みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
57.この監督、長回しが好きみたい。あるいはカメラマンの趣味か。最初の弁護士事務所へ駆けつけるとこ、階段上って上司と会うまでを一気にいく。さらに面白いのは、牢のまわりをぐるぐる回り、ときに中に入り込んだり出たりする(スタッフが牢の一面をあわてて外したりはめたりしてるんだろうね、『ロープ』みたいに)。法廷でもくねくねカメラが歩き回った。まあ画面として退屈になりそうなとこだから、動き回ったってだけのことかも知れないが、楽しいことは楽しい。典型的なアメリカの「正義を行なう勇気」ものなんだけど、飽きずに感動してしまうのは、こういう風土が日本にはないからなんだろう。どんな国家にも地下牢は生まれてしまうのであり、問題はそれを暴く勇気の有無なんだよなあ。こういう話で弱いのは、ワルモン役の演技パターンが決まってしまうこと。G・オールドマンいい役者なんだけど、やっぱ「ナチ型」になってしまう。本当に怖いのは、「どうして私の言うことが分かってくれない」と泣きながら、心の底から真人間に立ち直らせようとしてする善意の拷問なのではないか。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 7点(2010-04-29 11:57:47)(良:1票) 56.《ネタバレ》 映画はヘンリーが受けた残虐な仕打ちも彼が犯す殺人も、克明に描く。けれど克明でありながら、その描写はとても冷静だ。より露骨に声高に描ける可能性を、映画は勇気をもって捨て去る。裁判のシーンもその判決も、観客の求めるカタルシスをもっとドラマチックに感動的に満たすことはいくらでも可能だっただろう。しかし映画は誠実に、それをしない。ヘンリー・ヤングは弁護士ジムに言う。自分のように暗闇でクソにまみれて這い回っていたわけでもないのに野球中継を見ないなんて、と。俺は女を知らないと。穴蔵に迷い込んできた蜘蛛が唯一の友だちに思えたと。おまえと俺は一体どこが違うのかと。裁判の過程や事件の真相とは直接関係のないヘンリーのその焦点のズレた発言の数々は、けれど彼の台無しにされた悲しい人生を静かに物語る。看守の目を盗みジムがヘンリーに娼婦をあてがう一見下世話なそのシーンの持つ意味は、あまりに切実で痛ましい。人間の尊厳をあらかじめ奪われながら、人生の大半をただ生き延びたヘンリー。そんな彼がジムとならんで座り、トランプのカードを飛ばして遊ぶシーンが忘れられない。彼の人生たった一度きりのその幸福な瞬間が、肝心の判決が下る待ち時間の出来事というのは象徴的だ。ヘンリーが望むのは身の潔白や無実などではなく、ありふれた人間としての当り前の価値、ただそれだけなのだ。人としての価値を踏みにじり続けた副所長を裁判中もずっと直視することができなかったヘンリーは、けれど再び戻るアルカトラズの入り口で、ついにまっすぐしっかりと彼の目を見据える。恐ろしい穴蔵へと続く階段を降りながら、それでもその瞬間彼はようやく価値ある一人の人間として、誇り高き勝利のその意味を噛みしめる。彼はもう哀れなヘンリーではない。ようやく美しき一人の人間として、気高くそこに立つ。裁判でも判決でもなく、その時にこそ、彼は本当の意味で勝ったのだ。 【BOWWOW】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-11-24 21:10:22)(良:1票) 55.《ネタバレ》 重かったけども真実が暴かれて良かった。ケビン・ベーコンの演技が素晴らしかった。 【ギニュー】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2006-07-20 20:58:46)(良:1票) 54.ケビン・ベーコン、クリスチャン・スレーター、ゲイリー・オールドマン・・・。素晴らしい演技派の俳優陣が揃いました。中でも今回のケビンの演技は特筆すべきだろう。プロ魂のこもった熱演に関心したし、多彩な役に挑戦する心意気にも好感を持った。作品の内容も、刑務所を逆に告発するというセンセーショナルで難しい題材が上手く描けているという点で非常に優秀な作品かと思います。しかし、個人的には今ひとつ起伏に欠けた部分も感じました。ドキュメントとしての出来では文句無く10点つけますが、私は常に「映画」というジャンルに必要なエンターテイメント性を重視して見るようにしているので「普通では有り得ない」という意外性の有る部分も必要かと思います(もちろん度が過ぎるというのは例外ですが)。 「そんな馬鹿な!所詮映画だからな。」というような言葉を聞くことがよく有りますが(私はそういう人種に対して軽蔑の念を抱いてしまいますが)、私は逆にそれこそがエンターテイメントとして大切な要素の一つと思っています。 