みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
6.《ネタバレ》 これは面白い。 自転車によるメッセンジャーを題材とした作品としては、邦画にもタイトルそのまま「メッセンジャー」なる傑作がありましたが、洋画代表として本作の名前も挙げたくなるほどの出来栄えでしたね。 とにかくもう、車や歩行者をスイスイ避けて、道路を駆け抜ける主人公の姿を捉えるだけで面白い。迷惑なんだけど面白い。 普通、こういった作りだと「主人公側を善玉として描いているけど、こいつらの方が周りに迷惑掛けているよなぁ」なんて疑念が湧いてしまい、距離を感じがちなのですが、本作はその辺りの観客の反発も、上手く躱しているんですよね。 序盤にて、主人公も「道路の嫌われ者」と自嘲しているし、悪役となる警官にも「クズども」とハッキリ言わせている。 些細な演出かも知れませんが、それによって主人公達は「勘違い野郎」ではないという印象を与えてくれるし、悪役の言葉に対しては(そこまで言わなくても……)と思えるしで、むしろ応援したくなってくるんです。 この辺りのバランス感覚は、非常に巧みだったかと。 特に素晴らしいのが、主人公が事故を起こしそうになった瞬間、時間が止まり、その止まった時間の中で、様々なルートを模索するという演出。 「この道を行ったら、車に轢かれる」「あっちの道を行ったら、乳母車と衝突する」「唯一、この道だけが無事に通過出来る」といった具合に、事故に遭う様も交えてのシミュレーション映像となっており、非常にユニークなんです。 あえて喩えるなら、TVゲームにてセーブ&ロードを繰り返して、正解を確かめる作業に似ているようにも思え、とにかく観ていて楽しかったですね。 また、ストーリー面においても複雑になり過ぎない程度に時間軸を弄っており、主人公と観客とが同時に「依頼者の真の目的」を知る構成になっているのも、凄く上手い。 麻薬の密輸かと思い、一度は依頼を放棄した主人公が「今回の依頼主は悪人ではない。幼い息子と共に暮らしたいと願う善良な母親だ」と悟り、メッセンジャーの誇りに掛けて仕事をやり遂げるべく決意する流れには、熱くなるものがありました。 そんな具合に長所が幾つもあって、かなり好きな映画なんですけど……唯一の難点は「クライマックスが微妙」という事ですね。 主人公は最高のメッセンジャーであり、その腕前を駆使して悪徳警官の追跡を躱し続け、無事に荷物を送り届けようとするという、基本のストーリーラインが良かっただけに、最後の決め手が「人海戦術」というのは、どうも受け入れ難い。 一応、序盤にて「結束力も強い」という一言があったので、それが伏線といえば伏線なんですけど、ちょっと弱いかなと。 主人公単独の技量によって勝利出来たのだ、と思えるような決着の付け方だったら、もっと好きになれていたかも知れません。 そんな具合に、肩透かし感もあったのですが、無事に依頼は達成され、母子が共に過ごせるようになってと、ハッピーエンドを迎えてくれたのは、嬉しい限り。 「このままメッセンジャーを続けていれば、いずれ主人公は事故死してしまう」事を連想させ、刹那的な快楽を求め続けるがゆえの「止まらない」「止まりたくない」という、明るさの中に悲劇の匂いを帯びた終わり方だったのも、良かったです。 何時か事故に見舞われ、死んでしまうとしても、彼であれば、そんな瞬間も満足気な笑顔で迎えられるんじゃないかな……と思えました。 【ゆき】さん [DVD(字幕)] 7点(2017-09-27 08:28:30)(良:1票) 5.《ネタバレ》 デヴィッド・コープ監督(脚本)は色んな本が書けるんですね、本作も大変素晴らしかったです。時代の影響からか日本ではビデオスルーという残念な本作ですが自転車描写の完成度はなかなか高く、1985年ケビン・ベーコン主演のクイックシルバーを思い出しました。クイックシルバーも大変面白かったのですが、本作プレミアムラッシュは映像がスタイリッシュで脚本も今風、モバイル機器なども効果的に使われていて全体的に非常に洗練されています。ただ、自転車の乗り方や見せ方は正直クイックシルバーのほうがストレートでカッコ良かったかも。競争のシーンなどは明らかにクイックシルバーのほうが楽しかった。 他の方もご指摘のように多額の現金を変なサインを施したチケットに変換して届けさせる意味がよくわかりませんでした。ラストに女ボスがやっていたように、電話をかければ安全かつ30秒で受領確認は済むハズ。また、悪徳警官ボビーマンデー(マイケル・シャノン)がやり過ぎていてリアリティに欠けるように感じましたが、その反面、ラストは大変気持ちがいいです。 ヴァネッサ(ダニア・ラミレス)との恋愛事情はちょっと微妙なので思い切って無しでも良かったと思いますが、アメリカではパートナー(カップル)であることは必須項目なので、どうしても入れないといけなかったのでしょうかね。