みんなのシネマレビュー

暁の脱走

Escape at Dawn
1950年【日】 上映時間:116分
ドラマ戦争ものモノクロ映画小説の映画化
[アカツキノダッソウ]
新規登録(2006-07-27)【青観】さん
タイトル情報更新(2024-12-01)【にじばぶ】さん
公開開始日(1950-01-08)


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監督谷口千吉
助監督岡本喜八郎
キャスト池部良(男優)三上上等兵
山口淑子(女優)春美
利根はる恵(女優)百合
若山セツ子(女優)
柳谷寛(男優)山本上等兵
深見泰三(男優)立花
田中春男(男優)野呂軍曹
伊豆肇(男優)小田軍曹
清川荘司(男優)中隊長
小沢栄(男優)副官
岡本喜八郎(男優)
原作田村泰次郎「春婦伝」
脚本谷口千吉
黒澤明
音楽早坂文雄
撮影三村明
製作田中友幸
新東宝
配給新東宝
美術松山崇
録音神谷正和
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1.《ネタバレ》 日本兵における“マジメ”がいかに異常なものであったかが、よく分かる。上官の足にヨーチンを塗り息を吹きかける主人公。その滅私奉公ぶり、ひたすら忠義を尽くすことの、マゾヒズムといってもいいような喜びすらが感じられる。よそから見ればビョーキだが、男だけの組織のなかではそれが安定したシステムを形作る基本単位の“マジメ”なのだ。これに対するのが山口淑子の春美、彼女こそ男を不幸にする元凶なのだけど、彼女は滅私の対極、“個人”が“私”のなかに満ちあふれ輝いている。敗戦直後の男性観・女性観の典型がここに見られ、しかしこれは典型として今でもある程度有効なのじゃないだろうか。疲れきって兵隊たちが帰ってくる場から、酒保でのツーツーレロレロでのはしゃぎぶりへのダイナミックな揺れぐあいなどに、脚本黒澤明のリズムが感じられた。ラストのゲートを突破するハラハラも彼の好んだモチーフだし、若山セツ子が聞く軽音楽(ポルカ?)の効果などにもやはり黒澤を思ってしまう。もしかすると谷口監督の個性かもしれないのに、ごめんなさい。 なんのかんのさん [映画館(邦画)] 7点(2008-01-01 12:26:57)

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【点数情報】

Review人数 4人
平均点数 5.25点
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