みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
2.《ネタバレ》 まずパイラ人たち同士の会話が楽しい。なお声は出さずテレパシーで語りあうので字幕である。 上司「視察の報告を聞こう。我々パイラ人の訪問の意図を傳えたか」 部下A「傳えるどころか、地球人は私どもを一回見るなり、激しい恐怖を示すのです。それはまるで醜悪極まりないものを見た様な目です」 上司「何? 彼らは我々パイラ人を醜いと云うのか。それ程、彼等は美しいのか?」 部下A「とんでもない ご覧ください。彼らの理想の美人と謂うのはこれです」 そこへアイドル(美女)のブロマイドが飛んできて壁に貼りつく。 上司「これが!? これが美人か? 顏の真ん中にこんな出っ張りがあるではないか? こんな醜悪な顔を持っているとはかわい想な種族だ しかし、このま〃地球の危機を見捨て〃は、宇宙道徳に背くというものだ」 部下B「一案があります 誰か醜いものになる事を我慢するのです つまり地球人の姿に変身して地球にもぐり込むんです」 上司「かと云って他に方法は考えられん 地球に入れば地球に随えと云う諺もある 誰がその嫌な役目を勤めるかが問題だ」 部下B「誰かと云うより 云い出した私が」 上司「君の犠牲的精神はパイラの歴史に残るだろう では変身機の準備をしたまえ」 こうしてパイラ人の部下Bは地球のアイドルそっくりに変身する(変身機でパイラ人が地球の美女に変身していくのは『メトロポリス』のマリアのオマージュか?)。 これだけの会話でパイラ人の道徳観、上司、部下A、部下Bの考え方、性格などが見えてくる。 でも部下Bはなぜ自分の姿を犠牲にしてまで地球を救おうとするのか? ひょっとしてじつはゲテモノ趣味で、パイラ人たちが醜いと言う地球人の姿が好きなのか? それはともかく、カメラワーク、照明、美術など大映、いや映画産業全盛期の美しさがあり、観ていて気持ちいい。 さすがに1956年のSF映画なので脚本は雑だが、一見の価値はある。 【ガブ:ポッシブル】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2016-09-10 22:43:17) 1.これは日本特撮初の本格的カラーSF映画だそうで、しかもヒトデ型の宇宙人、パイラ人をデザインしたのは、岡本太郎画伯ときくと、う~む、エポックな作品だなあと感慨が沸いてきます。パイラ人がなぜ東京に現れたのか、というのも理由付けがちゃんとありまして、小国英雄さんの脚本もしっかりとしております。パイラ人をけっして地球の征服を企むような悪として描かず、宇宙愛・・・なんと壮大な宇宙愛を散りばめております。笑わされるところも多々あって、パイラ人同士の会話で「地球に入れば地球に従うという諺もある」とか、地球の美女に化けたパイラ人がテニスをするのですが、もの凄い身体能力で、ドクター中松のジャンピングシューズ真っ青の跳躍力を披露してくれております。ラストは、うさぎや小鳥のショットや子供たちの歓声などあっさりと終わっているところに好感が持てますね。これを見てから、街中の美女がパイラ人に見えてしまうことがあって困っております。 【彦馬】さん 7点(2004-10-27 22:34:35)
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