みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
11.僕自身、何かの事件や事故の速報を見聞きした時、真っ先にtwitterでキーワード検索するクセがついてしまっている。 どこかの誰かがツイートしたその情報をそのまま鵜呑みにするつもりは毛頭ないのだけれど、情報伝達の速さ一点において言えば、一般大衆の「口コミ」に勝るものは今の時代無く、実際、緊急性の高い事故や災害などの情報は役に立つことも非常に多い。 醜聞や偏見を大いに孕んだ無責任な情報を仕入れること自体が、浅はかで、愚かであることは、きっと誰しも心の中では分かっている。 だけれども、人間は「知りたい」という欲望には勝てない。そういう生き物だからだ。もし人間にその欲望が無ければ、この社会の発展は無かっただろう。 だからこそ、twitterをはじめとするSNSにより、個々人が全世界に向けて極めてカンタンに情報を発信できるようになってしまったことは、人間の根幹となる欲望を丸裸にし、あまりに無防備な状態を生み出してしまっているのだと思う。 この映画は、一つの惨殺事件を発端として、この時代ならではのメディア批判を表面に描き出しつつ、欲望に裏打ちされた人間の弱さとおぞましさを大衆的に描き出すことに成功している。 特筆すべきはこの「大衆的」ということで、決して完成度は高くなく、高尚な描かれ方もされていないことが重要なのだと思える。 この映画から伝わってくる独特の軽薄な空気感、それは「ワイドショー」そのものだ。 劇中でも、「ミ○ネ屋」を彷彿とさせる(と言うよりもそのものの)ワイドショー番組が描かれるが、そのシーンのみではなく、この映画全体が一つのワイドショーとして、意図的な悪意に満ちた軽薄さで描き出されているように感じた。 配役も実にハマっている。 愚かな狂言回しのごとく立ち回る契約社員のTVディレクターに綾野剛。 この人気俳優は、こういう浅いのか深いのか定かではないという意味で底の見えない人間を演じるが巧い。 映画のファーストカットで惨殺体で登場するのは菜々緒。誰もが認める美人OL役を、類稀な美貌と、骨の髄から漂ってくるような悪女臭を存分に活かして好演している。このモデル出身の女優は、誰もが鼻につく印象を逆に売りにして、このところすっかり悪女役の地位を確立している。コレはコレで大したものだと思う。 また蓮佛美沙子、貫地谷しほりら実力派若手女優の配役も的確だった。 そして何と言っても、井上真央。 物語上で描き出される通りに地味で薄幸な“悲劇のヒロイン”を、大衆の想像上の犯行シーンも含めて見事に演じきっている。 印象的だったのは、この「城野美姫」という主人公が子供の頃から孕み続ける「闇」を、どの登場シーンにおいても表現できていたことだ。 物語上、「城野美姫」は“悲劇のヒロイン”として描き出されているように見える。 ただし、だ。実は事の真相は誰にも分からない。「真相」のようなものも、結局は浅はかなワイドショーで伝えられただけにすぎない。 特にこの主人公の「思惑」については、描き出された顛末以上の屈折した何かが、心の闇として見え隠れして見えた。 ラストシーンで、ヒロインは、打ちひしがれるTVディレクターに対して、「いいことがありますよ」と微笑む。 一見、「救い」のようなこのラストシーンを、額面通りに受け取ることが出来なかった。そこにこの映画が伝える本当のおぞましさが存在するように感じた。 それでも僕らはワイドショーの情報に好奇の眼差しを向け、twitterのつぶやきに踊らされ続けてしまうのだろうか。 【鉄腕麗人】さん [インターネット(字幕)] 7点(2017-11-09 22:58:29) 10.《ネタバレ》 井上真央と菜々緒、普通に井上真央の方がきれいだと思うんですが。。皆さんどうですか? 井上真央→【良】 菜々緒→【笑】をクリック。 【珈琲時間】さん [インターネット(字幕)] 7点(2017-09-27 22:00:04) 9.《ネタバレ》 前半、綾野剛演じるテレビのディレクター目線で話が進むんだけど、ここはちょいしんどかった。殺人事件から始まるのに、ノリが妙に軽いし、ネットリテラシーのなさが浮き彫りにされてウンザリするし、感情移入度はゼロ。ただ、中盤から白石監督風フェイクドキュメンタリータッチの演出になり、そこから徐々に映画にのめり込んでいき、後半は結構、ハマって楽しめました。 【なにわ君】さん [インターネット(邦画)] 7点(2017-06-14 00:24:17) 8.《ネタバレ》 2時間ドラマのようなタイトルからまったく期待せずに見たのだが、殺人事件そのものよりも事件に対するネットの興味本位の書き込みやそれにまた踊らされるマスコミの報道によってもたらされた情報が何の確証もないまま真実であるかのように広まっていく怖さがリアルに描かれたまさに現代ならではの社会派エンターテイメント映画となっていてなかなか面白かった。構成的にはそんなに目新しさは感じないのだが、ネットとメディアを題材にしたことで、話がとても身近に感じられるのが良いし、それがこの映画のリアルな怖さにつながっているのだろう。だからというわけでもないが、ヒロインの城野美姫(井上真央)には感情移入できる部分もあった。ディレクター赤星(綾野剛)が城野の関係者たちを取材していくシーンはフェイクドキュメンタリーを見ているようで面白い。ワイドショーの取材VTRをそのまま流すシーンが二度もあったのはひょっとしたら映画館で見ていたらチープに感じたかもしれないが、あれがあることによって本作全体をワイドショーのように見せるという意図があったのだろうと思う。