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女が階段を上る時

1960年【日】 上映時間:111分
ドラマモノクロ映画
[オンナガカイダンヲアガルトキ]
新規登録(2004-02-03)【放浪紳士チャーリー】さん
タイトル情報更新(2019-11-05)【イニシャルK】さん
公開開始日(1960-01-15)


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監督成瀬巳喜男
助監督広沢栄
キャスト高峰秀子(女優)矢代圭子
森雅之(男優)藤崎信彦
加東大介(男優)関根松吉
中村鴈治郎(二代目)(男優)郷田勇蔵
仲代達矢(男優)小松謙一
小沢栄太郎(男優)美濃部剛
団令子(女優)市橋純子
淡路恵子(女優)中尾ユリ
細川ちか子(女優)川添まつ子
賀原夏子(女優)圭子の母・ふじ枝
織田政雄(男優)圭子の兄・好造
中北千枝子(女優)バーの女・友子
塩沢とき(女優)バーの女・さち子
横山道代(女優)バーの女・みゆき
園田あゆみ(女優)バーの女・光子
佐田豊(男優)染呉服の店員・吉川
菅井きん(女優)下着屋の勝子
谷晃(男優)ブローカー・殿村
本間文子(女優)関根の妻・みね子
山茶花究(男優)ライラックのマスター
千石規子(女優)女占師
沢村貞子(女優)ユリの母・とし子
多々良純(男優)闇ウィスキー屋金貝
藤木悠(男優)みゆきの夫・松井
瀬良明(男優)美濃部の部下・水谷
三津田健(男優)ビール会社重役・園田
田島義文(男優)風間重役
十朱久雄(男優)旭製鉄の堀内重役
東郷晴子(女優)藤崎の妻・志津子
北川町子(女優)清美
柳川慶子(女優)バーの女・雪子
勝本圭一郎(男優)
加藤茂雄(男優)
若林映子(女優)
向井淳一郎(男優)
津田光男(男優)
三田照子(女優)
千葉一郎(男優)バーの客
榊田敬二(男優)
出演岡豊圭子の夫(写真)
脚本菊島隆三
音楽黛敏郎
撮影玉井正夫
製作菊島隆三
森田信(製作担当)
東宝
配給東宝
美術中古智
衣装高峰秀子
編集大井英史
録音下永尚(整音)
藤好昌生
照明石井長四郎
あらすじ
矢代圭子(高峰秀子)は、銀座のバーの雇われマダム。その圭子のマネージャー(仲代達矢)は、彼女を陰ながらにサポートし、最も良き理解者であったが、彼女をとりまく夜の銀座は、次第に彼女を夜の女へと変えていき・・・“夜の銀座”を舞台に、男女のあらゆる欲と金が絡み合う人間ドラマ。

にじばぶ】さん(2011-02-27)
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7.《ネタバレ》 高峰秀子は、木下作品で明るくしっかり、成瀬作品で暗く不貞腐れ、と松竹と東宝で昼と夜を繰り返してたって印象があるが、今度「自薦十三作」で何を選んだか興味があった。そしたら断然「夜」の成瀬の勝ち。木下作品で選ばれたのは『二十四の瞳』一本だけで、ほかの作品のコメントでも、『喜びも悲しみも幾年月』は「演ってて面白くなかった、優等生すぎて」とか『永遠の人』は「脚本があんまり陳腐なんで」など、まるで成瀬映画の登場人物のようにグダグダ言ってる。もちろんこのコメントは演技者としての評価なわけだけど、高峰が木下作品の役にあまり満足していなかったのが分かって面白い(一観客としては木下の高峰も好きよ)。で成瀬作品で選ばれたのが三本、つねづね思い入れをエッセイなどで語っている『放浪記』と、公的な最良作『浮雲』の二編と本作。ちょっと意外な気もしたが、これでは彼女が“衣装”でスタッフに名を連ねており、そんな点でも思い入れが深いのかも知れない。いかにも成瀬的な、すがれ気味のバーの雇われマダムの話だが、脚本が黒澤映画の菊島隆三で(たぶんこれ一回きりだと思うが)どうもいつもと違うゴワゴワした手触りになっている。そのせいかどうか、高峰を含む女優陣よりまわりの男優たちの適材適所ぶりが光った。常連客の関西の実業家中村鴈治郎、銀行の支店長森雅之、こういったいかにも銀座のバーに出没しそうな男に混じって、加東大介が場違いの客として誠実そうにニコニコしている。また彼女の実家が佃島で、銀座の近くでありながらひなびた感じが漂い、そこにうだつの上がらない兄の織田政雄がピタリとはまる。ヒロインが病んだとき佃島に見舞いに来るのは、森ではなくその風景にピタリとはまる加東の方。加東はさらにひなびた、上流の千住のお化けエントツの近くに住んでいることもあとで分かる。子どもの三輪車がうるさく回るそのお化けエントツの見える荒涼としたシーンは、シュールな美しさが漂った。こう男優たちが東京の地理にふさわしく配置されているのが面白く、そういった非銀座的な男が絡むシーンが光るので、単なる風俗映画に閉じてしまっていない。 なんのかんのさん [DVD(邦画)] 7点(2010-05-28 12:14:23)(良:1票)

6.《ネタバレ》 成瀬監督の映画はどうしてこんなに面白いのだろう。邦画の三巨匠のように明確なスタイルがあるわけではないのだが、ただただ映画を撮るのが(物語、あるいは感情をフレームの枠内に綺麗に収めるのが)巧いのだ。そんな成瀬監督が高峰と組んで生み出した良質な作品群の中でも、本作は最良の出来といえる。高峰演じる主人公が、群がる男たち(現実に疲れ、汚れた顔の男たち)を掻き分けて力強くも儚く生きていくというストーリーは、古典的ではあるが一人の現実の女性を創出することに成功している。特に終盤で仲代達也が高峰に言い寄るシーンでの、男と女の空間的・精神的距離感と、剥き出しになった生身の台詞の応酬は、痛ましいとさえ思えるほど人間という生物の核心を突くものだった。話は変わるが、本作の題名にあるように主人公が階段を上っていく象徴的なショットが幾つかあるのだが、あれがどうも鼻につくというか、安牌な映像表現のように思えて少し残念。 吉田善作さん [DVD(字幕)] 7点(2012-12-31 01:50:45)

5.《ネタバレ》 実際の銀座の女性たちが本当にこの映画のようだったのか、主人公のような女性が実在したのか確かめようもないが、少なくとも最初から最後まで人物描写、感情描写は秀逸であり、リアリティを感じた。それにしても、このところ高峰秀子主演作をたてつづけに見たが、彼女の演技力、表現力には感服。どちらかと言えば淡々として起伏が小さく練られた脚本とは言えない物語なのに、高峰秀子の演技力と脇役陣のドンピシャの配役と成瀬監督の映像構成力とが相まって、見るものを最後まで引き込み心に染み入る映画になっている。 nobo7さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-01-15 00:34:43)

4.ママ(高峰秀子)が誰と結婚するか賭けをするバーの女たち・・・ やっぱり観る側もその点を意識しちゃうから、終盤の怒涛の展開にはびっくりした。 リーム555さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2010-11-24 19:11:44)

3.えっ?団令子って亡くなっていたんだ!知らなかった。川島雄三監督の作品によく出ている女優さんで個性的な女優さんです。それはそうと、これはかなりドロドロしているなあ!まあ、そのドロドロ感こそ成瀬巳喜男監督の得意とする分野なのかもしれない?と何だか見ているうちに思えてきてならない。マダム役の高峰秀子、相変わらず見ている側に対してまるで自分がお客さんになっているように本当に感情移入させるのが上手い。話としてはかなり湿っぽいものの、これはこれでなかなか面白く、特に高峰秀子と一緒になれば幸せになれたはずなのにと思ってしまう加東大介が良い味を出している。それに比べるとやたら冷たい仲代達矢は、う~ん? 青観さん [DVD(邦画)] 7点(2007-09-24 21:52:40)

2.《ネタバレ》 『流れる』の現代版みたいな感じ。タイトルにある階段を上る時の音楽が独特で高峰秀子の心の声と共に印象に残る。外の疲れた開放感と店の作られた開放感、その間にある階段だけはいつも薄暗く、薄暗いけど階段を上る高峰の背中だけは光が当てられ、その階段だけが別の世界であるかのように映される。出てくる男どもが意識無意識にかかわらずみんな高峰を食い物にする展開の中で、女であることが常に彼女を苦しめる。強がってはいるけれど実は弱い、でも好きな男を見送って株券を返すことでスッパリと切って、その後店で見せる商売用の笑顔に女の強さを思い知る。結局苦労するだけして何も残らない。なくしたものは多くとも得たものは厳しい現実を身をもって経験したということぐらい。けしてハッピーエンドとは言い難い。それでも前を見ているから出る笑顔に救われる。 R&Aさん [CS・衛星(邦画)] 7点(2007-04-24 16:39:50)

1.銀座の高級クラブを舞台にした男と女の駆け引きがストーリーの主軸、成瀬監督らしからぬ派手目な題材と思いきやこれが意外に面白い。出演者は成瀬映画の常連で巧い人ばかりだが、先日亡くなった若いホステス役の団令子と、ヒロインの高峰と結婚までこぎつけようとする加東大介が特に好演。自分は去年池袋の文芸座で観ましたが、観客席はほぼ満席の状態で、成瀬人気の相変わらずの高さを思い知らされました。 放浪紳士チャーリーさん 7点(2004-03-25 23:15:09)

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【点数情報】

Review人数 19人
平均点数 6.63点
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5315.79% line
6526.32% line
7736.84% line
8421.05% line
900.00% line
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