みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
5.《ネタバレ》 当時わざわざ映画館に行って見たが、子ども心に非常に強い印象を残した。テーマ曲は今でも全部歌えるし(DVD特典にカラオケが入っていたので実際に歌った)、この曲で名前を覚えた元素名もある。毒々しいイメージで悲惨な場面もあるが特にトラウマになるようなこともなかった。いま見れば全体的にコミカルな作りで素直に笑える場面が多く、アニメもユーモラスで好感が持てる。 ところでこの映画を見ていると、子役は別として誰が主役なのかわからない。一見重要そうに見える青年は、実は無責任でおバカな若者の代表だったらしく、最後はどうやら皆と一緒に死亡したらしいのは自業自得っぽい。お相手の女性歌手は生き残っていたが、これは当時の若者にもあった純粋な良心(または批判精神)をこの人が代表していたからかも知れない。 一方ゴジラについては、時期のせいもあるだろうが擬人化の度合いが大きい。今回は海のゴミ掃除の延長で?ヘドラ退治にもご尽力いただいたわけだが、そもそもの原因となった人間側にもそれなりにお怒りだったらしく、最後にはきついお叱りをいただく形になっていた。映画のラスト、ゴジラが去って行く場面では男声コーラスの歌うテーマ曲がかかり、なんでこんな間抜けな歌を入れたのかと一瞬思ったが、ああこれはゴジラ本人が歌っているのだと気がついた。ゴジラの心がわかったのは、最初から共鳴関係にあったらしい少年と、テーマ曲を歌う女性歌手の二人だけだったようである。 なお当時の記憶では、田子の浦のヘドロ公害は都市部の光化学スモッグと並んで環境汚染の代名詞だった。当時は富士山麓の海辺という程度の認識しかなかったが、劇中の被害地図は現在の地図と対照可能な程度には正確で、ヘドラの被害がどこまで及んだかが具体的にわかる。ヘドロ問題に関する現在の住民感情がどうかはわからないが、せっかくのご当地怪獣であるから、地元の皆さんにもぜひ見ていただければと思う。 【かっぱ堰】さん [DVD(邦画)] 7点(2013-07-01 22:20:14)(良:1票) 4.よく小者を描く演出として、「あ!UFOだ!」とか言って注意を逸らしている内に攻撃するってのがありますが、全くおんなじ事をゴジラがヘドラにしていて笑いました。カッコ悪いぞゴジラ!! 【民朗】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-12-28 22:38:49) 3.《ネタバレ》 11作目。これまでのゴジラシリーズとは全く趣が変わり、映像とかカット割とか色とか、かなり映画的手法と見せ方を意識して作りこまれており、一種の前衛芸術的雰囲気が味わえる仕上がりで、個人的に好き。 大まかなストーリーは公害問題と怪獣特撮を組み合わせただけで、いちいち気にしてしまうと突っ込みどころはいっぱいあるが、大胆な脚本と映像で、ヘドラの恐怖感とか、ゴジラの戦い方とか、人がいっぱい死ぬとか、これまでにない語りかけのある作品に仕上がり、「映画」を見た!という充実感がしっかり残った。 怪獣の対決も、ただの怪獣プロレスではなく、緊張感とか間合いとかが表現されており、殺陣をちゃんと意識しているし、最後に去っていくゴジラの姿には、椿三十郎とかシェーンの姿がダブってくる。 調べてみると、この作品の監督は、ゴジラスタッフの受けが良くなかったのか興行的には良くなかったのか、ゴジラシリーズはこれ1作だけで以降関わってないみたい。 ヘドラは人間の科学の負の産物で、初代ゴジラとその生い立ちが似ていて、ゴジラがそれと戦い、勝ち、睨み付けながら去ってゆくのは、人間への怒りのメッセージを表現したかったのではないか、と思わせるものがあり、初代ゴジラに回帰しようとする意図の表れだったのかもしれない。 ただ、子供向けの怪獣ブームに乗った作品の方が興行成績が良く、この路線はこれ1作のみとなってしまったのだろう。 【nobo7】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2010-07-01 01:05:59)(良:2票) 2.《ネタバレ》 今回、CSの一挙放送企画で見直して、この一作だけが異彩を放っていることに感心した。まずヘドラ。左右非対称なデザインが秀逸。洋上に頭部と縦に割れた真紅の目だけを出して進むシーンや、工場の煙突から排煙を吸うシーンの不気味さと力強さ。ストーリーもヘドラの生態変化をサスペンスタッチで追いかけるため、話がダレない。敵怪獣をこんなにしっかり描いた作品は過去になかったと思う。また、映像表現がシュール。心象画像を織り込んだり、象徴的なアングルから狙ったり、マンガチックなアニメを使ったりと、かつてのゴジラ映画には観られなかった試みがなされている。そうそう、忘れちゃいけないあの主題歌。周期表から適当に抜き出した元素名を並べた歌詞も意味不明で印象に残ります。さらに、公害がテーマだけあってしっかり人が死んで行く。ゴジラ映画で死亡者数を明言したのは今作だけだろう。ついでに言えば、前作まで横行していた他の映画からの使いまわしが無かった。コンビナートの炎上シーンだけに関してはゴジラ映画史上、最も迫力があったと思える。ゴジラは完全に人間の見方になってしまっているけれど見所がたくさんあって、やれば出来るじゃん、って印象でした。 【アンドレ・タカシ】さん [映画館(邦画)] 7点(2008-11-19 01:12:29)(良:2票) 1.加速度的に幼稚化の一途をたどる70年代のゴジラ映画において、まさに突然変異というしかない第11作。謎のアニメ、不気味なモンタージュ、やけに生々しい残酷描写など、怪獣映画の概念を片っ端から壊しまくっている。公害怪獣へドラを徹底的に不気味に描くことで水爆怪獣ゴジラを相対化し、高らかに科学の暴走を批判している名作です。 【とかげ12号】さん [地上波(吹替)] 7点(2005-11-04 21:40:16)(良:1票)
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