、ひたすら忠義を尽くすことの、マゾヒズムといってもいいような喜びすらが感じられる。よそから見ればビョーキだが、男だけの組織のなかではそれが安定したシステムを形作る基本単位の“マジメ”なのだ。これに対するのが山口淑子の春美、彼女こそ男を不幸にする元凶なのだけど、彼女は滅私の対極、“個人”が“私”のなかに満ちあふれ輝いている。敗戦直後の男性観・女性観の典型がここに見られ、しかしこれは典型として今でもある程度有効なのじゃないだろうか。疲れきって兵隊たちが帰ってくる場から、酒保でのツーツーレロレロでのはしゃぎぶりへのダイナミックな揺れぐあいなどに、脚本黒澤明のリズムが感じられた。ラストのゲートを突破するハラハラも彼の好んだモチーフだし、若山セツ子が聞く軽音楽(ポルカ?)の効果などにもやはり黒澤を思ってしまう。もしかすると谷口監督の個性かもしれないのに、ごめんなさい。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 7点(2008-01-01 12:26:57)
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