みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
40.《ネタバレ》 物語自体はフィクションとは言え、実際に起きた殺人事件を元にしているため、映画には重苦しい雰囲気と並々ならぬ恐ろしいまでの緊張感がある。幾度となく浮かび上がる重要な証言や物証があるにも関わらず、結局それらは何の意味も成さず、犯人は刑事たちの前から煙のように消えていく・・・。近年の刑事ドラマの中ではやはり秀作・佳作の部類に入る作品なのでしょうが、不満点もあります。まず犯人がどうこう以前に警察が無能すぎ。目撃者の保護や現場保存すらまともに出来ないのでは、犯人逮捕など到底無理なのでは?と思えてしまう。ただ都会から来たあれほどまでに優秀だった刑事が、最終的には地元警察と同じように感情的行動に走ってしまったことを思えば、それほど異常性のある事件だったのだろうというのもまた事実。今もこの事件の犯人が我々と同じ空の下に生き、もしかしたらこの映画を観ているのかもしれないと思うとゾッとする。いくつか不満点はあるものの、それらを差し引いても充分に見応えのある作品であることは確か。 【かんたーた】さん 7点(2004-09-01 12:43:46)(良:2票) 39.《ネタバレ》 GYAOの無料動画で視聴。非常に嫌な内容だけれど、映画の力量は認めざるをえない。思えば『パラサイト』でも、地下世界の不気味な広がりを観客に想像させたまま終わっていましたが、本作でも、草むらに潜みつづける犯人を想像させたまま未解決に終わっている。 最後に残されるのは強烈な不快感。それは犯罪そのものへの不快感でもあり、デタラメな捜査への不快感でもあり、この物語が悪の所在を示さないことへの不快感でもある。それらが綯交ぜになったまま、観客は何ひとつ解決しない不快感のなかに叩き落とされます。 フィクションのなかで物事が解決してしまう爽快感ではなく、むしろ何ひとつ解決しないリアリティのなかへ突き落とすことが、この非凡な監督の真の狙いなのだと思い知らされました。高評価にふさわしいとは思うものの、あまりにも不快なので7点でご容赦を。 【まいか】さん [インターネット(字幕)] 7点(2022-06-10 02:38:22)(良:1票) 38.結局真相は闇の中で、後は想像で補うしかない。このもどかしさが堪らない。 【TAKI】さん [DVD(字幕)] 7点(2017-09-12 01:46:30)(良:1票) 37.《ネタバレ》 まいった。なんて後味の悪い映画なんだ。後味の悪さでいったら『ダンサー・イン・ザ・ダーク』『セブン』『息もできない』に匹敵します。 ラストもオチもクライマックスも、すべてにおいて救いがない。 最初少し目を離していたので、未解決事件なんちゃらも知らずに鑑賞。ただの猟奇殺人ものサスペンスと思って見ていたんですね。 『犯人はいったい?』みたいなお気楽な感じで。 で、見ていくうちに、いろんなテイストが混ざってきます。 警察の負の部分がメインなのか。連続強姦殺人事件がメインなのか。なんかよーわからんくなってくるんです。 『どうやら純粋にみんなで力を合わせて犯人を追い詰めていくとか、そういう話ではないらしいぞ』と、わかってくるんですね。 『とび蹴り刑事』は新しく来た課長に粛清されるし。やけを起こすし。足を切断するハメになるし。そのせいで唯一の目撃者は電車にはねられちゃうし。話があっちに行ったり、こっちに行ったり、忙しい。でも、犯人さえつかまれば、全て無事解決だと思ってがまんがまん。 ・・・と思っていたら、結局犯人はわからない。 犯人は、捕まるどころか、見つかりさえしません。もうびっくりドンキーですね。 そしてラストの少女の話。 いやー、恐ろしい。 この映画を何食わぬ顔で犯人が見ていたかもしれないと考えると、もう恐ろしさを通り越して憤りを感じますね。 知的障害者もかわいそうでしたが、何といっても女子学生のエピソードがしんどかったです。 後味の悪い映画ってのは、見ている間はこちらの心を掴んで離さないのだから、タチが悪いっす。 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 7点(2016-11-26 04:57:22)(良:1票) 36.これぞ映画を観る醍醐味。サスペンスものとして欠かせない展開の意外性、畳み掛けるような演出。加えて各人物の抱えるドラマ描写も怠り無く、画面から発せられる熱量がはんぱない。一緒にぬかるみに足をとられそうになる湿度過多な映像もみごと。凄い。ああ翻ってわが邦画。「シュリ」「JSA」でお隣に抜き去られた、と思ったんだ。その間ホラーなんかでちょっとちやほやされてる間にもう韓国映画の背中すら見えなくなってしまってる。 【tottoko】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-09-02 11:26:06)(良:1票) 35.《ネタバレ》 犯人がわからないので見終わった後味は悪いです。スッキリしないのと犯人が今も何食わぬ顔で生きているかと思うと憤りを感じる。それだけ引き込まれた。 【茶畑】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-10-14 20:24:41)(良:1票) 34.《ネタバレ》 暗そうな映画と思いきや、コメディっぽさも出しつつ良いテンポで進んでいって飽きる事はありませんし、ひきつけられます。 後半は重厚になっていき、話も加速していくのですが、実在の未解決猟奇事件をテーマにしたと知らずに見たので、オチのなさには不満が残りました。実話らしいから仕方ないのかもしれないけども。飛び蹴りがスゴイです。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-04-18 18:47:02)(良:1票) 33.「グエムル」「ほえる犬は噛まない」そしてこの作品と見て、この監督さんは『韓国のまとまらなさ』を作品にまとめるのがとても上手なのではないかな、と思いました。3作共通して見えてくるのは、単純に正義や悪で物語を組み立てるのでなく、正義も悪も美も醜も何もかもが一つの個の中に渾然一体となって存在して、それが集まってひとつの世界、ひとつの社会を形成している状態。この映画での判らなさ加減、スッキリしなさ加減、混乱と惨劇と悲劇の中にブラックな笑いまでが織り込まれた状態、それは監督が自嘲的に思う韓国という国の姿なのかもしれません。86年という舞台は、今とは違う韓国の世界であった筈、なのですが、ここで描かれた空襲避難訓練は形骸化しつつも継続し続け、そして今、北朝鮮の核実験によって再び国が市民に訓練への参加を喚起しているニュースが流れるにつけ(街中を歩いている人々に警官が注意する姿など、この映画のまんまです)、韓国という国の抱えた問題はずっと尾を引き続けているのですね。もちろん、日本はそれを対岸の火事として眺めていていい国ってワケじゃないんですけど(だからって線引っ張って壁立てて武器構えてろ、っていうワケじゃないですけどね、勿論。小泉政権はそういう方向に持ってゆこうとしたんでしょうけどもさ)。 【あにやん🌈】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-10-26 00:32:34)(良:1票) 32.《ネタバレ》 「昔、自分がここでしたことを思い出していた」という台詞が印象的。結局犯人は史実どおり捕まらないけど、そこはアレンジして別のエンディングにしても良かったかも。結構楽しめました。 【H.S】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-12-23 14:37:56)(良:1票) 31.現実のファソン連続殺人事件自体が解決していないため、映画で犯人像に迫ることは難しい。観る前から、最後まで犯人は分からないってことがばれているのも、この映画にはとても不利な条件ですよね。しかし、観応えは十分。犯人の心情に迫ることを放棄した演出は、必然的に刑事の葛藤を徐々にあぶり出していきます。地元の刑事とソウルから来た刑事、ふたりの顔つきが、時間の進行とともに変わっていくところは圧巻です。傍若無人と沈着冷静、対立する立場で登場したふたりは、一方はやるせなさに絶望し、他方は反対に暴走し始め、次第にその立場が入れ替わりつつバランスを失っていく。