みんなのシネマレビュー |
|
|
|
ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
5.これは小津としてはストーリーを語る事にもう精一杯状態の失敗作だと思う。なにより高峰秀子という女優が小津映画向きでない事が一番のマイナスポイント。実際木下、成瀬映画での彼女の自然体名演技を観慣れた方なら、いかにこの映画の窮屈な画面の中、無理矢理な「小手先芝居」をさせられているかわかるはず。映画のメインテーマとなっている「何が古いもので何が新しいものか」という議論云々より、言わなければいけない事を腹の中にためているだけの姉と、思った事をズバズバすぐ口に出して周囲を困惑させる妹、それぞれの性格設定自体にそもそも問題あり。笠智衆の父親が不治の病という設定もなんだが意味ないような感じ。えへらえへらと薄ら笑いを浮かべているだけのモテモテ上原謙より、無職のプータローだがどっしり構えている山村聡のほうがよっぽど魅力的。しかし格調高い小津映画で必殺七連発平手乱れ打ちを観られるとは思ってもみなかったよなあ。 【放浪紳士チャーリー】さん [映画館(字幕)] 7点(2005-01-15 14:22:23)(良:1票) 4.高峰秀子が全然小津調に馴染まない。他はみんな小津調なのに彼女だけが違う。でもこの異物感はイヤじゃない。古風な考え方の世界の中に現れた新しい考え方。そういう話だった。そうするとこの異物感はむしろ歓迎されるべき。どんな俳優も小津映画では小津のリズムに生きるのに、一人異なるテンポを維持する高峰秀子は素晴らしい。ということになる。静寂に波風たたせるのって楽しい。完成されたものをぶっ壊すのって楽しい。小津は自分のつくった形式を高峰秀子を使ってぶっ壊している。そしてそれを楽しんでいるに違いない。姉と喧嘩してどっちが正しいかお父さんに聞きに行く。小津の化身・笠智衆が言う。お前の好きなようにするがいいと。古いから、新しいから、じゃなく古くても新しくてもいいものはいい。 【R&A】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-02-10 18:05:09) 3.小津映画の素晴らしいところは、登場人物を肯定的、否定的に決めつけて描かないところだと思う。この作品も他の小津作品と一緒で、田中絹江、高峰秀子、笠智衆、上村謙、三村聡など様々な雰囲気と考え方の人が出てきて、それぞれがそれぞれ考えて出した結論を小津映画はじっと見つめ続ける。個人的には、高峰秀子と笠智の掛け合いが醸し出すユーモアと、三村聡演じる夫の苦悩する姿が印象深かった。京都御所も薬師寺も現在と変わらぬ姿をしていて、「新しいもの=変わらないもの」とは、実は人間の価値観などではなく、幾世代もの人間を見つめ続けてきた日本建築のことのように感じられた。おそらく、小津映画の一貫した映像のスタイル、登場人物への静かな視線の送り方も、日本建築のように「新しいもの=変わらないもの」として記憶され続けることだろう。 【wunderlich】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-05-06 08:28:34) 2.《ネタバレ》 昔の日本女性のお約束【娘時代は自由奔放に楽しくやれるのに、妻になれば全てを諦め慎ましく生きる】の典型をみたようで、、だけどどちらが素敵かと問われれば田中絹代の方かもしれないと現代人の自分にかすかに残る「古風美」を意識しました。 ラストで「男を1人不幸にした」と後悔する女の決断は確かに潔いかもしれないけど、 その女を待ち続けてずっと独身を貫き通していた「男の幸せ」はどうなるのかと。 おそらく節子は再婚することなく一生を終える、その方が映画の美意識に沿うのかもしれませんが、やっぱりそれは彼女の「独りよがり」だと思います。 個人的には高峰秀子の「~~であった」調がかなり気に入りました。超可愛い(笑) 【りんす】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2007-01-22 22:44:30) 1.「新しい」と言うことは「古くならない」こと。小津の映画のようだ。 【黒猫クロマティ】さん 7点(2003-12-10 15:36:15)
【点数情報】
|
Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS