みんなのシネマレビュー |
|
|
|
ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
9.変化していく社会情勢や価値観の違う世界を子どもの目線で捉えた秀作。しかしそれ以上に、疑問を持ちそれを自己の成長へとつないでいる主人公アンナの姿がとても良い。世の中にはわからない事がたくさんあり、この映画にも戸惑うところもあるが、アンナと共に考えたい。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-01-30 13:06:23)(良:1票) 8.《ネタバレ》 1970年、学生運動市民運動が高まっていた政治の季節を振り返る視線、批評する目と懐かしがる目とこもごもで、ともかく余裕を持って振り返れるだけの時間がたったわけだ。批評する目に映ったのは、上滑りする熱に浮かされたような気分、父の「団結の精神」という言葉だけが力強く、けっきょく支援したチリのアジェンデ政権は強大な軍によって潰されていく。この無力感。これに対して運動では控え目に見えた母のほうが芯の強さを見せ、女性に皺寄せの来る保守的な社会と戦っていた。最後に娘アンナを動かしたのは、この母のほうだったのだろう。この少女は、単純に保守反動から革新に目覚めた、というわけではなく、変わっていくかも知れない自分というものに気がついている。そこの成長が描けたところが、1970年を今振り返る意味になっていた。演出が特別うまい映画ではなかったが、夫婦げんかを目にしたアンナが弟の手を引いて、社会に突っかかっていくように早足でズンズン街を行くシーンが印象深い。そしてなによりこの不機嫌なヒロインがよく、最近の映画では一番魅力的な少女だっただろう。やっぱり少女というものは、社会に迎合してニッコリ微笑むより、不機嫌にムッツリしていてほしい。 【なんのかんの】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-04-21 12:05:14)(良:1票) 7.《ネタバレ》 大人は何も分かってくれない!そんな心の叫びを顔いっぱいに浮かべた少女アンナ。両親が共産主義に目覚めなければ彼女の不満はなかった。広い家、ボルドーへのバカンス。しかし父親がヒゲの連中と付き合うようになってから狭いアパートに引っ越し、母親も何やら忙しそうだし、バカンスにも行けない。何よりも大好きだった宗教の授業に出られなくなってしまった!不満を両親にぶつけても聞き入れてもらえず文句ばかり言うと怒られる。日曜日は家族で過ごしたいのに従姉妹のピラルまで家に居る。アンナの居場所がどんどんなくなっていく。時は1970年代。スペインではフランコ独裁政権、チリでも社会主義になるかどうかの不安定な時代。アンナの知らない、めまぐるしく変わる世界。それがどんどんアンナに影響してくる。デモに参加させられるし夜な夜なやって来るヒゲの男達。けどアンナは黙って見ているだけでなくチューゼツ、キョーサン主義、集団の精神って何?と問い掛ける。しかしさっぱり分からない。なんで大人たちはそんなコトに夢中になっているのか。なんで宗教の授業に出たらダメなのか。私は幸いにもアンナのような理不尽な経験はなかった。アンナの年頃、大人達の輪の中に入れて欲しいなと思ったことがよくある。ハタから見てれば大人達が楽しそうに見えた。しかしアンナは家族だけで暮らし元の家に戻りたいと心底願っていた。が、状況は何ひとつ変わらない。そうする中アンナは両親がしていることに関心を示し、自分も一緒に分かろうとしていたのではないだろうか。少しでも大人に近づきたい。そう思って幼少期を過ごしていたことを思い出した。チリでの選挙が成功し盛り上がる大人達。みんなが歓喜の歌を歌い出し、その中心にアンナはいた。狭いアパートに引っ越してからようやく自分の居場所を見つけた瞬間だったかもしれない。アンナの思考も少しずつ変化していった。自分の意見をちゃんと言えるようになり、ミッションスクールから普通の小学校に転校することを決めたアンナ。校庭では子供たちが駆け回り、はしゃいでる。その光景に呆然としていたが、彼女はうまく溶け込んでいった。彼女は自然と悟っていた。今までの友達には会えなくなるけど、また友達を探せばいいと。子供はいつの間にか成長する。しかしそれはもちろん大人の手助けも必要だが何よりも自分で考えることが大切なのだ。 【えみ】さん [映画館(字幕)] 7点(2008-01-27 22:46:34)(良:1票) 6.《ネタバレ》 少女映画という比較的コアなジャンルではよくリストにあげられる作品。 