みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
5.とりあえずこの作品をロードムービーに分類するセンスに脱帽。 喜びも悲しみも幾歳月でも同じようなこと書いた気がするけど、大切なことなので繰り返しておきます。 下手すると単調で面白味の無い作品になりそうだったけど、濱田岳の力技で笑える作品になってる。 しかも、終盤の泣くシーンも濱田岳が導いてくれて、ほんとに便利屋でした。 【もとや】さん [DVD(邦画)] 7点(2018-02-02 15:41:13) 4.《ネタバレ》 あのボロボロに泣いた「二十四の瞳」はこうしてできたのか?などのように、まるで創作秘話みたいな映画。でも今、この時期に作られた意義は高いと思います。田中裕子演じる母の懸命に絞り出した、息子・木下恵介へのメッセージは、そのまま昨今の自由に言えない表現の現場にいる制作者たち、みんなへのメッセージだったと思います。いつかは自由に言える日が来る。その時に、この監督のように素晴らしい作品を創ろう!とまるで業界者への映画のように感じました。そっか板妻の「破れ太鼓」(未見)は、濱田岳だったかぁ!観てない作品、結構あるんだよね。今はライブラリも充実してるので、観るようにしなきゃ! 【トント】さん [DVD(邦画)] 7点(2015-06-01 03:15:41)(良:1票) 3.便利屋が奇遇すぎ!しかしあんなに鼻水垂らして泣く事ないのになぁ。 【アキラ】さん [ブルーレイ(邦画)] 7点(2015-05-27 02:24:50) 2.《ネタバレ》 舞台は昭和20年の終戦間近の静岡、病のために寝たきりの母親を兄弟がリヤカーで疎開先まで運ぶ。話はただそれだけです。上映時間も長くない。しかしその物語の中に原恵一監督のエッセンスがぎっしりと詰まっていると思える作品でした。 私が観終わった後にまず思ったのは、日本版『ヒューゴの不思議な発明』の様な映画だということです。同作は映画黎明期のある監督へのスコセッシからの敬慕の念を感じたのですが、本作は木下恵介への愛と感謝に溢れています。 物語の終盤、便利屋が『陸軍』についてしみじみと「いい映画だった」「俺が戦地へ行ってもおっかさんはあんな風な気持ちなんだろうか」と語ります(またそれを映画をそんなに観ない便利屋のカレーライス君が語るのが良い!シネフィルが言ったら絶対に駄目なシーン)。それを聞いて主人公は泣いてしまいます。彼は「俺のやっていることは無意味じゃ無かった!軍の連中に女々しいとこき下ろされても、観てくれた人達にはメッセージが届いていたんだ!」と思ったのでしょう。どんな分野でも、自分が作品に込めた主張が受け手に届かないかも知れない恐怖ってあると思うんですよね。実際に作り手の想定していた主張とかけ離れた受け止め方をされていた映画も過去に沢山ある訳で。だから現在何か芸術作品を作っている人にとって、この映画は励ましや祝福になるのではないでしょうか。残念ながら私は基本的に作品を消費するだけの人間で残念ですが。 勿論、主人公とお母さんとの絆、主人公と兄との関係性、便利屋とのちょっとした交流、戦争へのハッキリとした批判等も丁寧に描かれているのですが、やっぱり今考えると原恵一監督が一番言いたかったのは、作品を作る人への賛歌だと思いました。だから物語の最後も「映画の撮影の為に母親の死に立ち会えなかった」というナレーションで締めたのかなと。「それでも主人公のいるべき場所は映画を作る場なんだよ」と言うことかなと。 但し少し残念だったのが、色々な場面のある意味丁寧すぎる描写。例えば主人公がおっかさんの顔についた泥を布巾で拭ってやるシーンは、主人公が如何におっかさんを大事に考えているか分かる良いシーンなのですが、その主人公の行動に旦那と女将が心打たれる顔を何度も何度も写す。その後、彼らの娘二人の同じ様な顔をまた写す。本当に大事なシーンで強調したい気持ちは伝わってくるのですが、少しやり過ぎかなと。 【民朗】さん [映画館(邦画)] 7点(2013-06-16 00:33:25)(良:1票) 1.《ネタバレ》 雨が降ってリアカーの上の母の顔に泥がはねるのですが、あれがいつの間にか綺麗になっちゃってたりしたら嫌だなぁ、と思っていたら、そここそが重要なポイントで。木下恵介の、母に向けた愛がそのまま映画に向ける愛へと繋がる、とても大切なシーンとなって。病に伏し、泥で汚れた母の姿を丁寧に整え、母はそれに応えるように凛とした表情をする。それは映画監督としての姿にも繋がって。あのエピソードにはとても感心しました。 映画は奇を衒う事なく、真面目に映像を重ねています。それゆえ、もう少し冒険をしてもいいのでは?と思ったりもするのですが(わりと判りやすく単調な切り返しが頻出します)、客層や木下恵介生誕100年を記念しての松竹作品という事を考えればそれでいいのかもしれません。 ただ、問題は木下恵介作品の映像をあまりに多く、長く引用し過ぎている点。 たとえば便利屋が『陸軍』を見て感動した事を説明するシーン。せっかくその前に濱田岳がカレーライスやシラスのかきあげとビールであれだけの名演を見せているのですから、『陸軍』の感動も彼にきっちりと語らせるべきだったのではないでしょうか。 映像を切り替えて『陸軍』のラストシーンを延々と最後まで流して説明するという状態は、肝心なところで木下恵介の力を借り、この映画独自の力を放棄してしまっているようなもので。自分の演出力も役者の力も信じてないの?と。 濱田岳に語らせておいて、実際の映像はエンディングに流した方がよほど効果的だったんじゃないでしょうか。 最後の部分での木下作品の引用も長過ぎです。あれでは本編の空気を薄めるばかり。あそこまで長々と本編から離れてしまうと、その後、最後の最後が取って付けたようになってしまって。そこで『クレヨンしんちゃん アッパレ!戦国大合戦』での有名なセリフを言って欲しいの?くらいに浮いている感じがして。 厳選した数カットでバシッ!とキメるくらいにした方が良かったんじゃないかなぁ。 映画は原恵一監督の真面目さが出て魅せる作品だったのですが、木下恵介作品に対する深すぎる思い入れ、愛情が逆に映画そのものの味を損ねさせてしまった感があって、もう少し監督が前に出た方が良かったんじゃないかな、と思いました。 【あにやん🌈】さん [映画館(邦画)] 7点(2013-06-12 15:38:42)
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