脚本的にもルームメイトのことなのに何も知らされていなかったことから事件が大ごとになる訳で、それなら「母校のよく知った中国人の知人」でもストーリーは成り立ったハズです。 色々書きましたが全体的にそつなく綺麗にまとまっていて、大変シンプルで判り易く、かつ気持ちが良い映画でした。自転車乗りの地位向上には悪影響ですが、青春映画としてはなかなかのもの。もう少し広く認知されるべき作品です! 【アラジン2014】さん [インターネット(字幕)] 7点(2022-07-17 10:34:23) 4.《ネタバレ》 もともと自転車(ママチャリ)が好きなので好意的。 短時間で必要最低限のミッションとアクションが詰まっていてスマートで面白い。 おまけに悪役刑事に一矢報いることができて気持ちの良いこと。ダニアラミレスのアスリートボディも素敵。 【mighty guard】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-04-05 23:33:26) 3.《ネタバレ》 チャイニーズマフィア、ロシアマフィア、ギャンブルに溺れる超悪徳警官 などなどてんこ盛りの非常に物騒な作品です。 悪徳警官はギャンブルの金をマフィアに借りたり、マフィアの手下を蹴り殺したり、金の為にワイリーを殺す事も何とも思っていません。 勿論、マフィアはマフィアで言わずもがな。密入国は行うわ、躊躇無く引き金を引きます。 こんな事をさらっと描いています。 重苦しいバイオレンス映画ならこんな事位当たり前ですが、この作品は若者の青春映画ばりにノリが非常に軽いです。 そこが物凄くアンバランスに感じられましたが、アメリカってこんな感じなんですかね(そんなはずは無いと思うが)?? 真偽は知りませんが、自転車の走行シーンが危険だ云々の理由で日本未公開になったという話を聞きましたが、それ以外にもヤバイ描写がいっぱいあると思うんですがね。。。 一転、自転車に関する描写は自転車好きにとってはとても面白く、これぞアメリカンメッセンジャーという感じで楽しめました。 この作品はやはり、ジョゼフ・ゴードン=レヴィットがあってのもの。ヤバイ状況を飄々と切り抜ける姿は、あたかもアメコミヒーローの如く。ラブコメもアクションもシリアス作品も何でもこなす非常に多才で素晴らしい役者さんですよね。 【夜光華】さん [DVD(吹替)] 7点(2018-07-09 14:44:14) 2.《ネタバレ》 ブレーキのない自転車、それがおれの人生――。時代の先端をゆく、毎日たくさんの人々と車が忙しなく行き交うマンハッタンの喧騒の中を、信号無視や速度超過なんて当たり前、ひたすらカスタマイズされた競技用の自転車を乗りこなしメッセンジャーとして疾走してゆく通称コヨーテことワイリー。ある日、恋人の同居人から依頼された封筒を届けようといつものように交通警察官に追いかけられながら街を突っ走っていたら、突然現れたギャンブル狂いの悪徳刑事に容赦なく付き纏われる羽目に。いったいこの封筒はなんなのか、そしてワイリーは無事に荷物を送り届けることが出来るのか?こういう登場人物誰もがみんな体力勝負でひたすら走っているだけのワンアイデアの映画って、最後まで圧倒的なスピードで観客をぐいぐい引っ張る疾走感を途切れさせないことが胆となるものだけど、今作は時間軸を行ったり来たりするストーリー展開とGPS画像や主人公の軌跡を追う矢印などを随所に差し挟むというセンス溢れる映像、そしてノリの良い軽快な音楽とで見事にそんな疾走感を演出させてましたね~。なかなか気分爽快な映画でございました。後半、ワイリーがタクシーに激突し路上へと放り出されるという冒頭部分へとループしたトコあたりから、ちょっぴり減速しちゃった感がなきにしもあらずだけど、普通に面白かったっす。ただ、普段から自転車通勤している僕としては明日からの自分の運転に悪影響があるんじゃないかとちょっぴり心配!ママチャリですけど(笑)。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 7点(2014-02-05 08:20:54) 1.《ネタバレ》 疾走感が半端なく伝わってくる作品。マンハッタンを自分の街のように無茶苦茶に走り回るけど何故か許せてしまう。自転車テクニックもかっこいい!ストーリーも徐々に事の全貌がわかっていくのが良かった。個人的には見覚えのある街並みなど懐かしさも感じた。 【ぷるとっぷ】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-12-11 18:03:38)
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