みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
16.《ネタバレ》 このレビュー書くまでタイトル読めなかったす。“3-4X”が野球のスコアだそうで、雅樹が代打ヒットを打った試合のスコアがコレ(※劇中のボードには3-4とは書いてない)みたい。10月は、当初10月公開予定が9月に前倒しになった。とのことらしいが…? 北野監督作品の第2作。日常の中の暴力。どんどん壊れていく歯車。東京の日常と、沖縄の非日常の描写が美しく、いかにも北野監督らしい持ち味が充分に発揮されていて、やっぱり才能のある人なんだなと感じさせてくれました。 本作の目玉は、俳優としては素人同然のたけし軍団をメインキャストに据えていることだと思います。更に掘り下げると、たけしもこの当時、映画監督業や、世界まる見えや平成教育委員会のような教養番組の司会業兼お笑いにシフトしていた時代、たけし軍団の人数を活かした、ドタバタした笑いに限界を感じていたんでしょうか。本作はたけし軍団の“解散記念作品”として制作されたそうです。 そもそも軍団は最初の弟子8人(+結成後の2人を入れた10人)が、元祖たけし軍団と呼ばれているようです。この人数なのは、たけしが『野球チームを作りたかったから』というのもあったようで、映画のイーグルスはたけし軍団を表していたんでしょう。レギュラー9人に、代打の雅樹を入れると、ちょうど10人。監督役のガダルカナル・タカがたけしの役で、ぴったりたけしと元祖軍団になってます。 沖縄に行く前の最後の試合は、代打含めた全員野球で、結局は3-4で、惜しいけど負けてしまいます。この“惜しいけど負けた”というのが、軍団の最終評価、解散の理由としたんでしょうね。 じゃあ、タイトルの10月ってなんでしょう?映画の公開が後送りになるのは解るけど、前倒しになるなんて、あるんでしょうか?私は、最初から9月公開は決まっていて、10月=解散した軍団のその後を表していたんだと思っています。 最後、殿…じゃなかったタカの敵を打とうと軍団がヤクザ事務所を襲います。返り討ちにあっても、タンクローリーで特攻します。この辺ちょっと、フライデー襲撃と被りますね。でもそれは夢オチということになってます。何もなく野球を続ける軍団たちで終わります。この夢オチというのも、最後の特攻バッドエンドが、前作“その男…”の最後、全滅バッドエンドと被ってしまったのと、結局軍団は解散しなかったことに繋がるんだと思いました。 解散記念映画を創って、10月からは軍団を離れて、各自華やかに自分の才能を開花させろよ?みたいに〆ようとしたけど、軍団はまだまだピンとしては実力不足。10月に入った後も、今まで通りの殿と軍団の関係が続いていく。…なんか、「前倒しになって9月公開になった」って理由は、格好つけようとして格好がつかなかった、たけしの照れ臭さがあるんじゃないかなって思ってしまいました。 【K&K】さん [地上波(邦画)] 7点(2024-09-15 17:03:34) 15.《ネタバレ》 惨敗というレッテルが貼られがちだが個人的には非常に面白かった。 セリフが少なく音楽も細いが100分も満たないストーリーに狂気とたけしの魅せ方が凝縮しているように思える。 青年が暴力団に復習を決意していく話で夢落ち。もはや定番となる暴力団の絡みとありきたりな結末がしっくりきて見事融合した粗削りなアート。 賛否両論はわかってる。でもたけし映画の魅力を感じるなら避けては通れない本作品。 【mighty guard】さん [DVD(字幕)] 7点(2016-04-07 22:51:33) 14.《ネタバレ》 北野映画らしいカメラワークや間の取り方、セリフ回しを充分に楽しめる映画 北野映画としては2作目「その男、凶暴につき」で評価されたクリエイティビティをさらに強調した映画になっていて北野表現がもっともわかりやすく、その分鼻につくかもしれない しかし好きな人はこれが一番好きかもしれないな 主人公のセリフはほとんど無く、無表情で棒のようだ 脇を固める人達も身内のたけし軍団で決してうまいとはいえないキャストばかり これはたけしが俳優なんてどうだっていいじゃん的な方向を究極まで突き詰めた結果の様に思えた そう言う意味では自分の才能に自信があってガツンと作った感がある 見ていて安定感がある しかしこのキャストではヒットは見込めない(笑) ヤクザの世界を徹底してカリカチュアしていて怖さを通り越してかなり可笑しい すべてがブラックユーモアで出来ていてほぼファンタジーである 見送りの三振をフルで見せる 何度も繰り返して名前を呼ばせる ビールで殴った後でもう一度ビールで殴る もう止めてやれと言いたくなる程、延々と女を小突く タイトルもジョーク以外の何者でもない この辺のセンスはやはり日本人離れしていると思った その分日本人には受けないだろうなとも思う 前半は非常に面白いが後半はブラックすぎて笑えない 北野映画に共通するがエンディングにカタルシスが無い 毎度のバッドエンドには唖然としてしまう 無関係な恋人の石田ゆり子まで自爆して果てるのはたけしも人が悪すぎる 夢オチ的なラストはまったくピンと来なかった このラストなら何度も何度も繰り返しのギャグが全編に渡っているのでスゴロクの振り出しを思わせる演出、あるいはパラレルワールド的な演出でオチにするべきじゃなかろうか とりあえず北野らしさの見本のような映画である 【にょろぞう】さん [DVD(邦画)] 7点(2014-07-29 00:09:28) 13.《ネタバレ》 ただただ続く日常。その中で偶発的に起こる暴力の発火と終着点。素晴らしい。が、沖縄上陸後は映画として収まる場所を急に探し始めた感じがして自分には合わない。タンクローリーでの突入も「その男凶暴につき」ような美しさはない。「その男~」時にあった『死』を超えて互いに関係性の構築をぶつけ合う様ではなく、単純に、短絡的に『死』で決着を着けようとスイッチが入った若者にしか見えない。このような短絡的な『死』の物語にも美しさはあると思うが本作は描けてはいない。残念。 【reitengo】さん [DVD(邦画)] 7点(2013-04-19 13:30:50) 12.《ネタバレ》 北野武監督作品第二作目も北野武らしい。いや、北野武というよりはビートたけしらしい馬鹿馬鹿しい笑いを描いている。例えばオープニングからしてもそうである。草野球の最中にただ一人だけ仮設のトイレから出てくる冴えない男の登場の仕方といい、やくざに巻き込まれるまでの流れ、更に最初に代打で出てきて一度もバットを振らずに三振の汚名返上とばかりにもう一度代打で今度は大きな逆転ホームランも前のランナーを追い越してアウトで逆転ならずに敗戦。ここらは予想通りではあるが、たけしらしい。更にそんな男が初めてのデート中、二人をからかっている奴等が止まっている車に追突。監督武というよりもビートたけしらしい馬鹿馬鹿しさである。ビートたけしの子分、渡嘉敷の指を詰めるのも将棋の駒ってのも如何にもたけしが思いつきそうな感じである。沖縄での場面、置いてけぼりを喰らう二人のシーンや事務所に乗り込んで銃を撃っても弾が出ず、その後の彼女のデート中の車の中で発射やら空港内で前の乗客の荷物にどさくさに紛れて持ち歩いていた銃を投げ入れるというようなアホらしさ、そうそう、海でのシーンの静けさ、最初から最後まで全く音楽無しなのも新鮮である。うるさい音楽なんて無い方が映画に集中出切るんだぜ!とでも言っているような演出である。最後も草野球の場面で閉める。しかもここでまたトイレから出てくる男、野球とヤクザ、何の関係もないような中でそれぞれの見せ方が面白い。面白い映画なんだけどどうにも女性に対して殴る。蹴るシーンが多過ぎるのが気になる。作品全体の色、静かな中で感じられる殺気やら馬鹿たけど何とも憎めない登場人物、北野武(ビートたけし)は岡本喜八監督の初期の頃の映画に出てくる可笑しな人達の様にこの映画は明らかに岡本喜八監督の「「ダイナマイトどんどん」の影響を受けているそんな映画だと思いました。 【青観】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-12-19 20:02:23) 11.まず撮りたい画があって、それに合わせてストーリーを構築していったような印象で、はっきり言ってストーリーはよく分からないのだが、それでもけっこう面白かった。たけし映画はセリフが少ないのが特徴的だが、この映画では音楽もカラオケでベンガルが歌う曲以外は一切なしという徹底ぶりで「その男、凶暴につき」に続いて独特の雰囲気を持った作品となっていて、沖縄、海、空など「ソナチネ」と通ずるようなところがあるのも偶然ではないだろう。「ソナチネ」でも海や空の青がとにかく印象的だったが、わずか2作目にして既に海や空の映像に対してこだわりが見られ、たけし映画の特徴の一つであるキタノ・ブルーと呼ばれる青を強調した映像がこの映画でも美しく表現されており、「その男、凶暴につき」同様、たけしのお笑い芸人とは全く違う映画監督としての北野武を語る上でとても貴重な作品で、特にのちのたけし映画の芸術性はこの映画が原点なのだと思わずにはいられない。個人的には「その男、凶暴につき」のほうが好みだが、この映画もたけし映画の原点として外せない映画ではないだろうか。たけし本人が出ていて、主役ではないのもこれだけのような気がする。(かなり目立っちゃってるけど。)それにしても無名時代のトヨエツが若いなあ。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-06-02 00:14:36)(良:1票) 10.《ネタバレ》 別に特別面白い映画ではないんだけど、全体に漂う枯れた空気感が、何度も観たくなります。ガソリンスタンドでヤクザがイチャモンつけてくるシーンや、バーでマスターがキレるシーンは凄いです。シュールなジョークも笑えます。ただ、沖縄編の後半から武が主人公になっちゃってるのと、沖縄から帰って来てからの流れがちょっと面白くなかった。 【モンチョ】さん [DVD(邦画)] 7点(2010-11-18 00:23:49) 9.まずやはり目を引くのがタイトル。 僕は「3マイナス4掛ける10月」だと思っていた。 鑑賞後もタイトルの意味だけがさっぱり分からず調べてみたところ、そんなに深い意味は無いのね(笑) 単なる野球のスコアで少しストーリーに引っ掛けてあるぐらい。 