みんなのシネマレビュー |
|
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
4.《ネタバレ》 難解な作品だが、複数回観る事で理解度が増し、理解度が増すにつれてケイト・ブランシェットの正に鬼気迫る演技の物凄さが判る。 特に主人公の精神が崩壊し始める中盤以降のそれは演技と言うよりも「憑依」に近く、畏怖の念さえも感じるものだった。 その反面、終始気になったのは主人公TARの字幕翻訳。 性的嗜好からその様になっていたのかも知れないが、男性口調なのはLGBTQに必要以上に阿っている様で逆効果に感じた。 また、主人公再生の舞台となるのが最近増えた「シネマコンサート」形式のコンサートで有る事も妙に引っ掛かった。 クラシック音楽業界で生計を立てている人たちに取って、シネマコンサートの類は所謂「都落ち」的な扱いなのだろうか。 個人的には大好きな部類でこれまでに何回も感動を頂いているジャンルなので、個人的には「それは無いよなぁ・・・」と言うのが率直な感想で、満点にしないのはそれが理由。 【たくわん】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2024-07-11 11:24:04) 3.《ネタバレ》 テンポが速い。展開も速い。 その中で、TARの成功の絶頂と、転落を描いている。 音楽の世界は、「セッション」や、ハネケの「ピアニスト」を観ても、そうだけど、 かなり人間を追い詰めることが多いみたいだ。 正解のない芸術の世界で、極めようとすると、こうなるのかもしれない。 ケイトブランシェットが、「キャロル」でもそうだったが、 美や品を失うことなく、果敢に女性という人間のギリギリを描いている。 観終わって見ると、女性映画もここまで来たかとの感がある。 ただし、男性監督による女性映画である。 展開が早くなければ、もっと高評価だった。 【トント】さん [DVD(字幕)] 7点(2024-01-02 16:22:40) 2.冒頭からかなり変わった映画かと思わせ、実際に理屈っぽい側面を見せる。 ただし前半は退屈で、もっと音楽聴かせてくれないかな、と思うことがしばしば。中断から作品の様相が変わって徐々に眼が離せなくなってくるが、物語で語りたいことの本質を見つけるのは難しいかもしれない。 ということで、これは評価が分かれると思うが芸術性の高さは感じるので加点。 【simple】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2023-12-09 17:59:51) 1.《ネタバレ》 天才指揮者の罪と罰。 カリスマの皮を被ったモンスターなのか、はたまた男性社会に矯正された哀れなモンスターなのか。 毅然さの裏側で脆く孤独なリディア・ターの重層的なキャラクター性をケイト・ブランシェットが的確に表現。 架空の人物とは思えない立体的な人物像で迫ってくる凄みに、3個目のオスカーを取っても誰も文句は言わないだろう。 遠い昔とは違い、カリスマだから暴挙が許される時代ではなく、ネットで拡散され一気に名声を失ってしまう恐怖。 彼女は弟子の死に向き合うことなく、その傲慢さが仇になって自滅してしまった。 歴史に残るアーティストでも人格破綻者なのは珍しくないが、その功績を重罪によってかき消す権利はあるのか。 誰もが正義という刃物を持っている自覚を持たないといけないはずだ。 彼女は東南アジアで再起を図る。 その仕事内容は人気ゲーム『モンスターハンター』のオーケストラ演奏会で、観客は皆そのコスプレをしている。 落ちぶれてもなお権力の残骸に縋り付いているのか、原点に立ち返って新たな"発見"をするかは分からないが。 しがらみから解放され、タダでは起きない芸術家としての揺るぎない自信と探求心に、 趣味で絵を描いている私にとって、その矜持に共感してしまうラストだった。 【Cinecdocke】さん [映画館(字幕)] 7点(2023-05-20 13:15:37)
【点数情報】
【その他点数情報】
|
Copyright(C) 1997-2025 JTNEWS