【おはようジングル】さん 7点(2004-01-11 18:08:10)(良:1票) 53.アルカトラズ&実話もの、と聞いたら見ない手はない。 月並な感想になってしまうが、こんなことが本当に行われていたのかと思うと、恐ろしくてたまらない。 閉じた世界はどこでも本当に恐ろしい。 犯罪者が正当化されることは許されるべきではないけれど、それでも、こういう題材を映画化する意義は大きいと思う。 【めたもん】さん [インターネット(字幕)] 7点(2020-01-23 11:33:25) 52.《ネタバレ》 「アルカトラズに戻るくらいなら死んだ方がマシだ」ヘンリーの心の底からの叫びが納得の地下牢の地獄絵図。極悪非道の鬼畜野郎ならあっさり死刑にされるよりこういう所で死ぬまで過ごすのが良いが、ヘンリーの罪は飢えた妹の為に5ドルを盗んだ事と脱獄を図ろうとした事なので悲惨この上ない。罪に対する罰は当然ながら更生を目的とするという副所長の言葉が白々しく、演ずるゲイリー・オールドマンの妖怪ぶりが際立つ。邦題が的確に示している、暗部を白日の下に晒した新人弁護士の奮闘ぶりが検事のお粗末さもあって今一つ見応えに欠けたのが残念。舌なめずりするように出迎える副所長に毅然として応えるヘンリーは本作一の名場面で熱くさせられました。 【The Grey Heron】さん [DVD(字幕)] 7点(2018-02-07 00:36:31) 51.久々にズシリと重く、人間の尊厳を描いた映画を見た気がする…。これは鑑賞後の感想ですが、見ている最中は不思議とそれほど重さを感じませんでした。そう感じさせてくれたのはクリスチャン・スレーターの存在だったのだと思います。まだ何色にも染まっていない、熱き新人弁護士の透明感を見事に演じて見せた。法廷ものとしてはクリスチャン・スレーター演じる新人弁護士の独壇場になりすぎたかと思いますが、最初は会話すら成立しなかった弁護士と囚人が次第に心を通わせていく、その過程の2人は実に見応えがありました。その囚人を演じた本作のケビン・ベーコン。もう2度と見ることができない映画かもしれませんが、彼の入魂の凄まじい演技を忘れることは無いと思います。 【とらや】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-10-05 18:46:35) 50.《ネタバレ》 ケビンはさすが!素晴らしい 新米弁護士役のクリスチャンも熱いこういう役がよく似合う(Kコスナーに似てない?) 悪役させたらピカイチのGオールドマンはこれまたハマっているね 内容はかなり重く考えさせる これが事実というからすごい 圧力や暴力に屈せずよく頑張った!がしかし、牢に娼婦を連れていくのはいくらなんでもやりすぎ ちょっとビックリしてしまった;; 特徴あるカメラワーク 冷静で抑え目な演出 静かだが力強い なかなかの力作でゴザイマシタ 【Kaname】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-06-21 12:58:26) 49.実話を元にした、一応ヒューマンドラマなんだけど、 極力ドラマ的な部分は避け、実際に起こったであろうエピソードを中心に構成されている。 リアルさを追求した作品にも拘らず、演出も中々いい。 ドキュメント的な内容でもメッセージは十分伝わるのだが、これだけ出来がいいと、 主役である弁護士や囚人のもっと掘り下げた人物描写も見たかったという気持ちになってしまう。 時間的には厳しいけど。それにしても、ケヴィン・ベーコンはいい役者になった。 こういう俳優さんがしっかり主役を張れるのだから、やっぱり洋画好きになっちゃうんだよね。 彼の演技を見るだけでも、十分に価値のある作品だった。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-07-20 02:40:57) 48.《ネタバレ》 アルカトラスの不正を暴くというのを主軸にして観ると楽しめますし、ヘンリー・ヤングの人生や非人道的な扱いにも同情できます。しかし物語の最後まで彼が犯した殺人について全貌が見えなかった事が違和感でした。大事の前の小事というか、ヘンリーの不幸と殺人は決して混ざることがないのにその辺があまりに不透明です。同情する反面、最後まで解釈に困りました。 【アフロ】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-06-25 02:22:30) 47.重いテーマながらもあくまでファンタジーとして描いており、よーするに娯楽映画なんですけれども、でもそれがイヤミにならないのは、ケヴィン・ベーコンの、まさに執念の役作りのタマモノですね。クリスチャン・スレーターのややトボケたような人懐っこい表情との対比が、印象的。