みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
2.《ネタバレ》 興味深い! あらゆる名監督のこういうドキュメンタリーが残っていたら、 後世、その監督の映画を観直すとき、かなり分かりやすく勉強になる。 今、活躍中の監督たちのドキュメンタリーも、後世の映画ファンのために残すべきではないだろうか? それにしても何と喜々と映画について話すのだろう。 溝口の痴情のもつれから、背中をカミソリで切られるとこから、 晩年の田中絹代との噂の真相まで、実に興味深い。 田中はこう言ってる。 「(溝口は)田中絹代に自分の惚れてる女性像を演じさせて、その「女性」に惚れてる」 何より女性映画の名手が、溝口の上司の村田実が男性映画の名手だったため、 会社側から女性映画を撮るように言われてから始めたという出発点は驚きである。 「楊貴妃」では、自分の分からぬ異国の上流階級の女性を描くにあたり、 イライラが募り、美術や女優にあたっていたというのは、とても今では問題になる話である。 しかし「雨月物語」を筆頭(私はそう思っているが)に、名作を数々生み出した 巨匠の実情は、凡人の自分にはホッと一息つけてしまうのであった(笑) 追伸)伊藤大輔ファンの自分には、おお!これが伊藤監督か!という映像があるのに感激♪ 【トント】さん [DVD(邦画)] 7点(2021-07-18 23:03:46) 1.神話化の裏にある俗物的な部分がちろちろ見えるのが興味深かった。官尊民卑的なところがあった、との川口松太郎発言は、単純に「底辺からの視点」って誉め言葉でくくって済ましてしまう評価をえぐる(19世紀生まれの人の限界ということか)。中国へ行くときは将官待遇でなきゃやだ、とゴネたとか。あるいはヴェネチア映画祭のホテルで香を焚いて入賞を祈ってた、なんてのも面白い。なんとなく泰然とした印象を醸してた裏に、そういう人間味もあった。もちろんそういう人間だからこそ、あの美しくもネットリとした奥行きのある世界を構築できたのだろう。具体的なシーンについて発言しているときは、もっとオリジナル作品の映像を取り入れてほしいところだが、著作権とかで難しかったのか。ときにインタビューに誘導気味のところがあるような気がした。『雨月物語』の森の帰宅シーンの気合いの入り方を語る田中絹代のシーンは凄味があった。ぎりぎりのところで仕事をした人の貫禄と言うか。森さんがふっと煙草をくわえると、監督自らがライターを点したそうな。映画のそのシーンも美しいが、撮影現場のそのシーンも劣らず美しい。依田義賢が『雨月』『近松』はちょっとすましているところがある、と発言しているのには、なんとなく同感。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 7点(2010-04-05 12:05:55)
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