北野監督2作目となる本作は、前作のソリッドさからは大きく離れ、後の北野作品の土台となる出来となっている。 死、枯れた笑い、皮肉、沖縄・・・ など「ソナチネ」にかなり通じるものがあるが、個人的には本作の方が好み。 しかしなんなのだろう この初期北野映画の妙な中毒性は。 作品自体の映画としての完成度は一般的に見れば低い部類だろう。 しかしそれ故の「満たされない」独特の雰囲気が、上手く言葉に出来ない感情を僕らに抱かせ、 もう一度観たくなってしまう。 支離滅裂な展開で初めは戸惑いを覚えずにはいられないが、オチで収束される。 この手のオチは個人的にはあまり好きでないやり方なのだが、本作に関してはこの落としかたがベストに思える。 興行収入に恵まれなかったのはむしろ当然と思ってしまう掴み所の無い本作だが、 この感覚を他の映画で味わえるかというと・・。 好き嫌いハッキリ分かれると思う。 好きな人はきっと僕と同じように中毒になってしまっているはず。 前作のファンのことなんか全く考えていないようなぶっ飛び方。 でも色調はやっぱり北野映画。う~ん凄い。 【おーる】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-12-25 13:39:45)(良:1票) 8.今作の後発表される数々の作品の断片がぎゅっと詰まった感じです。武軍団も皆良い味を出していました。 【njld】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-09-18 17:37:50) 7.誰かが言っていた、[HANA-BI]以降が商品で、それ以前が作品だと。本当にそう思う。素人の役者が多いのでほとんどしゃべらない、しゃべるのはプロの役者さんばっかりだ。今はダメでも何年か経てばたけしは必ずこの場所に帰って来ると思う。 【カーヴ】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-03-16 13:33:22) 6.たけし軍団と草野球がしたくなる一本。 【カイル・枕クラン】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2006-01-11 15:58:16) 5.たけし扮するヤクザが事務所を襲い乱射、隠れていた女がひとり。次のカットでは腰を振るたけし。こんな具合に間がごっそり抜きとられたシーンがたくさんあります。この4コマまんがのような手法がバイオレンスでありながらもどこかコミカルな雰囲気を漂わせる。けして軍団で固めたから笑えるのではない。南国的かつ毒々しい花を使った画は意味もなく(?)アートで好きです。石田ゆり子の存在が主人公にとってあまりにも都合のいい女でその都合の良さは後半一気に加速するんですが、オチで納得。情けない男が大きなことをやりとげて散って行く姿を沖縄ヤクザが見せ、主人公がまた見せる。冴えない男が夢見るのは、一発逆転サヨナラホームラン。 【R&A】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-04-12 15:46:27) 4.初めてみた時はあんまり好きじゃなかったんですけどね。正直なところ、耳垢のような作品だと思ってました。けど、もう一度見てみると、この耳垢、思ってたよりも凄くデカイ耳垢だった!もう、思わずまじまじと見てしまうような。なんか変な魅力のある映画です。(参考にならないレビューだな・・・) 【ゆうろう】さん 7点(2004-12-14 19:58:49)(笑:1票) 3.役者の色がバラバラなままになっていたせいか、もう一歩のめりこめませんでした。無駄のなさが魅力の北野作品ですが、それがちょっと退屈を誘う感じになってしまうところがあって、途中ちょっと眠くなってしまいました。しかし上質のユーモアと目を覆いたくなるような暴力シーンだけでも十分面白かったです。柳ユーレイ(本名で出てるけど)の不思議な存在感が光っていました。北野監督はキャスティングのセンスがすばらしいと思います。 【クリロ】さん 7点(2004-06-19 21:49:25) 2.《ネタバレ》 にぎやかな狂気(ビートたけし)と静かな狂気(柳ユーレイ)が、それぞれの破滅に向かって突き進んでゆく。自分の代わりに、舎弟の指を強引に切り取る北野、「人気のない事務所」に、「現実に存在するかどうかもわからない彼女」と突っ込んでゆく雅樹、二人の異なる種類の狂気は、厳粛ですらある。傑作なだけに、井川比佐志とガダルカナルの演技が下手なのが、残念。特にガダルカナルは台詞が多いだけに、つらかった。 構成に素人臭さを感じるが、北野監督のこれからがひじょうに楽しみな作品。 【DONGYAOS】さん 7点(2004-06-19 03:27:55) 1.たけし映画のなかでは非常にいいと思う。たけし映画の乾いた感じが好きだ 【たましろ】さん 7点(2003-10-17 00:17:13)
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