ただ、「経験の浅い弁護士が、絶望的な戦いに挑む」ってなオハナシだと思って観てたら、主人公の弁護士より数枚うわ手だと思っていた敵役連中が、いざ裁判になるとまるで形無しなもんで、不謹慎ながら「おいおい、刑務所側も、もっとガンバレ」と思ってしまいました、ハイ。ところで、噂には聞いていたけど実際にはお目にかかったことの無かった英語の慣用表現、「as cool as cucumber」ってのが、裁判シーンのセリフに出てきて、ついニンマリ。字幕では「氷のように冷静」となってましたが、直訳では「キュウリのように冷静」。これはかなり冷静そう。 【鱗歌】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-04-30 06:18:46) 46.《ネタバレ》 ここでの高評価に水を差して申し訳ないが、自分にはそこまでの感動作だとは思わなかった。かと言って別に自分が非人間的だとも思わないが、やはり腑に落ちないのは、なぜヘンリー・ヤングは虐待を受けていた刑務所に再収監されなければならなかったのか、そして、彼は勝利を胸に死んだ(自殺した)ということだが、本当に自殺だったのか?というところ。これが実話だという残酷さに「感動する」というよりは「胸が痛む」思いだ。皆さん仰っているが、ケビン・ベーコンの演技は完璧。 【フライボーイ】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-07-11 14:39:39) 45.《ネタバレ》 ケビン・ベーコンの演技力には圧巻!!重たい映画ではあったが、アルカトラズや当時のアメリカの現状がよく分かった。ヘンリー・ヤングの絶望感や惨めな娼婦のシーンが記憶に残っています。虐待の立証なんかはヤングの体を見せるだけで十分だと思うのだが・・・?ラストのヤングの死因や脱獄を行った経緯が有耶無耶で少し中途半端。何度も観たいとは思わないですが、私も子供の頃、5ドル以上の万引きをしたことがあり、一歩間違えばこうなると考えるだけで鳥肌ものです。 【マーク・ハント】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2009-04-15 06:38:29) 44.《ネタバレ》 ケビン・ベーコンの演技はさることながら、クリスチャン・スレーターやゲイリー・オールドマンのパーソナリティが変に前面に出てこないところに、かえって人間の内面を揺さぶる部分があるのかもしれない。ケビン・ベーコンも、これでもか、と演じすぎていないのがよい。それも、これも、監督の腕なのかもしれない。残酷な場面を冒頭にもってきて、見る側のスイッチを入れる演出も見事だと思う。 【みんな嫌い】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-03-29 08:52:48) 43.《ネタバレ》 トレマーズで血気盛んな兄ちゃんをやってたとは思えないほど、ケビン・ベーコンがスゴイっす。実話らしいのでしょうがないんですが、ラストがなんともやりきれない。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-04-09 11:53:10) 42.俳優陣の魂の演技がヒシヒシと伝わってくる。特にケビンベーコンが凄い。それだけでも観る価値は十分にあるのですが、終盤の盛り上げ方が少し陳腐というかなんというか・・・。 【マリモ125cc】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-02-01 03:12:08) 41.ショーシャンクは,映像的に爽やかなだけで,実際には冤罪が公に解決されたわけでもなんでもなかったのですが,こちらは一応ケリがついたと思われるので,幾分ましな印象でした. 【マー君】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-01-09 00:05:00) 40.残虐なシーンの描写が凄いの一言。 【あるまーぬ】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2007-07-28 08:19:30) 39.僕も小学3年のときに5円ガムを盗みました。「俺とあんたで何が違うんだ。」返す言葉がありません。 【ケンジ】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-10-17 20:10:31) 38.俳優たちの演技がとても楽しめる上、アルカトラズの勉強にもなる良作。 【TOSHI】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-08-29 20:22:27)
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