青空の下、完璧なまでの、平和でのどかな風景が印象的でした。 【アクシス】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-11-26 22:00:30)(良:1票) 30.サイコ・スリラーであるとか軍政時代を描いてるとかいうこと以前に、(実際の未解決事件ということで語弊があるかもしれませんが)純粋に「刑事モノ」として面白い。本当にこれが実話そのままなら余りにもドラマチック過ぎる。猟奇連続暴行殺人というだけで充分異常な話なのに、誤認逮捕、田舎刑事の拷問による自白強要、本庁から来た近代的な捜査官、知的障害者、変質者、学校の怪談、雨、謎のリクエスト、いかにもな最重要容疑者、証人の轢死、etc.…と、優れた脚本家でもまとめきれそうもない出来事や人物が次々と登場してくる。また、丁寧で重厚な演出は韓流の底力を感じさせ、ソン・ガンホの人間味が重い話のアクセントになってる。本作は辛さの向こうに複雑な味を持つ上等なキムチの様な映画です、7点献上。 【sayzin】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-10-26 00:04:55)(良:1票) 29.私はヨン様よりソン様の方が好きです。 【たま】さん 7点(2004-12-25 19:01:15)(笑:1票) 28.最後の場面はフィクションだと思うけど それがこの映画を引き締めてますね。 だだあの容疑者はなんだったんでしょうね。 【ミッド】さん 7点(2004-09-30 00:30:32)(良:1票) 27.実際の話をモチーフにということなので、あくまで映画に対してのコメントなんですが・・・ 特に目新しいことをしてるわけでもなく、何か特別な問題提起をしてるわけでもない。特記すべきことは純粋に映画としての出来が良いということだ。これは韓国映画の成熟を表わしている。従って優れた音楽の担当が日本チームだということが逆に惜しいと思わせる。 【メロメロ】さん 7点(2004-09-09 00:11:05)(良:1票) 26.《ネタバレ》 犯人逮捕への執念、情熱、怒り、無念さが伝わってくる骨太な映画。 重厚感に溢れた創りになっており、雨の滴る中を這いずり回る男たちの姿や、ラスト間際の容疑者との緊迫感ある、やり取りには並々ならぬ迫力を感じる。科学的な捜査方法を多用し、拷問を反対していた冷静な都会から着任した刑事でさえ、物証が乏しいためあせりの余りに「自白させてしまえばいいんだ…」と呟いてしまう。あの刑事たちの無念さには多いに共感できる。 足跡等の証拠を捏造し、被疑者に対する執拗な暴行により自白を強要させたり、霊能者に頼ったり、銭湯で無毛症の男を捜したり、学校での噂を調査したり等…普通ならばあり得ない捜査とは思うが、それだけ彼らが追い込まれていることの現われに過ぎない。これらの一部が実際の捜査でも行われていたというから驚きだ。 ただ、あまりに過激な捜査だったためか、それぞれ因果応報的な結末に陥っているのも面白い。足蹴りを得意とした刑事は足を失うという結末。「書類は嘘をつかない」が信条の都会の刑事は、最後の最後には「書類」に裏切られてしまうという結末。「俺は人をみる目だけはもっている。犯人を見ればすぐに分かる」と言っていたソンガンホが最後には「もう何も分からない…」と呟くシーンをみると、犯人逮捕に掛ける「情熱」が失われていってしまったようにも思える。そのためか、「警官」を辞めるという結末を迎えている。 それぞれ報われなかった想いに対する代償の大きさが窺われるようになっている。 そして、ソンガンホが最後に再び用水路を覗き込むが何も見えない。「この事件を通じて我々は何を見たのだろうか。事件の闇の中に何かを見れただろうか。」という問いかけにもみえる。 また、「殺人」が起きる条件が揃ったにも関わらず、デモ鎮圧のために機動隊がこちらの事件に対処できなかったことや、夜間灯制のため犯人に好都合の状況を与えてしまったこと等の姿も描かれており、「時代」が事件に加担してしまった背景もきちんと描かれている。 