みんなのシネマレビュー |
|
|
|
ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
7.《ネタバレ》 実在した連続殺人鬼をモデルにしているわけですが、この映画の舞台は旧ソ連。 連続殺人鬼を追いかけるありふれたサスペンスミステリは食傷気味なので、今回は旧ソ連の政治体制をアクセントにしてみました…という映画かと思いきや、全然違ってました。 実際は逆で、連続殺人鬼事件はあくまでもストーリ上の1エピソードにすぎず、実際に映画で描かれているのは旧ソ連内の体制内での人間模様なのです。 あらすじとか映画の紹介から客が期待する内容からは明らかにずれてます。 連続殺人鬼捜査物だと思って観始めた客はどこにポイントを置いて映画を観ていいのか困ってしまいます。 何しろ当の連続殺人の捜査自体は実に簡単で「一番多く死者が出てる街にいき容疑者がいそうな工場で出勤表を調べて特定するだけ」という、もう捜査も推理もあったもんじゃないという内容ですし、犯人もいきなり自分語りはじめちゃうし…ですからね。そこに力点がないのは明らかです。 まぁまぁ面白い映画ではあるのですが、「え、そういう映画だったの…先に言ってよ」というのが観終えた正直な感想になってしまうのはしょうがないところでしょう。 ちなみにモデルになった実在の殺人鬼は映画の設定より20年くらい後(1977~1990年)に52人を殺してるんですが、1980年代になってなお「社会主義社会に連続殺人鬼は存在しない」という理由で放置していた旧ソ連ってすげー国だな、と感心するばかりです、はい。 【あばれて万歳】さん [インターネット(吹替)] 7点(2020-04-19 16:45:40) 6.《ネタバレ》 興味深いテーマなんですが、連続児童殺人事件、スパイ疑惑、旧ソビエト体制、ワシーリーの執念、レオ、ライーサ夫婦の問題、 これが同時進行で同じくらいの配分でこられちゃ観てるこっちはなんとも入り込みにくい。 観やすい娯楽作品にはしたくなかったんだろうけど、「社会主義国家って酷いでしょ」っていうのを強調しすぎじゃないかと感じる。もう少しエピソードを絞ってほしかったですね、俳優たちは文句なしなのでもっと焦点を絞ってテンポと流れの良い作品になってればよかったなあと、観てる途中でインターミッションがほしくなりました。 レオは忠誠を誓ってるようでも心からじゃなさそうなのは最初から漂ってるし、殺人事件は西側の影響などとは微塵も思ってないのもわかる、そして泣き所は子ども。 レオがウクライナ出身ていうのがミソなのかな、ロシアとウクライナの関係て根深いものがあるようですし。 ラストでモスクワに復帰したレオが殺人課を新設させ、責任者になるってとこでやっとすっきりと飲み込めた感じがいたしました。 【envy】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2019-05-31 16:21:45) 5.《ネタバレ》 タイトル名から勝手に想像していた内容とは随分違ったけれど、なかなか良かったです。当時のソ連では「殺人は資本主義国の病理」とされ、ソ連に殺人は存在しないという理論で、すべての子どもの殺人が事故として処理されていたというのですから無茶苦茶です。それにKGBも恐ろし過ぎでしょう。そんな中でも、主人公が次第に変わって行き妻の信頼を得て犯人を追い込んでいく様子が重厚な映像で描かれていて面白かったです。ちょっと都合よく進み過ぎな気もしますが、私にはこの程度は許容範囲なのか観ているときは気になりませんでした。 【ぽじっこ】さん [CS・衛星(吹替)] 7点(2016-11-26 15:15:57) 4.《ネタバレ》 ゲイリー・オールドマンさんが大好きで見たので、ちょっとしか出てこないし、結局殺されちゃって残念。 でも44人も子供、殺しちゃう犯人、あんなおかしい外科医、雇う工場、やばくないの? あのレオ達夫婦、どんどん愛情が深くなっていって感動した。 【新しい生物】さん [DVD(吹替)] 7点(2016-09-26 01:43:01) 3.《ネタバレ》 原作未読、映画版に付いても予備知識ほぼゼロの状態で鑑賞。 ストーリーは極シンプル。 