みんなのシネマレビュー

ミッドサマー

Midsommar
2019年【米】 上映時間:147分
ドラマホラーサスペンスミステリー
[ミッドサマー]
新規登録(2020-01-13)【ぴのづか】さん
タイトル情報更新(2022-02-08)【イニシャルK】さん
公開開始日(2020-02-21)


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ブログに映画情報を貼り付け
監督アリ・アスター
キャストフローレンス・ピュー(女優)ダニー
ジャック・レイナー(男優)クリスチャン
ウィル・ポールター〔男優〕(男優)マーク
ビョルン・アンドレセン(男優)ダン
井上麻里奈(日本語吹き替え版)
前野智昭(日本語吹き替え版)
沢城千春(日本語吹き替え版)
落合福嗣(日本語吹き替え版)
脚本アリ・アスター
配給ファントム・フィルム
あらすじ
衝撃的な出来事で両親と妹を失ってしまった女子大生ダニー。恋人のクリスチャンは恋心が冷めかけていたものの、傷心の彼女が立ち直るきっかけになるのではと、男友達と計画していた旅行に彼女を誘う。目的地は彼の友人の出身地であるスウェーデンの奥地のコミューン。そこでは例年とは異なる特別な「夏至祭」が行われるという。白装束に身を包んだ住人に温かく迎え入れられたダニーたちは、90年に一度行われるという祝祭に参加することになるのだったが、そこでの生活や住人たちの様子から次第に不穏な空気を感じて行く。果たして祝祭とは? 「ヘレディタリー/継承」でホラー映画界に新風を吹き込んだアリ・アスター監督が、異文化の集団との接触によって恐怖の世界へと導かれていく若者たちの運命を描く。

タコ太(ぺいぺい)】さん(2021-12-04)
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未見の方は注意です!




【クチコミ・感想(7点検索)】

別のページへ(7点検索)
1


17.《ネタバレ》 自然は本能的に調和を保つ方法を知っている 全ては機械的に役割を果たす
ダニーがトリップしながら木を見上げるシーンでペレにより語られたこの理念
祭りのイベント一つとっても自然と体力のある優秀なものを選別してより良いポジションに据え、大事に残そうとする
日の当たる部分ではそうだ。これらを見ると牧歌的だが理にかなっている、めったなことにはなりますまいという安心感を覚えるのだろう
「ホルガ村ヘルシングランド」という"なんでもみんな一緒にやる"テーマパークが一見大事にしているこの理念に来訪者は油断してしまった
村のチープさにはかなりやられた。なるほどこの即席感なら旅行前にペレの言ったようにみんなが演劇してるとしか思えない
祭りはイベントのごっこ遊びと大差ない、などと訪問客は油断してしまうだろう。ところが…、なんですけれども
しかしロケ地に村を一個作ってそこを舞台にするこの感じ、七人の侍か!なんて思ったりして。ペレが菊千代(=侍ではない)でコニーとサイモンも合わせたら丁度七人になるし…
ここで起こることの一部は絶句するくらいショッキングであり、ほとんどすべてが笑わずにいられない
全て冗談みたいなものだ。深く考えずにジャンルものとして楽しむのが一番良い気がした
コミューン 法治国家 しきたり 掟 相互理解 残虐行為 没個性 多様性 従順 全体主義
冷戦時など、かつて幾度も批判をこめてこれらがキーとなるフォーマットの映画は描かれてきたと思うが、
より映画を面白くするための普遍的テーマであって、イデオロギーの対立を見せたくてこれらが今さら用いられているわけではないのだろう
こちら側とあちら側どちらの側に属していても人間のヤバさはつきつめれば同じだという描き方をしている
同調圧力が一つの例になる
同調圧力ほどおそろしいものはない。曲がったことも押し通す。協同で物事をなしうる生き物である人間の弱点のひとつだろう
なにかおかしいとわかっているのに他者の見解と比較・検証して落としどころを探してしまう。そうしているうちに時間が経過し、次第に何事もなかったかのような錯覚に陥っていく
正しく反発したサイモンはいずれ殺される運命であったにせよ、支援を得られなかった
目の前で恐ろしい惨劇が起こっているにもかかわらず、価値観が違うのだからとか郷に入れば…などと無理やり理解を示そうとまでする
別の場面では、ダニー独りが薬物に及び腰な動きを見せる。その際の仲間の白けたムードはまさしく同調圧力以外の何物でもない
ここでやや間があってから渋々理解を示すそぶりをするクリスが結構な問題児。明らかに面倒くさがっている彼氏。ヒーローに成れない男
忘れていた恋人の誕生日パフォーマンスもあまりにもお粗末。こりゃ面倒くさがっている。そしてあろうことか彼女がろうそくの火を吹き消す瞬間すらよそを向いて見ていない
論文トラブルは仲間割れから殺人に発展する一つの例だがまさかこの映画で見ようとは。クリスくんの外道っぷりがいかんなく発揮されていて笑う
その論文を全うするにはマヤの誘いに乗るしかない。しかもダニーにばれないように一夜限りのというなんとも都合の良い・・
聖人君子とは程遠いクリスが例の同調圧力も相まってスルスルと罠に嵌っていく様はかなりカッコワルイ
個人的には結構満足いく映画だった うまシネマさん [インターネット(字幕)] 7点(2024-09-17 08:29:09)

16.ヘレディタリーより映像が可愛いので心情に響くキモさは少なめでしたが、やはり悪趣味全開なアリアスター監督でした。
 
考察好きにはたまらん映画でしょうな。
私も見てからいろいろ感想読みましたが様々な考察ブログの方が面白かったかも!
 
オズの魔法使いとかルーン文字、神話や処刑方、出てくる絵すべて、ダニーの家族は自殺なのか?などなど、いろいろ考察読んでからもう一度見るとド頭からなお監督のキモさを楽しめました。
 
クリスチャンが陰毛や周りよりやや赤めの飲み物で狙われてからのエッチシーン、周りのBBAはどうなの...一番怖かった(笑) movie海馬さん [CS・衛星(吹替)] 7点(2024-05-03 17:23:58)

15.いくらなんでも心情の変化が不自然 afoijwさん [DVD(字幕)] 7点(2023-03-19 00:48:43)

14.《ネタバレ》 この映画は知ってる人にはすぐ判ると思うけど、明らかにあのカルト映画『ウィッカーマン』のリストラクション・再構築なんですよ、どっちかというとニコラス・ケイジ主演のリメイク版の方に近いかな。“コミューンの外部から種馬を連れてくる”というオリジナル版にはなくてニコジー版で採用されたプロットも引き継いでいるからね。クマの着ぐるみを着せられて…という衝撃のラストも一緒です。明らかに違うのは、コミューンに迷い込んだカップルのうち女性の方は完全にその異世界に取り込まれてしまうところ、そして異文化の衝突だけでなくアメリカ人と北欧人という異民族の対立的な要素も盛り込まれているでしょう。社会人類学を専攻して論文を書こうとしているアメリカ人学生たちもヒロインを含めて感情移入できるキャラは一人もおらず、中には住民が大切にしている神木みたいなものに小便を引っ掛けて「こんな枯れ木にションベンして何が悪い?」と開き直るサイテーな奴までおる。監督があの『ヘレデタリー/継承』のアリ・アスターだから、観客を不安・不快にさせる術はお手の物。耳に聴こえるか否かの重低音が基調の不気味な音楽や、エンド・ロールになると懐かしのポピュラーソングを流すところなんかも『ヘレデタリー/継承』と一緒(今回はフランキー・バリが歌う『太陽はもう輝かない』でした、もう渋い!)。グロいところやエロいところも確かにありましたが、クリスチャンが種付けをさせられた後で素っ裸のうえ股間を隠して戸外を駆けまわる絵面は、正直笑ってしまいました。 ラストにかけて、女王に選ばれたヒロインが感情を爆発させると、周囲の住民たちが同じようにトランス状態になるのにはゾッとしました。彼女もまた何かを“承継”したんですね。 S&Sさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2022-07-17 23:25:16)

13.《ネタバレ》 ハーシェル・ゴードン・ルイスのカルト映画「2000人の狂人」系の豪華版みたいな映画。こーゆう映画は、最初ちょっとした違和感からドンドンキモくなる風習をひたすら見せられるってやつで、キモイ踊りとか、キモイふるまいをずっと観てられない人には、たぶん退屈です。もう冒頭の日常の表現からキモくて、メンヘラ気味の主人公ってのが、この映画独特でした。主人公の恋人が一服盛られて、裸の女性達が見てる中でエッチする儀式のくだりで、ババアがお尻を触ってくるし、オバハンが手をとって見つめてくるし、ザ・嫌がらせエッチやって思い観てたら、周りの女性が「アーハ―ッ」って言い始めた時には、さすがに、キモサを通り越して、吹いてしまいました。 なにわ君さん [インターネット(吹替)] 7点(2022-03-08 20:50:30)

12.《ネタバレ》 評価が大きく分かれる作品だと思います。
ホラー映画らしからぬ明るく美しい風景に、狂気さえ感じてしまう異文化のエッセンスが散りばめられた独特の映像は、細かく書けばキリがないぐらい観る度に新たな発見があるという、凝りに凝った拘りたっぷりの作り込み。冒頭ダニーに降りかかる厄災には何の意味があるのかと途中まで思っていましたが、観ていくうちに、その事件こそが、エンディングまでその影を落とし続け、それがなければこのストーリー自体が成立し得ないという重要なファクターであることに気付きました。スクリーン上の色彩のとおり、ダニーが暗闇から這い上がり、日の落ちることを知らない白夜の中、魂が白日の下で蘇っていくという物語、というところでしょうか。狂気を帯びた歪なハッピーエンドですね。モチーフを少々変えることで、青春ドラマや人間ドラマとしても成立しそうなストーリーに思えます。
しかし、敢えて衝撃的だったりグロテスクだったりするシーンを差し込んでいるところがこの作品をホラー映画たらしめている訳で、そっと忍ばされたソフトなタッチの恐怖描写のひとつひとつまで拾い上げて行くと、とんでもなく不気味で恐ろしいホラー映画であることに気付かされます。
カルト的なコミューンを題材に持って来たというところで何でもありの世界になっていて、無理難題、現代の法治国家でこんなことまかり通るのか?という部分をクリアしているあたりは決して好むところではありませんし、次から次へと死亡フラグ立ちまくりの登場人物たちにはほぼ感情移入不能ですが、綿密に練り上げられた隙のない映像表現はホラー映画の新たなスタイルを感じさせてくれるもので、このレビューを書きながら自分の中での評価が次第に上がって行った結果、7点献上します。
ちなみに、飛び降りやとどめ刺しシーンは入村後の最初の衝撃シーンですが、監督の作品全体を通した映像表現への拘りのひとつかなと思いつつ、ゴム人形感が強く、デジタル的によりリアルに加工するとか、逆にもう少し直接表現を抑えるとか、正直自分的にはあまり衝撃を感じませんでした。また、私の観たバージョンではクリスチャンの性交シーンにボカシが入りまくってましたが、エロティックな意味ではなく異文化に内在する狂気が現れているシーンであり、ボカシは表現をかなり損なっているかなと思いました。 タコ太(ぺいぺい)さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2021-12-04 13:17:25)(良:1票)

11.《ネタバレ》 2019年の映画で旧作扱いだけど、今も話題の映画。
映画は見世物。
映画は旅。
そう思うなら、この映画はすごく価値がある。
とても刺激的な映画だから。
でも、とても不愉快な映画だった(私には)。だから嫌な映画だ。

どんなに丁寧に話しても、全く伝わらない人がいる。
それがあの村の人達だと思う。
そしてこの映画は、頭が良くて映画作りの才能がある人が作った「とても不愉快な映画」と思う。

この映画を楽しんだ人は大勢いると思う。
だけどこの映画の関係者は、親や親戚にこの映画をすすめないと思う。
その理由はホラーだからじゃなく、ゴアだからでもなく、他の何かの気がする。
たぶん、観客が幸せになる映画、開放できる映画じゃないからだろうな。
つまり、欝(うつ)を促進する映画だからだと思うんだ。
でも私は観て良かった。だから七点を付ける。他にないタイプ映画と思ったから。 激辛カレーライスさん [ビデオ(字幕)] 7点(2021-12-02 20:53:31)

10.《ネタバレ》 ◇「こんなの見たことない!」を撮る監督の手法にまず脱帽。いやー、目隠ししながら見たの、久しぶりでした。例のシーン。
◇ダニー、これでもう抗不安薬と睡眠薬飲まなくて済むといいね。
◇現代社会では、この後どう始末を付けるんだろう、、が心配。

◇90年ぶりの祭りの内容と、おそらく毎年やってる祭りの内容の違いが気になりました。
メイクイーンや崖や火は、90年タームじゃ筋が通らなくなるし、、誰か教えてください。 ハクリキコさん [インターネット(字幕)] 7点(2021-09-26 00:14:06)

9.《ネタバレ》 ダニーの体型が昭和時代の女子高生っぽくてかわいらしい。あ、でもそんなことよりも、映画のメイキングを見てるとよくエンディングシーンのカット割りを先に撮ってしまってるってのをよく見かけるんですが、これの場合ってやはりあれなんでしょうか 彼氏役のクリスチャンって、やっぱ、フリチンスタイルから撮影始まったのでしょうか もしくは、クマの着ぐるみ着せられたとかろから始まったのでしょうか どちらにしても恐怖ですね はたしてどちらから撮影始まってたのでしょうか 気になるな〜 3737さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2021-08-11 22:51:40)(良:1票)

8.《ネタバレ》 怖いとは感じなかったです、気持ち悪いとも思わなかった、なぜか。
誘われるまま来てみたらとんでもない集団で生贄にされましたっていう話は昔からよくありますし、ああいう集団というのは絶対に幻覚剤みたいなものを使うし、集団ヒステリーという言葉がすぐに浮かぶ。
短い北欧の夏が眩いほどに輝いていて、色鮮やかな花々に壁や天井に描かれた絵、白地にブルーの民族衣装などとても清潔感があるんです。ダニーとクリスチャンの部屋だったかな?やっぱり目を引く絵が飾ってあり、会話も相手は鏡に映った状態っていうのも印象に残りました。
ダニーは90年に一度の祝祭での女王候補として連れてこられたんですけど、大当たりでしたね、ペレの人選はなかなかのものだわね。もともとメンタルが不安定であり、家族をあのように一度に亡くしたダニー、あの村くらい奇抜で異常な世界じゃないとまともに生きていけないのかもしれません。ダニーが覚醒する話だと思いました。
クリスチャン、ジョシュ、マークの3人て悪い人たちじゃないけど、良き友人、良きパートナーになり得るっていうのも感じないのよね。だからなのか、みんなああなっても「んー仕方ないよね」くらいにしか思わなかったです。
ところであの村の人々の最大の敵は熊ってことですかね?毎年熊に襲われて死ぬ人がいるんだろうなきっと。
怖くない、不快感のないホラーていうのがすごいなと。ていうかホラーというよりダニーの成長再生物語みたいに感じて、そんなふうに感じさせられたことに驚いています。 envyさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2021-05-09 15:10:36)

7.《ネタバレ》 衝撃的な作品でした!

大学生一行が、倫理観がぶっ飛んだやべー奴らの儀式に巻き込まれるお話です。
最初は、何か起こらなそうで何も起こらない…。
じれったいなあ…なんて思いながら見ていたわけですが。
老人が手を刃物でサクッといって、血をベットリと塗りたくるあたりから目が釘付けになります。
おもむろに老人は崖からダイブ。
頭から落ちて即死。
破裂したスイカみたいな頭部がバッチリ映ります。

狂ってる!俺は帰る!

外から来た常人はそう言います。
ですがそんなことを言ったら最後、どうなるかは予想の通り。

さて、これは薬(ハッパ?)で幻覚を見た女子大生の妄想なのか。
それとも、現実に起こり得えたことなのか…。
共同体の作り込みの凄さに驚かされます。
監督は、相当に取材を重ねたことでしょう。 アーウーマンデさん [DVD(字幕)] 7点(2021-01-24 23:03:48)(良:2票)

