みんなのシネマレビュー |
|
|
|
ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
8.清張作品で橋本忍脚本とくれば良質な筋立ては保証されています。平凡なサラリーマン課長の因果応報な転落模様は都度次の展開が浮かんできて、肩の荷がどんどん増えてゆく思いで滅入ってゆきます。小林桂樹が見せる喜怒哀楽はリアリティあふれる名演で、ラストショットの後ろ姿は残酷でありながら救いも感じました。「40そこそこならやり直しが利くはず、杉山夫妻と妻子への罪を償って」地味ながらも見応えある良作です。 【The Grey Heron】さん [DVD(邦画)] 7点(2021-06-05 04:40:39) 7.どう見ても家庭的に見える小林桂樹の不倫では違和感があるのだが、平凡な男の転落ということで見なければならないだろう。それゆえ誰にでも起こりうる可能性を秘めているとも言える。 自分ならあのときどうしていただろうと考えさせられる映画だ。やはり40歳の課長には不相応ということかもしれない。 小池朝雄はコロンボの吹き替え以前は、こういうヤクザをよくやっていた。声優だけあって声にすごみがある。児玉清はちょっとわからなかった。 【ESPERANZA】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-10-30 13:41:32) 6.ラストは拍子抜けだけど、この時代の清張の映画はどれも面白い。でも、最初のモノローグで主人公が41歳と聞いてショックだった。今だったら、あの主人公は50代後半にしか見えない。 【クロエ】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2010-03-09 23:55:36) 5.《ネタバレ》 他の松本清張作品にも「証言するしない」「他人を貶めたようなことが自分にも降り掛かる」といったことが描かれているが、ワンパターンにならずにそれぞれが独自の作品に仕上がっている。 言うも地獄、言わないのも地獄という不倫中年サラリーマンの苦しみがよく感じられる。 因果応報、負の連鎖は見ている者には面白く、かつ教訓を得られるようなところがある。 殺人事件には発展しないだろうが、保身のためにつまらない嘘を付くということは我々にも起き得るシチュエーションかもしれない。 愛人を作るなとは言わないが、状況に応じては正直にならなくてはいけないようだ。 本作を観ると、女性も意外と怖いなと感じられるところがある。 課長に正直に証言しろと迫るわけではなくて、逆にアリバイ作りには熱心となる。 脅されたとはいえ相手に体を許して、別の男性と簡単に結婚までもしてしまう。 男性のズルさというのももちろんあるが、女性の割り切り感も凄い。 その辺りをもうちょっとクローズアップしてもよかったかもしれない。 課長の煮え切らない小心者らしい態度と、OLの割り切り感のよくポジティブな態度が事態をより一層に泥沼化させていくという流れでもよい(実際の女性にはネガティブ思考も多いが)。 凡人ならば、釈放されずに刑に処せられるというオチに持っていくところだが、釈放されるところがある種のポイントかもしれない。 社会的な信用を失い、家族を失い、愛人も失ったであろう主人公には刑務所に入るよりも悲惨な人生が待ち受けている。 この辺りの落としどころは上手いと唸らざるを得ない。 【六本木ソルジャー】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-12-21 23:26:15) 4.課長で愛人が持てるとは・・。そんな粋な経験なしの年金暮らしとなった。 【ご自由さん】さん [地上波(邦画)] 7点(2009-12-19 23:36:36) 3.《ネタバレ》 パタパタと続く、負のドミノ倒し。「あんなところで、あいさつしたばっかりに!」とか言ってますが、あんた、奥さんを裏切ってることが、この不幸の始まりですよ。ラストで、主人公が延々と映画のあらすじを繰り返すシーンは印象的。彼もアリバイ不成立。濡れ衣を着せられるかと思いきや、真犯人逮捕で釈放されるわけですが、むしろそのほうが残酷な仕打ちにすら思える。「黒い画集シリーズ」、また見たいです。 【なたね】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2009-12-10 08:16:04) 2.《ネタバレ》 正に「サラリーマン蟻地獄」「因果応報」を画に描いたような、いかにも社会派松本清張原作らしい「ちょっとした綻びからの人生暗夜行路」サスペンスの佳作。同年のキネマ旬報ベストテン、なんと第二位という高評価!私は一連の「社長シリーズ」喜劇作品は未見の為、小林桂樹氏といえば「江分利満氏」「女の中にいる他人」等、いかにも「一見実直そうに見える」(←そこがミソ)サラリーマンっていうイメージのみ。当時は彼のようなタイプが、高度成長期サラリーマンの一典型みたいな感じで捉えられていたのかな?彼に「共感」してひたすらドキドキして観るのが正しいのか、「へっ、ざまあみやがれ♪」っていう心理で鑑賞すれば良かったのかがちょっと微妙なところでしたが、私は完全に後者の視点からでした。他出演者も地味ながら非常に堅実。菅井きんって僅かな出番だけど、やっぱり当時から巧かったんですね。今月『ゼロの焦点』のリメイク公開からか、東宝が過去の松本清張作品を続々DVD化している模様。これを機に他作品も観てみたい。刑事役西村晃の「あんたはいつも映画ばっかり見ておって!!」っていう台詞には、思わず別の意味でこっちもドキッ!(笑) 【放浪紳士チャーリー】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-11-02 11:48:30) 1.《ネタバレ》 脚本が全て、原作が全てといった内容で、ひたすらストーリーで見せる。 1時間半飽きさせない内容だった。 結局、小林桂樹演じる男が最終的に不幸になった原因は、愛人をかこうという、世間におおっぴらにできない自分勝手なことをしていたからに他ならない。 つまり身から出た錆。 愛人なんかかこっていさえしなければ、証言を曲げる必要もなかったわけだし。 完全にこの男の自業自得で、感情移入はできなかった。 しかしながら、二転三転する展開と、小林桂樹の熱演、サラリーマン社会のリアルな描写など、しっかり楽しむことができた。 「黒い画集」シリーズ、もっと観てみたい。 【にじばぶ】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2009-04-21 00:26:59)
【点数情報】
【その他点数情報】
|
Copyright(C) 1997-2025 JTNEWS