初見は、アホな捜査を繰り返すことによって逮捕を逃した刑事たちに共感できないと思ったが、改めてみると、気迫溢れる演技に圧倒され、無念さが強く伝わってくるようになり、本作の印象が変わった。 【六本木ソルジャー】さん [DVD(字幕)] 7点(2004-06-25 14:46:21)(良:1票) 25.よくできていると思いました。 【kasumi】さん 7点(2004-05-29 01:30:12)(良:1票) 24.《ネタバレ》 知っているのは映画のタイトルと韓国映画ってことだけ。 今回初めて見たけど未解決事件がモチーフになってたんだなぁ。 警察の傍若無人な捜査と暴力当たり前の感じは少々過剰演出な気もするのだが、当時としてはこれが普通だったんだろうか。 まさか犯人分からずじまいであんな終わり方するなんて思ってなかったから、最後ソン・ガンホがじーっとこっち見てる時「何見てんねん」って思ってしまった。 結局2019年に犯人は逮捕されたんだけどその流れで20年冤罪で塀の中にいた人がいるのはまぁなんとも・・・ 【悲喜こもごも】さん [インターネット(字幕)] 7点(2022-10-30 23:26:36) 23.最初は田舎と都会の人の渡世についての皮肉モノか、 と思わせつつ、 悲惨さをきっかけにしっかりと泥沼に足を突っ込んで捜査を始める。 悲惨さの描写は秀逸と思うが、 同情の描写はやや物足りないかなという印象。 とはいえ、無垢な少女に貼ってやったバンソウコウというもので 嫌というほどに心が毟られるものではあるか。 私は正直なところ映画が何を描きたいのか、 よりも何を描いたか、が気になる性分です。 最後のシーンは、無念さというよりも、 どこまでもこびり付く記憶を どこかで強いヘラで削り取って欲しい、 そんな風に見えました。 【元祖】さん [インターネット(字幕)] 7点(2021-12-14 22:23:36) 22.実際に起こった事件を脚色した作品との事ですが、 犯人(?)の人がとても魅力的に映りました。 俳優さんも監督さんもすごいですね。 日本でも昔は(今もかも)ひどい取り調べをしてたそうだから、 韓国でもそうだったんだろうな。 映画を鑑賞後に検索したらいろいろ史実が出てきました。 容疑をかけられた人で実際に自殺者もいたとか。 ソウルから来た刑事さんがだんだん現実に追いつめられていく様に 感情移入していきドキドキしました。 【movie海馬】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2021-02-13 01:53:33) 21.《ネタバレ》 「パラサイト」が面白かったので、ポン・ジュノ監督作に興味がわいて鑑賞。 田舎町で、次々に発生する女性猟奇殺人事件を追う、ソン・ガンホ演じる地元刑事と、ソウルから来たイケメン刑事。 ソン・ガンホと跳び蹴り刑事は状況証拠から容疑者を挙げると、拷問で自白をとる昔ながらのスタイル。 イケメン刑事は二人と距離を置きながら、科学的な捜査を重視する。 ここまではわかりやすい構図だ。 しかし、狡猾な犯人はなかなかしっぽを出さず、イケメン刑事がやっと有力な容疑者にたどり着くも、決定的な証拠を掴むことができない。 そして終盤、DNA鑑定によっても特定できないことが判明すると、このイケメン刑事は暴走してしまう。 「パラサイト」での展開の妙は今作でも同様で、次から次に展開するストーリーは、核心に近づくように見えて、また遠ざかる。 なかなか次の展開が読めないところが、人によっては高評価と低評価にはっきり分かれるところだ。 最後はどう決着をつけるのか、と考えながら観ていると、思いもかけない形で観客は放り出されるところも、評価が分かれるところ。 個人的には、連続殺人事件が発生しているにも関わらず、若い女性が夜に一人歩きをしているという、あまりの緊張感のなさで興冷めしてしまうが、 全体を流れる陰鬱でもの悲しい印象だけが、なぜか余韻として残り続ける不思議さをもつ作品だった。 【田吾作】さん [インターネット(字幕)] 7点(2020-08-17 16:32:13)
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