6.《ネタバレ》 盛大にネタバレしています。未見の皆様はご注意ください。

学生たちが訪れた村は、いわゆる『カルト教団』のコミュニティ。その特異な風習は、我々の価値観(ルール)の範疇から逸脱するものでした。しかし学生たちは当初『文化の違い』と捉えました。研究対象としての魅力に抗えなかったのでしょう。もちろんこれは誤りです。我々の社会が許容できない価値観を『文化』とは呼びません。『蛮行』、いや『習性』でしょうか。狼が小動物を食らい、小鳥がさえずるが如し。村人は良心の呵責を一切感じる事無く人を殺せました。同じ顔、同じ言語を話しても、基本的な価値観を共有できなければ、それはもう『別種の生き物』です。DNA的にはどうあれ、『野生動物』や『宇宙人』に同じ。この要点を見誤ったが故に、学生たちは命を落としました。彼らは危機に対して鈍感過ぎました。
『別種の生き物』とは共存するのが人類の基本戦略です。豊かな生態系を維持することは人類にとって有益だからです。人の多様性を認めるのも然り。しかしカルトは、人間社会にとって百害あって一利なしです。我々の文化・生活圏と隔離されているならまだしも、彼らは人間社会に足を踏み入れ『尊厳』を踏みにじりました。これは看過不可。『文化の違い』などでは決してなく、我々にとってはただの犯罪集団、というより『害獣』です。世間に気づかれたら最後、コミュニティの解体は免れません。にも関わらず、長年集団が維持されてきたのは、そのシステムが巧妙であったからと考えます。
(ここからは完全推論です)最重要ポイントは、村人全員がそこで生まれた者ばかりということ。第1期(誕生~18歳まで)は教育期間。村の『常識』を植え付けます。『常識』に理論武装は必要ありません。だから最強。異なる価値観に触れたところで揺らいだりしません。工作員の学生は「自分も親を亡くした」と口にしていましたが、これは主人公を取り込むための方便でしょう。村に親子の概念なし。全員が家族ですから。我々にとって村人が『別種の生き物』であるように、村人にとっては外界の人間もまた同様。役目が終われば全員廃棄でしょう。また、注目すべきは村の憲法『経典』を常にアップデートできること。彼らは常に外界の文化文明に触れていますから、古の理では満足できなくなること必至です。時代の流れに沿うように経典を書き換えられる制度設計が、村の維持に大きく役立っているのは間違いありません。そういう意味では『蛮行』が廃止になる可能性もゼロではありません。しかし『伝統』は『常識』に負けない強固な概念。簡単には覆せません。ちなみに、意図的に障がい児を作り出し『無垢なる王』に据える手法も見事な知恵と言えましょう。神輿の上は軽いほど良く、有力者に都合がよい「神託」を出す便利な道具であります。
 気づけばバッドエンド一直線の物語は恐怖でしかなく、ホラーとして一級と考えます。しかしその一方、サスペンスとしては選択肢がないため物足りません。学生たちには最低限、生きる為に足掻いて欲しかったなあと。これが本作に対する率直な感想です。同じ設定・脚本で、市川崑監督とか堤幸彦監督だったら、どんな物語になるのか見てみたい気もします。 目隠シストさん [DVD(吹替)] 7点(2020-11-26 00:43:37)(良:3票)

5.はいはい。

あなたがとても才能のある人で、みんながモヤモヤモヤモヤ感じてることをすごくうまく映像化できるということはよ~くわかったから、今度はもうちょっと役に立つもの撮ってね。 アンギラスさん [映画館(字幕)] 7点(2020-04-12 21:26:02)(良:1票)

4.《ネタバレ》 行きつけの立川シネマシティ、公開初日の平日レイトショーがほぼ満席という・・。ホラー映画とは思えない大盛況ぶり。先ずはお礼を言わせてください。アリ・アスター監督、ありあしたー!! ・・しかし、私のように悪趣味なお方がこんなにいるとは (笑) 前作「ヘレディタリー」が黒い悪夢ならば、「ミッドサマー」はまさに白い悪夢。画面一面を覆う白色は、ホラー映画の常識を覆す前衛的な試みだと思います。そして今回はオカルトでもカルト映画でもない、カルトの映画。とても性的で、禍々しくて、とても狂信的。始めから終わりまで、ぞわぞわとイヤ~~な感じが途切れずに、ショッキング映像もてんこ盛り。さすがホラー映画の巨匠、としか言いようがありません。( ← もうかい! ) ただ、今回感じたのは、「集団・広大なロケーション・お日様の下」といった、このあたりの条件がホラー映画としてはやや相性が悪いような気がしました。やはり、ホラー映画の三原則「少人数・家・暗闇」の恐怖には勝てません。でも今回怖いのは人間そのものだし、あえて常套を外すことに挑戦した監督をほめるべきなんでしょうけど。 なお、本作で最高にショッキングなのは、老人二人の飛び降りの場面と思います。これほど凄惨な場面は、あまり記憶にありません。ただ、引っかかるのはその後。常識的に考えて、主人公たちはこれほどの光景を目の当たりにして、なぜここから逃げ出さないのかな? もうこの時点で、こいつらは完全に狂ったヤバい集団と気がつくだろうに。その後も村に居座って、聖木に小便したり、忍び込んで経典を隠し撮りしたり、自ら死亡フラグ立てまくり。さっさと逃げ出せよ、と。このジャンルなら超常現象はアリとしても、主人公たちの行動に違和感があれば、そこはツッコミどころですから。 とは言え、この監督の美術センスはどうしても惹かれるものがあって、衣装、祭壇、壁画や絵、儀式などは本能的にぞくぞくして見入ってしまうのは確か。いったい次はどんな "儀式" が待っているのか。そして、次は "何色" の恐怖で来るのか。早くも次作への期待は尽きない。アリ・アスターの信者として、また数年後にある降臨祭をひっそりと身を潜めて待つことにしよう。
余談ですが、「ベニスに死す」の美少年、ビョルン・アンドレセンが出演しています。探してみてください。ヒントとしては、そうですね、、インパクトのある役どころ、と言っておきましょう。 タケノコさん [映画館(字幕)] 7点(2020-03-14 13:33:18)

3.《ネタバレ》 序盤の掴みは少し弱いような、村に入り徐々におかしさを感じはするもののドッカンドッカンそう事件は起きず。
やはり崖からの飛び降りがショッキングな映像、展開なのでそこからでしょうか、作品に入り込めるのは。
どうにも映像は明るく、全体的に白く美しい描写なのでホラーでありがちな夜、闇などは少ない。
まぁストーリーはヤバイ村に行った学生が色々やらかして被害にあうというベタベタな王道である。
自身を縛るまた依存していたものとの別れによって得た自由、そして村の狂気に取り込まれたラストのダニーの笑顔。
ダニーとクリスチャンの関係、距離がキモだったり口論描写が多いので、ダニーの精神的解放のテーマが強い。
求めていたホラー映画ではない。というかジャンルとしてはサイコスリラーか?喉のつかえがラストでやや消化される。
終盤は怒涛というかカタルシスは感じられたのでそこは良しです。静かながらもジワジワ来ます。
裸のマヤが花の上で寝そべりクリスチャンを迎えるシーンが美しいと思った。絵画的というか。 HIGEニズムさん [映画館(字幕)] 7点(2020-03-01 02:04:32)

2.《ネタバレ》 私の率直な本作の感想は、気味の悪いホラーを観たと言うより、とある異文化の記録映像をタップリと観せられたが、それが非常に文化的・美的で、ある種芸術的でもあった、である(その異文化の様相は、ある人には気味悪く、またある人には滑稽に、私にはあくまで「そういう世界があるんだなあ」と映った、ということだと思う)。

要点を端的に言うと、今作で描かれる映像世界が、地に足を付けたリアリティと、実存世界から離れた純粋芸術的な美しさを兼ね備える非常に優れた出来だった、ということだ。まず、村の情景や衣装等の美術、儀式の内容などは、実際にこういうコミュニティが存在している様な錯覚を覚えるほどに良く出来ていた。そして、明るく、広々として、そして地球上の実在のどんな場所より「白い」景色は実に美しかった。一番美しかったのはやはりあの崖である(その見渡す限りの白さと、弾け飛ぶ人体の赤を含めて)。

正直「観たかったのとはだいぶ違う」映画に思ったし、面白いという作品とも違うと思うのだが、特に映像面の出来の良さが非常に鮮烈に感じられた。そこに1点を加点して、この評価としたい。 Yuki2Invyさん [映画館(字幕)] 7点(2020-02-26 00:30:44)(良:1票)

1.《ネタバレ》 前作はホラーとしての怖さが際立っていたが、本作の怖さは人間の狂気の怖さ。祝祭の初日までは淡々と進むが2日目に強烈なシーンが待っていた。異文化を頭ごなしに否定するのは良くないが、彼らとは全く相入れないとこのシーンで分かる。この辺の描写はアリ・アスターならではの凄まじさ。ホラーが大嫌いな妻が見たら卒倒するだろう。「なんで映画館まで来て不快な思いをせにゃならんのだ」と。全く持っておっしゃる通り。そう言う人は決して見ではいけません。いやはや今回も強烈な体験でした。ただ、純粋なホラーとしての怖さは前作が上回ってましたね。 ぴのづかさん [映画館(字幕)] 7点(2020-02-22 20:09:55)

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【点数情報】

Review人数 52人
平均点数 5.90点
011.92% line
111.92% line
200.00% line
335.77% line
447.69% line
51019.23% line
61019.23% line
71732.69% line
835.77% line
923.85% line
1011.92% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.66点 Review3人
2 ストーリー評価 6.33点 Review3人
3 鑑賞後の後味 7.66点 Review3人
4 音楽評価 8.00点 Review3人
5 感泣評価 6.00点 Review2人

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