みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
5.《ネタバレ》 いつかその時が来たら、“クリムゾン・ピーク(深紅の丘)”に気をつけなさい――。19世紀末、アメリカ。幼いころに母親を失くし、以来裕福な父親の元で大切に育てられた少女イーディス。幼いころから何不自由なく暮らしてきた彼女は、ちょっぴり世間知らずで夢見がちな女の子だ。年頃の美しき女性へと成長したある日、彼女はイギリスからやってきたトーマスという名の準男爵と出会う。どこか胡散臭い彼に父は警戒心をあらわにするが、何処か影のあるトーマスにイーディスは次第に心惹かれていくのだった。そんな折、父が浴場で謎の死を遂げる。天涯孤独となってしまったイーディスは、トーマスと結婚し彼の故郷であるイギリスへと移り住むことを決意する。子供のころから姉と二人きりで過ごしてきたという彼の館は、寂れた郊外にひっそりと佇み、年代物の家具調度品や古びた芸術品で溢れ返る大豪邸だった。だが、イーディスはまだ知らない。そこが、冬になると真っ赤な赤土が染み出し、降り積もった雪を真紅に染めてしまう禍々しい地であることを……。古びた洋館を舞台に、そんなうら若き女性が迷い込むことになる淫靡で怪しげな世界を妖艶に描いたゴシック・ホラー。僕のこよなく愛するダーク・ファンタジーの傑作『パンズ・ラビリンス』を生み出した鬼才ギレルモ・デル・トロ監督の最新作にして、『パンズ~』の系譜を色濃く受け継いだ本作をもうワクワクしながら鑑賞してみました。いやー、いいですね~、いかにも彼らしいこのおどろおどろしい世界観。蟻が蝶の死骸を食い漁る様をアップで映し出したり、廊下の暗がりから骸骨のような幽霊が迫ってきたり…。ミア・ワシコウスカが身に纏う衣装の美しさも相俟って、そんなモダンで壮麗な世界に僕はもうどっぷりと浸かりきってしまいました。圧巻はやはり、彼女が移り住むことになるシャープ家のその細部まで造り込まれた美術でしょう。何かが潜んでいそうな暗い影がいたる所に存在し、廊下には何処に連れていかれるのか分からない古びたエレベーター、天井に穿たれた大きな穴からは常に埃が雪のように舞い落ちる…。もう見事としかいいようがない。ただ、そのように世界観は確かに素晴らしかったのですが、肝心のストーリーの方がちょっと弱かったのが残念。物語の随所に繰り返される母親の警告がいまいち効果的に使われていないし、幽霊の扱い方もなんとも中途半端。うーん、惜しい!とはいえ、クライマックスでの真紅の血や土がそこかしこに迸る血みどろ展開はまさにデルトロらしい残酷な美しさに満ち満ちていて(頬にナイフとかもう痛々しいったらありゃしない!笑)、そこらへんは大変満足でございました。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 7点(2023-05-01 12:40:20) 4.《ネタバレ》 正当派ゴシックホラーだと思って油断していたら、目を覆うようなグロいシーンが・・・。苦手な方は要注意。 幽霊の造形はとても綺麗でおどろおどろしいものの、怖さは控えめ。映像美は見応えあり。 ストーリーはミステリー仕立てになっていて、特にひねりはないですが、ドキドキハラハラが止まらず。 中盤からクライマックスまでほぼ3人だけで話が展開するにも関わらず、緊張感を保ったまま一気にラストまで惹きつけられました。 トム・ヒドルストンの準男爵姿が非常に美しく、愛に葛藤する抑えた演技は素晴らしかったです。 気になったのは、蓄音機用のシリンダーレコードが残されていたこと。なぜルシールはあんな重要な証拠を処分しなかったのか・・・。 それから、手すりに体を強打しながら真っ逆さまに落ちて骨折したのに、タフなイーディス(ミア・ワシコウスカ)・・・ 【めたもん】さん [インターネット(字幕)] 7点(2022-09-07 08:13:21) 3.《ネタバレ》 全編、赤茶けた映像の中でストーリーが展開されて、異様な雰囲気が醸し出されていますね。 ホラーでありながら、ホラーらしくないし、それほどの恐怖も感じない。 独特の映像美を持った作品だと思いました。 それにしても、天井の大穴から雪が降り込んで来るのは、まだ良いとして(良くないけど) 何で、こんな土地に家を建てたんだよ‥‥とツッコミたくなりませんか? なるよね。 オバケの造作も良く出来ていて迫力が有りますね。 ただ、あれだけ恐ろしいオバケが出て来た日にゃ、私だったら、ロキ様に何と言われようと、さっさと荷物まとめて出ていきますよ。 そうすれば、毒を盛られずに済んだしね。 【TerenParen】さん [インターネット(字幕)] 7点(2021-07-20 01:15:58) 2.《ネタバレ》 画面からほとばしるようなギレルモ・デル・トロの美意識、世界観。画の力が圧倒的です。 アメリカパートは英国部よりずっと光量が多くて、淑女たちの絹のドレスの華麗なことが際立ちます。なんとふんだんに布が使われていることか。ミアもジェシカも彼女らにベストに似合う色合いの衣装を纏って、帽子からコートから本当に素敵です。 そしていかにもここからが本番、といった趣の英国の古屋敷。ゴシック・ホラーと聞いて期待する全ての要素を揃えております。重厚・薄暗・長廊下・高い天井、そして地下。屋根が抜けていては廃屋感が出てしまうので個人的にはそこまでボロくしない方が好みなのですが。雪がちらちらと舞い降る視覚効果が欲しかったんでしょうな、監督は。降り積もる新雪ににじむ赤い土。鮮烈な色彩舞台を考えついたものです。 とにかく目が楽しくて、美術点は満点。ただ個人の好みを言ったらキリがないですけど、姉が狂うほどに完璧な弟像を描くならベン・バーンズ級の美貌を使ってほしかった。お話もあと2mほど(?)奥行きが欲しかったところ。 それとこの話に出てくる幽霊はよく考えると皆親切で助言をくれるんですが、それならなんであんなオソロシイ風体で出てくるんだよう。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2018-09-14 16:25:16) 1.《ネタバレ》 映像はとても綺麗です。ただ終盤は結構凄惨になります。なぜこれがR15なのかと思ったが、終盤の血みどろの戦いのせいか?それともトム・ヒドルストンの尻が見えたからか?映倫は結構厳し目だと思った。 画の美しさに比べてお話がいささか切れに乏しいと感じるのは私だけか?真っ赤な宝石、厳しそうな母親の肖像画、湧き上がる赤い泥、地下室にある泥の溜まった桶、謎の録音シリンダー、と印象的なアイテムがたくさん出てくるのに、それらを組み合わせて目の覚めるような展開を期待したのに肩透かしでした。ラストもあっさりしすぎ。 その中では、愛する弟からにっくきあの女を愛してると言われて嫉妬で怒り狂いナイフでサクサクと突き刺すジェシカ・チャステインはなかなか恐ろしくて良かったです。 【ぴのづか】さん [映画館(字幕)] 7点(2016-01-09 19:22:55)
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