みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
2.《ネタバレ》 これは「魂」について描いた映画だと思う。 体の不調ではなく、寝たきりの人間がふっと魂が抜けて、あの世に行く。 それがこの映画のクライマックスだ。 荼毘にふされた後、村で能が演じられる。 能は現実と幻想のやりとりを演じたもので、 死の世界から現世へと語りかけてくるのが特徴とこの映画で言っている。 眠っている時間、風呂に入ってボ~としてる時間、それらは魂はどこにいるのか? 島を訪れた女性に、島の人間が思いを寄せたら、その女性は島から抜け出せなくなるのは何故か? 魂の問題がポツポツと語られる。 ネット万能の現代でも、魂は科学ではよく分かってない。 力まない映画で「魂」を語っているのが鬼才小栗康平のなせる技であろう。 【トント】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2020-04-05 18:15:32) 1.今までの“原作もの”というフタがはずされて、ワーッとイメージが大空の大気のなかへ拡散した感じ。「拡大」ならもっとよかったんだけど、「拡散」。不意に飛び立つ鳥、眠る男の鼻から出てくる虫、魂呼びの音がこだまし、はずされた屋根瓦を越えて、やはり大空へ広がっていく。天井がなく拡散していく感覚に通じていく。常に湯気が沸き立っている感じにも通じ、その中心で眠り続ける男、と男のほうは何となく理解できるんだけど、「南の女」のほうはちょっと分からなかった。一種の桃源郷さがしなのか。あと言葉がときどき固くなるのが気になる。メナムの語の講釈や赤ん坊が進化をなぞってる、なんてとこがややシナリオとしてこなれ不足のような。能が出てくるのも引っかかったが、青空の下ってのが薪能よりはいい、やはり天井がない感じで。ここで田村高広がまた講釈をしてしまうんだ。全体、音が良かった。倒木シーンも映像よりひび割れていく音の予感のほうが美しかった。決してこの地が桃源郷なのではないが、そこへ向かって開かれている、って話なのかな。個人的には、この監督は原作でフタをした映画のほうが圧力が高まっていいんじゃないかと思うけど、こういう自分のイメージを十分に拡散したものを作りたかったという気持ちも大事にしたい。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 7点(2009-10-12 11:59:08)
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