みんなのシネマレビュー |
|
|
|
ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
8.《ネタバレ》 男色の殿様に弄ばれた揚げ句にチ●ポをチョン切られる話が「武士道」なのかどうなのか、よくわからんけど、何となくタイトルとしてはカッコいいので、OKでしょう。まあ要するに、封建制の不条理が子々孫々7代にわたって現代にまで繋がっている、というオハナシ。 各時代の主人公を同一人物が演じることで、手塚治虫の火の鳥方式というか、バック・トゥ・ザ・フューチャー方式というか、そういう輪廻や業のようなものを感じさせます(?)。 正直、オムニバス形式というもの自体に、つまみ食い的な弱点があると思うのですが、この作品、人間関係というものを描くのに7話構成というのはさすがに細切れの印象で、オムニバスの弱点が幾分、露呈してしまっているように思われます。消化不良気味のエピソードもあって。 もちろん、この「理不尽の連打」みたいなものに作品の狙いがあるのでしょうけど。あの手この手で苦しめられるご先祖様たち。いささかネガティブな要素ばかりを抽出し過ぎじゃないのかい、というツッコミはさて置き、封建時代ってホント理不尽だよねえ、と思ってたら、現代でも同じようなことが行われていて、負の連鎖は子孫のためにも断ち切らにゃいかんよなあ、と。 あと、妙な日記を残すと、子孫に色々と心配をかけちゃう、ということですね! とりあえず、錦之助はこの作品でいい仕事してると思いますが、それ以上に、各時代の憎まれ役を演じた皆さんが、ナイスでした。 【鱗歌】さん [インターネット(邦画)] 7点(2021-11-13 07:49:23) 7.《ネタバレ》 ある家系の戦国時代から現代までの歴史を7話のオムニバス形式で描いた今井正監督の映画で、各エピソードに登場する先祖代々七人の主人公を錦之助が一人で演じているのが見所。現代のパートでは錦之助は普通の会社員を演じているのだが、今まで現代劇での錦之助を見たことなかったのでちょっと違和感を感じた。それでも七人を見事に演じ分ける錦之助はやはりうまいと思うし、武家社会に対する忠義をこんな手法で描いた構成は新鮮だった。それぞれのエピソードがとても完成度が高いのだが、とくに第4話はいちばん力の入ったつくりで、内容もかなり重苦しいのだが、この話が個人的にもっとも見応えがあった。第3話の錦之助に言い寄る森雅之演じる殿様や、第5話明治篇の加藤嘉もインパクトのある熱演で印象に残る。第6話の太平洋戦争篇だけはちょっと唐突に感じられるんだけど、一話一話に今井監督のメッセージのようなものが感じられる作品になっていて、予告編を見ると主演俳優一人七役ということが最大のウリになっているみたいだが、それだけではない映画だと思う。でも、僕も敢えて他人にすすめようとはあまり思わないなあ。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 7点(2021-02-03 18:38:19) 6.ベルリン映画祭 金熊賞受賞ですって?東洋に珍奇な風習があるぞって面白がられた結果に決まってる!と断言したくなる理不尽(しかし、日本人なので、いくらかは理解できる)の乱れ打ちにやられました。飯倉修蔵がひどい目に遭って、ああやっと終わったと思ったら、明治編が始まったので、観るのを止めたいと本気で思いましたね(そこで登場する元主君・加藤嘉の気持ち悪さ、鈴の音の禍々しさは必見)。最後の最後でわずかに光明があるとはいえ、作り手の狙い通り胸糞悪い作品であることに変わりありません。複数人数で「ありえない!」とツッコミを入れながら鑑賞するのが良いでしょう。 【次郎丸三郎】さん [DVD(邦画)] 7点(2019-09-25 15:05:43) 5.《ネタバレ》 上司に恵まれず、自分と嫁が散々な目に会いまくる宿命を持った飯倉家の悲劇。残酷なお話だが、残酷描写は避けられているのが少し残念。どんなに酷い目に合わされても、一死も報いないのでストレスが溜まる。復讐して欲しい。ともかく武士に産まれなくて良かったなー。 最後のリーマンの話は自業自得!何でも人のせいにすんな! 【すべから】さん [DVD(字幕)] 7点(2014-03-06 00:39:33) 4.えっ?何?これって時代劇だよね?て感じのスタートに最初はびっくりさせられたし、とまどいも感じられた。こんな風に時代劇を語るなんてその語り口がこれまた斬新であり、意表を付かれた思いでいっぱいです。ところが、時代劇調な語りが始まってからというもの、モノクロの画面から漂う凄みともう一つ、中村錦之助の一人で7役をこなすその芸達者ぶりに流石は中村錦之助である。やはりこの俳優、ただ者ではないというものがひしひしと伝わってきて怖かった。日本人としての誇りやら精神、7代にも渡る一家の武士道としての魂のような恐るべき迫力、日本人である以上、日本人としての誇りだけは捨てるな!持ちつづけろ!と今井正監督が訴えたい気持ちがこの映画からどんどんと伝わってくる。ただはっきり言うと、けして、面白いとか爽快とか時代劇としてのカタルシスなどはこの作品には全くない。あるのはただひたすら重苦しく、武士道とは何か?というテーマに乗っ取った内容なのでチャンバラ活劇だけを求める人は全く楽しめないと思うので、そういう人は観ない方が良い。だから人にお薦めすることの出来る映画ではない。それにしても今井正というこの監督さんはどんなジャンルであれ、観る者に何か考えさせたり、引き込ませる上手さを持った監督であることがこれを観ると改めて感じられ、名監督と言われるのが解る。 【青観】さん [DVD(邦画)] 7点(2010-01-14 21:49:14) 3.構成はもちろん、一話一話良く練られた見事な出来映え。しかし、元々面白い話では無いし、この残酷の積み重ねには疲労感を蓄積させられる。たぶん人には勧めない。 【monteprince】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-05-03 02:22:00) 2.日本人の精神に何世代にも渡り刷り込まれてきた儒教の精神、封建的社会の中、儒教の教えからすれば善である飯倉家に起こる非道な仕打ち。そんな一家の歴史を知りえていてもそのDNAに刻まれた行動規範からはずれる事は容易ではない。孔子の教えを活かすも殺すも人次第、倫理道徳をうまく活かして行かねば悲劇は繰り返される。ただし、この映画一番の面白さであり一番のマズイところはそもそもの設定が不味い。司馬遼太郎先生も仰るように封建社会において恨みは世襲するという観念がスッポリと抜け落ちている部分、本来はあり得ないお話。 【亜流派 十五郎】さん [ビデオ(吹替)] 7点(2005-05-01 13:25:21) 1.自己犠牲精神は侍の美学であると同時に日本人の悲しき性。これは確実に我々日本人の血に流れているんだなぁ、と。だが最近は組織や国よりも個人の自由が優先されるようになって来ていて、ようやくこの呪縛からも開放されるのだろうか。侍として生きるというのはなんと難しいことか。 【紅蓮天国】さん 7点(2003-10-19 22:54:12)
【点数情報】
【その他点数情報】
|
Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS