みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
7.カトリ-ヌ・ドヌ-ブ演じるキャロルが内気な性格でセックスに対し興味を持ち、またそれ以上に嫌悪しているということを、あっという間に見せ、後はひたすらに壊れてゆくキャロルとキャロルの妄想を見せてゆく。この壊れてゆく様と妄想の映像化が凄い。ドヌ-ブの顔は美しいままで、ただ生気だけが抜けてゆくというか狂気が宿ってゆくというか、その表情の演技が素晴らしい。そして妄想の映像化は、ポランスキー監督が変態であるということを確実なものとしている、、いやいやそうじゃなくて、妄想の一つ一つが斬新かつリアルで、その見せ方はサスペンスフル。キャロルが壊れてゆく様ときっちりリンクしていて、うまい!を通りこして、怖い!です。でも“壁から手”のシーンはやっぱり変態だと思います。 【R&A】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2005-05-31 16:07:03)(良:1票) 6.《ネタバレ》 GYAOの無料動画で視聴。 序盤は神経症の描写がリアルすぎて観てるほうまで疲弊しそうになりますが、かなり現代的なテーマに触れているようにも思えて看過しがたい。しかし、主人公が幻覚を見るようになって以降の展開は、サイコホラー的な演出に引き込まれる反面で、リアリティからはどんどん遠ざかってしまうので、たんなる娯楽目的の恐怖映画にしか見えなくなってしまう。神経症の病理を客観的に描写したシリアスな作品なのかと思いきや、じつのところは監督自身の病的な欲求を表現した悪趣味な作品でしかないような気がする。その点が期待外れです。 映像描写はたしかに秀逸ですが、国際的な評価を得るほどの芸術的な価値があるとは思えない。ちなみに邦題は「反撥」ですが、原題の本意はむしろ「嫌悪」じゃないでしょうか? 【まいか】さん [インターネット(字幕)] 7点(2022-09-18 03:16:34) 5.人間が壊れてゆく様子がネットリと描き上げられています。遠因すら語らないカトリーヌ・ドヌーヴの面持ち。妄想を示す映像。鐘・電話のベル・呼び鈴・微かな蠅の羽音といった音。これ等が渾然一体となりヒタヒタと纏わりついてくる恐ろしさに逃げ出したいのを堪えながらの鑑賞となりました。 思い返しても寒気がします。 【The Grey Heron】さん [映画館(字幕)] 7点(2013-08-10 11:10:15) 4.《ネタバレ》 お姉さんと恋人が旅行に行くので彼女は留守番なのだが、その間にいろんなものが部屋に入ってこようとするので彼女は大忙しである。 彼女は、お姉さんの恋人が好きだったのだと考えると、下世話ながらごく普通にまとまる。お姉さんの部屋に聞き耳を立てるのも、旅行に行かないでとせがむのも、別に潔癖症だったり男性恐怖症だったりするからではない。最初のキスと自分の体は好きな人のために取っておかなければいけない。でも、適当な人とキスしてしまった。そんな自分は、適当なあらゆる男にやられてしまうべきだ。というわけでいろんなものが現れる。 でもまだ取り返しがつくかもしれない。それがいつかわからないけど、きれいなままの体を彼にあげようと思う。そしたらいいお嫁さんにならなければいけない。ちょうどお姉さんは留守なので、お嫁さんの練習をする。家賃を滞納したりジャガイモを放置したり、彼のシャツを床に投げ捨てているお姉さんよりも自分の方がいいお嫁さんになれる。シャツにアイロンをかけたり縫い物をしたり。冷蔵庫の胎児みたいなうさぎ料理は、彼と自分の子供だ。心配なので外出時は頭だけ連れていく。 だって実際彼と自分はもう結ばれてるとおもう。彼は歯を磨くとき、自分のコップ使ってるとおもう。自分も彼の残したコーヒー飲んだし。 それなのに、彼はお姉さんといっしょにいて、卑猥な形をしたピサの斜塔の絵葉書なんか送ってくるから残酷だ。 彼女は、自分の内側の論理と外側の世界が一致するようにがんばっている。しかしそのこと自体かなりアクロバティックな努力が必要だし、その上内側の論理が2種類くらいあるので余計に大変だ。とても仕事に行ったりお風呂の水を止めたりアイロンのコンセントを差し込んだりする時間がない。困ったもんだ。いいお嫁さんになることが、どんどんできなくなっていく。悪循環だ。 最後になってようやく王子様が抱き上げてくれるのだが、それではちょっと遅すぎるんだ。 そんな彼女の唯一の慰めは、彼女の内側の論理を察して、それが外側の世界と合うように、せっせと壁から手を生やしてくれたりする映画監督と出会えたことである。 【月世界婦人】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2009-07-28 13:53:12) 3.《ネタバレ》 ドヌーブの台詞が少なく、物語が不明瞭なせいもあって序盤は少し退屈するが、しかしやがて主人公が壊れ始めると、映画は意外にも面白くなってくる。小道具や装置、そして音(無音)の使い方は確かに象徴的だが、それ以上に画の繋ぎ方に驚かされてしまう。怒っていたはずが翌朝には愛想良くなっているお姉さん、天井と地面を叩く雨粒のオーバーラップ、などなど。 決して珍しいタイプの作品ではない。人の神経を逆撫でしようという試みはまだ許せても、どこかお高くとまっている雰囲気にはどうしても抵抗を感じてしまう。それでも、どこでもないどこかを見ているドヌーブの視線が気になり、やがて彼女から目が離せなくなってしまう。 【スポタ】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-06-09 21:51:14) 2.若き日のカトリーヌ・ドヌーヴが、その性的魅力をプンプンと匂わせ、狂気に満ちた女性を自然に演じたサイコ・スリラー。 終始、ネグリジェのようなキャミのような、露出度の高い服を身に纏い、観ている私を誘惑する。 途中、脚を露わにしたドヌーブに欲情し、衝動的にドヌーブにのしかかる管理人が出てくるが、その気持ちよく分かる! あのスタイルに、あのブロンドに、あの脚を二人きりの密室で見せられたら、あのスケベ管理人でなくとも、どうなるか分からないね。 後半はひたすら幻覚に襲われ、精神的に壊れたドヌーブを繰り返し見せる展開。 これは少々、くどい。 それより見所は前半部分か。 姉の連れこむ男や、自分のボーイフレンドを嫌悪の対象とみなしながら、妄想するのは知らない男に犯される状況ばかり。 性に対する好奇心と嫌悪感が織り交ざり、精神に不安定をきたしている思春期の少女を描いているかの様で面白い。 ドヌーブは本作の2年後にブニュエルの『昼顔』で、若干23歳にしてガイコツのような老け込んだ状態になってしまうが、本作ではまだかろうじて若い魅力が残っており、いやらしい意味で楽しめる。 それにしても本作では21歳だというのに、なんか目元が老けている。 ブロンドとあのスタイルがなかったら、単なる老けたおねえちゃんだ。 【にじばぶ】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2009-01-11 16:58:34) 1.怖い!恐ろしいです。この映画!何が怖いって?既に何人かの方が書かれていますが、オープニングからして、本当に怖いです。カトリーヌ・ドヌーブのあのドアップの眼、それがまず怖い。そして、始まってからも、薄暗い画面の中でのカトリーヌ・ドヌーブの眼、無表情、それを映し出すカメラワーク、次第に壊れていくカトリーヌ・ドヌーブの演技の凄さと恐ろしさ、薄暗い画面の中で、鳴り響く時計の音、更にいきなり鳴り出す電話のベルの音、何もかもが本当に怖くて、怖くてびびりました。カトリーヌ・ドヌーブが家の外にいる時以外はほとんど音楽なしの中で、しかも、あの暗闇のような世界とでも言うのか?とにかく画面構成からして、本当に怖いです。無表情のカトリーヌ・ドヌーブの片方の眼だけをドアップで撮るという何とも恐ろしい撮り方、物語そのものよりもこうした取り方一つ一つが観ていて本当に怖かった。 【青観】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2006-10-10 21:42:09)
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