子供の、少女の視点から見た大人の世界が面白い。 当時のフランスの運動や革命に揺れる大人の世界。 それを9歳の少女の目線で見た、とても現実的だけどおかしな世界。 この映画の中の反体制運動だとかウーマンリブ運動だとかは、子供の世界とはあまりにも関係のない不釣合いな世界。 少女映画に特有ぎみの不思議の国のアリスのようなワンダーランドよりも現実味を帯びる物語。 ただその現実味を帯びた中で、大人の世界の不条理さや大人のキャラクターのユニークさを少女の視点で冒険していくところが、現実の中にワンダーランドを見出すみたいで面白いかなぁ。 抗議活動に取り組む大人たちの姿勢が、子供目線では怖くて不気味に感じるが、それでも一人一人が子供に対して接するときの態度はとても優しいおじさんおばさんであるというのが印象的。時に大人はおとぎ話の登場人物みたいだかも。 子供の、少女の視点で見た大人たちはユニークで面白い。 ただこの映画はロリコンの人のために作られた映画だろうか。 9歳の女の子の入浴シーンとトイレシーン、スクール水着シーンなど、そういう性癖に重点を置いたかのようなシーンが多い。 この映画ではミッキーマウスをファシストだといっていたが、 ではこの映画のロリコン表現はなんであるのか。 いやむしろそれが愛好家としては嬉しい。 主演の女の子はムスッとしてて可愛らしい。 ミツバチのささやきからの影響が少し感じられた。 少女達がささやく場面、アルバムをめくる場面など。 様々な活動を通して揺れ動く家族が描かれて、最後には家族の絆の深さが心に残る。 見る前と後とでは家族に対する考え方も見方も変わってしまうかのような作品だった。 【ゴシックヘッド】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-09-03 20:04:31) 5.皮肉と同情と、怒りそして静穏。利発とまではいかないかもしれないが、素直なアンナの感情は、親から友人から社会主義まで全てを問い直していく。時代背景はのっぴきならないご時勢で、そんなときだからこそアンナの率直さが効いてくる。あの時代にアンナほど素直に問う人物がなぜ現れなかったのか。それは恐らく現代も同じなのだろう。 【Balrog】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-09-02 23:56:11) 4.主人公のアンナがとてつもなくかわいらしく、一気に観てしまいました。監督には申し訳ないけれども、アンナ役がニナ・ケルヴェルでなければわたしは観なかったと思います。1970年あたりのスペイン・チリの歴史がいまひとつわかっていないので、映画にぐっとはいっていけず、ひたすらアンナの姿を追っていました。ふくれっ面からにっこりと微笑むアンナにメロメロ。彼女の次回作を期待します。ニナの演技に+1点を。 【はちかつぎひめ】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-05-30 08:29:28) 3.映画そのもののテーマ性と、重さを感じさせずにユーモアたっぷりに魅せる手練が見事。しかし、始終不機嫌の仏頂面でイライラしている主人公ヒロインと、爛漫全開で愛くるしい弟が、それらの醍醐味を超えて面白かった。可愛過ぎ。 【aksweet】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-02-27 17:14:16) 2.《ネタバレ》 舞台背景がちょっと複雑なものの、基本的にはアンナの視点からブレないのが良かった。世界の変革を求める大人達。そんな中で子供のアンナは心の内をちょっとだけ変化させる。革命って意外とこんなものなのかもしれませんね。単純に大人の姿は滑稽だって批判するのではなく、そんな対比が何気に個性的で面白い作品になってたんじゃないかと。 【ぽーち”GMN”ありしあ】さん [映画館(字幕)] 7点(2008-05-03 17:48:04) 1.あたたかい映画でした。 周りの世界だけがめまぐるしく変わり、戸惑いだらけ。 いろいろ反抗するのだけど、アンナが言うこともぜんぜん間違ってないのが面白い。 「変化」というものを理解したアンナは、大きく成長したのでしょう。 しかし子供の着るタートルネックってどうしてこうもかわいいのでしょうかね。 【しゃっくり】さん [映画館(字幕)] 7点(2008-02-11 02:45:12)
【点数情報】
【その他点数情報】
|
Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS