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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
16.この勇気には価値がある。 【TERU】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2023-11-27 22:01:33) 15.子どもの頃に兄弟ゲンカで危うく人を殺めそうになった、とか、動脈と静脈の区別すらつかないけれどたまたま止血がうまくいって人を救った、とか、そういうエピソードが後の展開への下地を作ってたりして、数々のエピソードが網の目のように伏線になってます。父親の存在なんかも、そうですね。 で、そういう伏線が織り込まれてはいるのですが・・・にもかかわらず、主人公の主張がいささか極端に過ぎるせいか、正直、これらのせっかくのエピソード群が、彼の言動にあまりうまく繋がっていないような気がします。この主人公像を描くには、もっと強い印象を残すエピソードが必要なのでは? とか思うのも途中まで。後半、これでもかと続く戦闘シーンと、負傷兵の救出を続ける彼の姿には圧倒されます。戦闘の描写にちゃんとストーリー性を持たせた丁寧な描写も、その強い印象に大きく貢献しています。もっとも、テンポが良すぎる部分もあって、やや要領が良すぎるのでは、と思えたりもするのですが、そこはそれ、あくまでヒーロー映画ということで。 彼はついに銃を手にするのか、それとも最後まで銃を拒否し突けるのか、というサスペンス。 それにしても日本兵のガタイが少々良すぎるのは、これは最後まで違和感を感じてしまったのですが・・・一種のサバイバル映画ですから、「敵は強そうでないといけない」ってことなんですかねえ。しょうがないんですかねえ。 【鱗歌】さん [DVD(字幕)] 7点(2019-10-07 21:16:51)(良:1票) 14.《ネタバレ》 「良心的兵役拒否者」という戦争映画としては異色のテーマで、実話がベースになっている作品。 敬虔なクリスチャンで知られるメル・ギブソン監督らしい着眼点だ。 前半は主人公デズモンド・ドスの育った家庭(特に第一次大戦でのPTSDを抱えた父親との確執)や、後に結婚するに至る恋人とのエピソードを語り、 中盤ではデズモンドが愛国心から兵役を志願する一方で「決して銃に触れない」と宣言したことから惹起される上官や仲間からの迫害にも決して屈しない姿を描き、終盤では衛生兵としての戦場での大活躍が描かれるという安定した展開。 不謹慎の誹りを恐れずに言えば、監督得意のグロ描写に期待して鑑賞したのだが、リアルな戦場描写は期待通りだった。 ハクソー・リッジ(日本では前田高地と呼んでいたらしい)での上陸戦のシーンは、最前線での白兵戦の凄惨さを見事に再現している。 白煙で視界の悪い戦場で、いきなり機関銃の雨にさらされ、訳も分からないまま次々と死にゆく米兵たち。 鉄兜ごと頭を撃ち抜かれたり、爆発で手足をもぎ取られたり、その地獄絵図の中を駆け回る衛生兵はモルヒネを打つことくらいしかできないという凄惨なシーンがこれでもかと続く。 実際、極限状態に置かれた皇国・日本兵の捨て身の攻撃は、米兵にとって脅威であったに違いない。 劣勢のなか一度撤退を決めた米軍にあって、ただ一人戦場に残り「神様、どうかあともう1人助けさせてください」と、まだ敵の銃弾が飛び交う中、息のある兵士を次々と救出し続けるデズモンド。そうして(驚くべきことに日本兵も含め)数十人もの命を救ったデズモンドは、最後は真の英雄として讃えられる。 「戦争」という合法的な殺人を目的とする非人道的な場面にあって「汝殺すなかれ」とのキリスト教の教えをどう実践するべきなのか、という問いに対する一つの答えが本作なのだろう。 しかし、他のレビュアーも指摘しているとおり、主人公がなぜあれほどまでに頑なに信念を貫けたのか。多くは特定の信仰をもたない日本人にはなかなか理解しづらいだろう。 しかし本作は、人間にとって信仰とは、信念とは、本当の勇気とは、そして真の強さとは……と様々考えさせられる良作である。 【田吾作】さん [インターネット(字幕)] 7点(2019-06-05 17:51:18) 13.《ネタバレ》 実話が元という割に見ごたえのある内容だった。【ネタバレ注意】仲間のイジメはともかく、上司が「命令が聞けなければ除隊しろ」と親切さをみせていたのがよい。ある程度予想できた展開とはいえ中盤からのデズモンドの活躍がよかった。アンドリュー・ガーフィールドの“やせっぽち”感もよい。最後にデズモンドを追い詰めて崖までいく日本軍は、それまでになぜ登る手段を潰さなかったのかとは思ったが(縄梯子なんて油かけて燃やすだけじゃないのか?)、史実なのかもしれないし、戦闘の厳しさを描写したいのだろうが、そこまで過激、かつ長いものが必要だっただろうかとも思うが、全体としては小さなこと。インタビュー映像で締めくくったのもよかった。 【mohno】さん [インターネット(字幕)] 7点(2019-01-15 13:09:49) 12.《ネタバレ》 良心的兵役拒否者のことは聞いたことがありましたが、具体的にどんなものなのかは今回初めて知るに至りました。言ってることは至極真っ当なのですが、聞いているほう(軍隊の仲間)からすると「俺たち全員のことを真顔でバカにしているのか?全否定か?」そんなレベルです。そういった意味ではリアリティに欠けていて「a true story」と前書きが無かったら真面目に見ることができなかったかもしれません。(真実とはこういうものなのでしょうが、軍隊内部で「戦争したくありませんでありますっ!(ビシ)」は、頭湧いてんのかコイツ?としか思えませんでした・・) そもそも実際問題、主人公のような人物は一定数存在するものと思われますが、ほとんどの場合が戦争弱者のごとく早い段階で死亡してしまっているように感じます。バッターボックスにバットを持たずに立つようなもので、ほとんどの場合が秒殺で終わるものと思われます。今回のデズモンドに関してはたまたまラッキーだっただけですよね。 全体のプロットは手堅くまとまっていましたが、映画としては見た後に高得点が出にくい感じを受けました。全体が駆け足過ぎてご都合主義な感じに見えてしまったのかもしれません。ただ細かな部分は非常によく表現されていて、子供時代から偉業を成すまでの半生を2時間で過不足なく描いています。これは本当に上手いと思いました。やはりメル・ギブソンは監督に向いています。もちろん役者としても一流でしたが監督をやらせると格別です。古典的になりすぎず、かつ先鋭的なこともやり過ぎない。映画制作のことがよく判ってるなぁと感心します。メルギブには監督分野でもう少し活躍していただきたいです。 【アラジン2014】さん [インターネット(字幕)] 7点(2018-08-07 10:26:29) 11.《ネタバレ》 考えるに、現役映画監督の中で戦争映画を撮るのがいちばん上手いのは、メル・ギブソンなのかもしれません。リアリティーやストーリーテリングの巧みさではスピルバーグやイーストウッドの方が勝っていますが、臨場感と巧妙な脚色と観る者を引きずり込まずにはいられないヒロイズムに関しては、文句なしで当代一でしょう。とは言え、これだけバッタバッタと日本兵が殺される(アメリカ兵も負けず劣らずの大損害ですが)シーンが連続すると、さすがに気分が悪くなってしまいます。そして凝り性のギブソンのことですから、人体損壊シーンが多いことにも辟易させられます。個人的には『プライベート・ライアン』の“ブラッディ・オマハ”の方がはるかにショックを受けましたけど、スピルバーグの方が見せ方については巧みだったんでしょうね。監督がこの人だからと警戒した宗教色は、さほど気になりませんでした。同じ部隊のアメリカ人からも異常視されるぐらいですから、このデズモンド・ドスという人の信条は日本人の私らには理解できるはずもありません。でも「この人は狂信者ではなく、普通の若者だったんだよ」ということを前面に押し出したかったギブソンの演出意図は、それなりに成功したんじゃないでしょうか。しかし銃は握らなかったといっても戦争そのものは否定せずに、自ら志願して戦場に赴くんですから、やはりこの宗教観を理解するのは難しいです。『ヨーク軍曹』を撮ったハワード・ホークスが生きていたら、この映画を観てどういう感想を持ったか想像してみると面白いです。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2018-05-16 23:48:17) 10.《ネタバレ》 誰より臆病で優しい兵隊さん、太平洋戦争の凄惨な沖縄最激戦地を駆ける。その武器は銃ではなくて、もやい結びの命綱とモルヒネ針、地をはう絨毯。ベホマ…ドラクエの僧侶的存在。あと一人、もう一人助けてたもうせ。優男は米軍一勇敢な衛生兵。良作。 【獅子-平常心】さん [DVD(字幕)] 7点(2018-02-20 18:57:15) 9.《ネタバレ》 気が重くて観るのをためらっていた宿題作を観賞。M・ギブソンお得意のグロな描写も想定内。で、何とも暗澹とさせられる内容で。。。A・ガーフィールドは適役でした。 戦争は誰も幸せにはしない。 【kaaaz】さん [インターネット(字幕)] 7点(2018-02-11 02:09:02) 8.《ネタバレ》 戦地に行くまでが思っていたより長いけど、この前半は重要。恋人と離れ、結婚式に出られず、いじめに遭い、上司から帰れと言われても、自分の信念を曲げず、認めさせたのはなかなかできないことです。ハクソーの戦いはアメリカも無茶な戦略を立てていたんだなと、戦争とはどちらも多くの犠牲を払ってしまうものなんだと思いました。 【Banjojo】さん [映画館(字幕)] 7点(2017-11-08 00:14:31) 7.《ネタバレ》 戦う相手が日本人、しかもその描き方が、致し方ないとは言え悪の権下に徹した描き方となっており正直違和感を感じざるを得なかったが、 ここを突っ込み始めると戦争物は議論に終わりが見えなくなるので割り切って鑑賞。 本作を観て最も意外だったのは、メル・ギブソンの映像表現方法がよい意味で「角が取れた」事。 「ブレイブハート」や「アポカリプト」そして「パッション」で、彼が痛そうな・辛そうな描写が大得意である事は良く判っていた。 そんな彼が「地獄の戦場」と呼ばれた沖縄戦が舞台となる戦争映画を監督する作品だ、私は途中で気が滅入らない様に気合を入れて劇場に赴いた。 そんな本作、確かに人体損壊描写は鬱病になってしまいそうな位にテンコ盛りだが、過去作品に見られた「痛いぞ~」「辛いぞ~」と言うネチッこさの有る演出は影を潜め、沖縄戦が如何に過酷な状況だったのかをリアリティを伴って実感出来る為の「冷静なもの」となっていた。 主演のアンドリュー・ガーフィールドは線の細さは相変わらずだが、「沈黙」と言い本作と言い、独特の芯の強さを感じる良い役者になったと思う。 俳優陣で意外だったのはヴィンス・ヴォーン、不真面目な役しか演じていないイメージが強く本作でも登場した当初は訓練教官の鬼軍曹役にもの凄い違和感を感じたのだが、実は演技の幅が広いのかなかなかのはまり役だったと思う。 TVシリーズ「ザ・パシフィック」を観てから本作を観ると、より興味深く鑑賞出来ると思うでお勧めします。 【たくわん】さん [映画館(字幕)] 7点(2017-07-10 13:05:41) 6.戦闘シーンはかなりエグイが、こうゆう事が現実に起きていたんだろうなぁと実感。主人公の「もう一人…」の精神に感銘を受けました。正に裸一貫で戦場に足を踏み入れた男の勇気と信念のお話です。 【tonao】さん [映画館(字幕)] 7点(2017-07-06 11:48:09) 5.本年度の代表作になるという噂を耳に挟んでいたので、気合十分での観賞 見るまで気が付かなかったが サイレンスに次ぐ信仰モノのアンドリュー・ガーフィールド節 あの少しヘラヘラした感じが逆にマッチしたか ディアハンター、プライベート・ライアン程ではないが、突然の戦場描写に緊張感UP ワラワラと湧いて来る日本兵を完全悪に演出したのは 製作国一方向からの視点であり 展開を鑑みて、そこに尺を割く必要はなく、これで良いと思う 戦地で、一時的優勢状態からの一夜を入れたことにより、殊更緊張感が増した 艦砲射撃の凄まじさや、手榴弾の描写などリアルで衝撃的 テーマからすると、まとまりの良い出来になっていると思う 不満なのは、冒頭で「実話です」と表示して ラストで事を成し遂げた彼が、安堵し天にも上る演出をした後 エンドクレジットでの御本人達登場は、一気に引いた 実話であっても、ドキュメンタリーではないので いろんな脚色を施して映画という作品にしたのだから そのまま終われば良いものを あれでは「本当か?だったら日本側にも言いたいことがあるぞ」と 作品の余韻が台無しになったと思ったのは私だけだろうか? 【カーヴ】さん [映画館(字幕)] 7点(2017-07-03 17:27:37) 4.《ネタバレ》 前半の静かな人間ドラマと後半の怒涛の戦闘シーンのバランスが秀逸。そこそこ長い映画だが飽きることなく一気に観られた。CGを多用していない戦闘シーンは恐怖そのもので、デズモンドの勇気を際立たせている。メル・ギブソン、監督作品は少ないが、迫力のある映像を撮らせたらなかなかのもの。もう少しいろいろな作品を観てみたい。余談ではあるが、好意的に描かれてはいたものの、敵が日本人というのはやはり複雑。他国の人であれば、ラストはもっと高揚感があったんだろうな。 【ふじも】さん [映画館(字幕)] 7点(2017-07-01 01:15:10) 3.《ネタバレ》 前半は、暴行や告訴を受けながらも、頑なに銃を取ろうとしない主人公に焦らされる。宗教感のない日本人にとっては、そこは少しだけ信念を曲げて周りへの迷惑を考えてあげるべきでは、と思ってしまう。この違和感を救ってくれるのは、父親の存在だ。戦争を経験した苦しみから湧き上がる、妻や息子への歪んだ愛情に、場面場面で泣かされる。後半は、凄惨すぎる戦場シーンと、人殺しを拒んだ主人公が人を助けるドラマに一気に惹き込まれた。特に、沖縄戦が舞台になっていることは日本人にとって考える部分が大きいのでは。ハリウッド映画でありながら、予想したほど日本側を邪険に扱っていないのは好感が持てた。解説をみると、メル・ギブソンの宗教感が全体に現れているらしいのだが、それを加味せずとも、見応えのある作品です。 【カワウソの聞耳】さん [映画館(字幕)] 7点(2017-06-30 19:25:02) 2.《ネタバレ》 今年2本目の「敬虔なキリスト教徒のアンドリュー・ガーフィールドが日本で過酷なメに遭って信仰心を試される映画」。 前半は奇を衒うような事もなく、端正な正攻法で描かれてゆきます。オーソドックスなドラマを見ている風情。そしてそれが血と肉に塗れた後半の苛烈な戦闘シーンを際立たせる効果を生んでいます。 彼の行動はキリスト教徒としての信仰心に基づいているようにも思えますが、あの状況下では、もはやそれ以前の、人として生まれた者の心からダイレクトに発せられるもののようで。信念あるいはプライド、あるいは意地やこだわり。前半で彼の宗教観そのものはわりと客観的である事が示されていますしね。その行動の熱さが力強くスクリーンからこちらに向かって叩きつけられてくる感じです。 ただ、沖縄が単なるバトルフィールドで、軍と軍のぶつかりあいの地としてしか描かれていないのは、やはり日本人としてどうしても不満です。あの地では非戦闘員、民間人の死者を多く出したという現実がここでは一切無視されていて、でもそこを排除して果たして宗教を語っていいのだろうか?という疑問は残ります。ゾンビの如くわらわらと湧いてくる日本兵を火炎放射器で焼き払うハリウッド産戦争娯楽映画として割り切って見るべきなのでしょうか? 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 7点(2017-06-27 21:08:39) 1.《ネタバレ》 冒頭の戦場シーンから一六年前に遡り、そこから十五年後に話が戻る。 デズモンド・ドス氏の信念を裏付ける描写として、父親が参戦した第一次世界大戦のトラウマであるとか幼少期の体験も 語られる必要があるということで、そうした話法がとられたのだろう。 後々、説明的に挟まれるフラッシュバックと共に少々まどろこしくはあるが、前大戦の記憶をダブらせるという意味での時制往還かも知れない。 パンフレットによればドロシー夫人との出会いは実際は教会だったらしいが、病院での出会いへと脚色されたことで、 テリーサ・パーマーの白衣の美しさが際立ったのは勿論、注射針を刺す行為が後々までのモチーフともなる。 同書で相田冬二氏の書くレンガとベルトのモチーフに留まらず、岩山デートやジャクソン基地での登攀訓練、もやい結びのエピソードなども クライマックスで多重の意味をもたらすだろう。 二人の出会いのシーンでさりげなく仄めかされる野鳥のエピソードも、ラストで崖から宙を渡る主人公へと引き継がれ帰決する、と。 アンドリュー・ガーフィールドの発する「one more, one more」の響きが強く印象に残る。 【ユーカラ】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2017-06-25 22:33:25)
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