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4.主人公の夫婦は冒頭からいきなり、他の相手とエッチをしている。互いにそのことは了承済みであり、「浮気」ではない。性の自由化? いや、それどころか“不自由”にしか見えない。性というものに支配された存在、それが人間。つくづくカワイソーな存在であるように思えてくる。「性」を通して解放されようって思想があるけど、そんなもん思想と呼べるのか? むしろ「性」から解放されない限り、自由ってのも無い、のが本当のところで、人間、「性」を含めたあらゆる不自由を抱えつつ、いや不自由に支配されつつ、生きるしか無いのよ。「性」とは結局のところ、自己否定、自己破壊。そりゃま、他人がヤッてるコトに関しては何ともウラヤマしかったりするけど、いざ自分の行為として捉えるならば、空虚感しか残さぬ不毛な行為、ということになる(これってヒガミ過ぎですかね~)。これはまるで、この映画で描かれている、「有名人の起こした交通事故に憧れていながら、実際に自分が交通事故に遭遇すると、そこには気まずさしかない」というのにも繋がる。さらに不条理に感じるのは、窓から眺めるとそこには無数のクルマが、衝突事故も起こさず淡々と走り続けていることなのだ。他人が「性」とどう折り合いをつけているのかは本当にワカランもの。自分はあくまで自分として、その気まずさと向き合うしかない。というラストであるように思えました、ハイ。 【鱗歌】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-11-23 08:29:50)
3.肉体と異物の融合、その異物が与える苦痛と、その更に先にある快楽。まー見事にクローネンバーグらしい題材でございます。この映画の場合、オカルトやホラーに頼らず、自動車事故、という現実的題材を持ってきた事で、従来よりも理解しやすく・・・なってはいないようですねぇ・・・。そりゃ、事故でケガするのがイイ!なんて理解できるワケもないですか。私だって、共感はできないですけどね。ある種、『マトリックス』で描かれたフェティズムに似ていなくもないんですけど(あの映画に無意識にソレを感じてた人はいるんじゃないかなぁ)。えーと、包帯綾波に萌える人向け?(ああ、また判りづらい例えを・・・) 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 7点(2009-06-25 23:42:32)
2.登場人物全員に不快感を抱く作品ってなかなか無いんじゃないかな~。私にはありえない性愛の形だと思いつつ、エロ度上昇。とどのつまり、欲情を感じる対象は違っても、セックスという行為を傍観して興奮するのは一緒ということか?…これは私だけか?…だとしたら、かなり不安。それを確かめるために友人に勧めてみたかったりして。 【日雀】さん 7点(2004-02-21 09:06:18)
1.ぶっ飛びすぎて最初はなんだかわからないかもしれないがどのシーンも思い出すだけでどきどきしてしまう実にエロティックな作品。クローネンバーグのセンスにはいつも惹かれる。この映画を見た後はかなり精神的にくる。何々を思わせる足の傷とか思い出すだけで胸が熱くなる。エロスとタナトスの交差する瞬間、クラッシュ! 【pinncri1031】さん 7点(2002-05-12 12:00:53)
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