城野が犯人ではないと分かった後、今度は赤星が書き込みに批判され、今まで批判されていた城野が一転して書き込みに擁護されるようになるのはネット社会というものを痛烈に表していて思わず笑ってしまう。「告白」の湊かなえ原作であるが、監督が違うせいか「告白」ほどのインパクトはない。でも「告白」よりも分かりやすくとっつきやすい感じであるので、本作のほうが他人には薦めやすいかもしれない。城野がいちばん最後に赤星に言うセリフである「いいことありますよ」がなにか皮肉めいて聞こえるのは気のせいだろうか。その前にある実家に帰ってきた城野と小学生時代の友人・谷村夕子(貫地谷しほり)とのロウソクのくだりは別になくてもいいように思いながらも少しほろっとしてしまった。(原作知らないのだが、こういうところがいかにも松竹だよなあ。)それと、本作ではテレビ局がどこも製作に参加していない。別に珍しいことでもないのだが内容が内容だけについ納得できてしまう。まあ、これも憶測にすぎないけど。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 7点(2017-04-10 17:54:23)(良:1票) 7.原作を上手に映像化してます。中村監督起用で大正解。「アヒルと鴨のコインロッカー」と作りが似ていると思います。そこが狙いだったのでしょうか?真相がハッキリする場面をピークとせず、あえて昨今の「人間の怖さ」を主眼に描いているところが良いと思います。 【tonao】さん [映画館(邦画)] 7点(2017-03-07 16:51:57) 6.何となく鑑賞したのですが面白かったです。(あんなに可憐な方なのに)地味で何にも特徴が無いと寄ってたかって言い切られるとそう見えてしまうのは恐ろしい集団心理で、ネットにツイートも相まって現代社会の闇がストレートに描かれていると思います。どちらから見るかで正義にも悪にもなる。人間はそんなに単純なものでありませんね。犯人も意外でした。 気になるのは主人公(城野)の末路。彼女の幸せを切に願ってしまった。 【Kの紅茶】さん [地上波(邦画)] 7点(2016-04-06 00:16:53)(良:1票) 5.《ネタバレ》 物語の『運び』は面白かったけど、だからどーした?って感じでしょうか。 実社会には凄惨な事件がたくさんあって、ワイドショーやらネットのカキコミやらが反比例(もしくは比例?)してゲスになっていく。 そしてこんなエンターテインメントな作品が作られるまでに至ってます。 きたないもの、こわいものから目をそらし続けてきた現代に、膨大な情報を処理しきる術などないのかもしれません。 だからこそ真犯人については、その存在のみで、とってつけたようなトリックや動機は劇中でかたってほしくなかったなぁ。 【ろにまさ】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2015-12-13 02:30:11) 4.僕は、城野美姫の方が可愛いと思う!!!!子供の頃も現代も どっちも! 【ケンジ】さん [ブルーレイ(邦画)] 7点(2015-01-26 00:40:02) 3.《ネタバレ》 私は告白よりこちらの方が面白かったです。私はツイッターをやらないのでこの映画の内容が現実的なのかよく判りませんが、ネットは怖いですね。自分はツイッターもやってなくて良かったなあと思いました。それと意外に犯人も最後まで判りませんでした。被害者が実は嫌な奴だろうって事はすぐに想像できたけど、集団での犯行だと思ってしまいました。映画内のワイドショーのパロディなど笑いどころも結構あって楽しめました。 【ぽじっこ】さん [DVD(邦画)] 7点(2014-09-23 20:24:27) 2.《ネタバレ》 扱う題材は現代的でとても良いんだけど、映画として面白いかと言うと微妙。リアリティはあるんだけど、話は正直面白くない。現代の日本で日常的にある話を俯瞰して見せただけ。 同じシーンを違う視点から見せたり、それがどういう風に報道されるか見せることが何度もあるので、テンポがよろしくない。 さて、本作で重要なのは犯人探しではなく、いかにして無責任な発言が人を追い詰めるのかというところにある。 個人的には、真実は藪の中っていうところをもっと押し出した結末にした方が面白かったと思う。しかし、本作は多くの人に訴えかける目的が合ったようにも思えるので分かりやすすぎるくらいで良かったのだろう。 無責任な発信者は決して責任を感じない。 報道した一部の人間だけに責任を取らせて終わらせる。自分は絶対的に悪くないし、悪くても「ごめんなさい」の一言で済む。 この映画では、その胸糞感を観客にストレートに伝えている。 叩きやすい相手を探し、吊るしあげて、それをあたかも正義の行為のように思い込む。間違いがあっても完全匿名でやっている限りは自分にはさほどの被害は及ばない。そして、同じことを繰り返す。 もはや、ジャーナリストだけの問題ではない。ブロガー、Twitterユーザー、掲示板投稿者も発信者として意識するべきである。 まさに本作は、道徳の時間やネット教育の教材としては、非常によくできていると思う。 だから、このレビューに書かれていることも全て疑うべきなのだ。お金もらって褒めたり貶したりしているわけではないという証拠もない。情報を確かな根拠なしに信じることは犯罪に加担しているも同然。 なぜ、その情報を信じるのかということに常に意識的でありたい。 【すべから】さん [映画館(邦画)] 7点(2014-05-03 19:03:20) 1.きれいに映画化されてる。甘めに7点。 【ドンマイ】さん [映画館(邦画)] 7点(2014-04-16 02:33:03)
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