猟奇殺人事件を抑圧された主人公が文字通り地べたを這いずり回りながら解決して行くというもの。 但し、作品に終始付きまとう「この国で当時、心底笑っている人など居たのだろうか?」と思える程の重苦しい雰囲気が他とは異なる印象を本作に与えている。 もっと掘り下げれば味の有る魅力的なキャラになりそうな登場人物ばかりであり、 今後を多少は明るく見通せるのか?と思わせるうラストシーンには幾ばくか救われたのも事実なので、 是非続編でモスクワ殺人課の活躍を観てみたかったのだが、どうやらかなり難しい様で残念だ。 【たくわん】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2016-09-20 13:49:29) 2.《ネタバレ》 アメリカの描くソ連。当然お大げさな話でしょうが、映画ってそういうモノとしてみました。いちばんの見所は、奥さんの成長でしょうか。序盤から笑顔のない奥さんでしたが、いわれて納得、しかし、やるときはやる。女の人って強いなあと思いました。しかし、猫を食べたとか、電話を替わって青い服の人は何をしたのかとか、地方の所長なのに将軍だとか、ちょっと分からなかったところがあったのは、原作モノとしても、ちょっと残念でした。 【木村一号】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2016-07-23 12:31:57) 1.スターリン政権下のソ連を舞台としたサイコサスペンスという極めて異色の作品なのですが、言論の自由がなく、うっかり正論を言えば強制収容所送りが待っているという閉塞的な雰囲気作りには成功しており、設定はきちんと活かされています。 舞台となる1953年はスターリンが死去した年に当たり、そのスターリンは当時のソビエト連邦を社会主義の完成形として位置付け、そこは理想的な社会なのだから社会問題などあるはずがなく、不平不満を訴える者は須らく反革命分子であるとの対応を行っていました。他方、彼の死後に政権を引き継いだフルシチョフは現実路線をとっており、社会問題の存在を認識した上で、それをどう解決するかという方向性での国家運営をしていました。外形上のジャンルは刑事ものでありながら、こうした国家体制の大きな流れも作品内に取り込んでおり、なかなか含蓄ある作品に仕上がっています。当初はリドリー・スコットが監督することを想定して企画が進められていただけに、決して甘い作りにはなっていないのです。 ただし、ファーストカットの上映時間は5時間30分を越えていたという噂が示す通り、膨大な構成要素の処理に失敗してあらゆることが不完全燃焼のまま終わってしまい、いろいろと納得感の薄い仕上がりとなっています。連続猟奇殺人の捜査、官僚達によるパワーゲーム、仮面夫婦だった主人公夫婦が真の絆を獲得する物語、これらが作品の3本柱となっているのですが、そのすべてを2時間強で収めることには相当な無理があったようです。 そもそも、身の危険を冒してまで主人公が殺人捜査にこだわる動機付けがないため、ドラマへの感情移入が難しくなっています。主人公の上司となるゲイリー・オールドマンにしても、彼は「将軍」と呼ばれ、かつては実力者だったが何らかの理由で権力者と衝突して閑職へと追いやられたことが仄めかされるものの、その背景については具体的に説明されないため、こちらもどう捉えていいのか分からないキャラクターとなっています。敵役となるジョエル・キナマンが主人公を陥れることに固執する理由もよく分からず、その奥さんに色目を使い始めることも唐突であり、すべてのドラマがうまく流れていません。 クライマックスではトム・ハーディ、ゲイリー・オールドマン、チャールズ・ダンスという良い顔の男達が揃って殺人課が新設され、これがエピソード1だったことが判明するのですが、本作が興行面でも批評面でも成果を挙げられなかったことを考えると、シリーズ化は難しいようです。このメンツであれば続きを見てみたい気もするだけに、本作の不発は残念でした。 【ザ・チャンバラ】さん [ブルーレイ(吹替)] 7点(2016-01-12 20:24:30)
【点数情報】
【その他点数情報】
|
Copyright(C) 1997-2025 JTNEWS