みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
3.邦画の娯楽作品も、ここまでできるようになったんだなあ、と感じさせる一本。とは言っても、そもそも邦画人気が高い昨今からすると、おそらく私の基準、というか感覚の方が特殊なのかもしれなくって、たまたま自分が若かった頃の邦画の印象に引きずられている部分が多々あると思います。中高生の頃、すなわち80年代後半あたり、当時のハリウッドの大作(これも今思えば大した事ないのだけど)に遠く及ばず、ゴマカシばかりやってるようにしか感じられなかった当時の邦画娯楽作品を、見たくない、いや、ほとんど憎んでいたと言っても過言では無く。 で、時は流れ、例えばこの『亜人』という作品。邦画もここまでやるんだ、ここまでスケール感を出せるんだなあ、と。 原作コミックについては全然知りませんけれども、映画始まって早々、これ間違いなく、2時間弱の尺には収まらない内容なんだろうなあ、と。で。おそらくそうなんでしょう、映画はひたすら、突っ走っていくのですが、どこまでがセットでの撮影で、どこまでが既存の場所を借りての撮影なのか。大がかりな撮影をこれでもかと盛り込んでいて、圧倒されます。最初のラボのシーンでは、セットの中をカメラが移動していく長回しでもって、その規模感をアピール。さらにはその後も、果てしなく続くバトルシーン。CGキャラ同士の目まぐるしい戦いは、『デビルマン』などを思うと隔世の感がありますね。とにかく映画は突っ走る。内容が尺に収まらない云々以前に、内容なんて無いんじゃないの、と気づかせる前に走っていく。 いや、始終ドタバタしてるだけでは、ないんですけどね。ただ、もうちょっとエモーショナルな要素が多くてもよかったかな、とは思います。吉行和子のことを最後にもう一度、映画の中で思い出してあげてもよかったのでは、とか。 「亜人」という存在は、死んでも生き返る設定だけど、痛みも感じるし、死ぬ際はやっぱり苦しいらしい。だけど実際は、その設定は劇中ではそっちのけに近くって。だからある意味、ゲーム的な世界。設定はあくまで物語上のルールに過ぎず、登場人物たちもまた、どうやってそのルールの裏をかくか、に腐心してて、少し本格ミステリに接近したテイストもあったりします。 死んだ人間が易々と生き返る「可逆性」は映画とあまり相性がよくない、みたいなことを以前どこかで書いた気がしますが、この作品は「生き返る」というより、「不死身」の変形バージョン。敵がやたら強くって不死身なのは、大歓迎です。ターミネーターに接近したテイスト。 で、そのやたら強い敵というのが、綾野剛。何を考えているかわからない不気味さと、アクションシーンの見事な動き。脱いだら実はムキムキ、というのがまたポイント高いではないですか。そりゃま、女優さんが脱いだ方が話題性はありますけど、どうしてもそこには痛々しさも感じてしまう訳で。ムキムキが脱ぐのは、インパクトの割に害が無い(笑)。しかし佐藤健ともども、たぶんこのわずかなシーンのために、これだけの肉体に仕上げてきたのか、と思うと、うん、やっぱりハリウッドには負けてないですよ。 【鱗歌】さん [インターネット(邦画)] 7点(2024-09-29 10:45:29) 2.《ネタバレ》 漫画は読んだことはありません。本屋で「幽霊」が描いてある表紙をなんとなく見た程度。なので事前知識はほとんど無しです。亜人って、要は何しても死なない人間のことなんですね。彼らは頭を撃ち抜かれるなどして一度死んでも、間もなく「リセット」され五体満足で蘇る。彼らはジョジョのスタンドさながら、「幽霊」なるエネルギー体を操ることができる。 原作を知らないのでそちらではどうだったかわかりませんが、映画は少し粗が目立つ印象です。亜人というのが世間に認知されていればああいう人体実験が行われていることはだいたい想像出来ることですし、ニュースで亜人の家族の入院してる病院の報道なんてするわけない。人が殺到して病院が混乱する。作中では永井くんが亜人とわかり、家族構成までニュースで報道されてしまっていたりしていましたし、SFだからこそ、ありえない事象に対する世間の反応は真っ当なものでないとストーリーを楽しめない。亜人がきちんと認知されていれば、むしろ亜人も合意の上で臓器提供とか、報酬をもらって人体実験とかあっても良さそうなもんだと思いましたが。 でも設定そのものは楽しめました。映画を見て、逆に漫画が読みたくなりましたね。「クロちゃん!!」と叫んでスタンドを呼ぶような様はジョジョ好きならたまりません。さしずめ、『サザンアイズ』と『ジョジョ』のコラボ作品のような。自分も亜人になりたいなーとか思ってしまいます。亜人の舞台は日本ですが、是非とも日本以外の国での亜人のストーリーも見たいものです。漫画でそういうのも描かれているといいなあ。 【TANTO】さん [インターネット(邦画)] 7点(2022-01-16 01:02:03) 1. ここのところ映画館に足を運ぶ機会が多くこの映画の予告編を何回も観たのだが、正直「設定のゆるい」SFもどき以上の印象がなくてあまり食指が動かなかったのだが、観て良かった。かなり面白かった。 死んだら完全に回復して蘇る亜人という設定がきちんとしていて、物語世界内の整合性が守られているのは非常に自分好み。また、アクションシーンでは、相手に銃を向けたら即座に撃つという鉄則がほぼつらぬかれているのも非常に好感度が高かった。(相手に銃を突きつけながら、「さてボンド君、うんたらかんたら」とだらだらしゃべってあげくが逆転されるようなアクションシーンもどぎが多くていらっとすることが多いのでw) まあ、人物の背景等いろんな面は省略されてるのは感じたが、それを不足と感じるよりもむしろ原作を読みたくなった。特に車いすの亜人ってなんで死んだとき治らなかったんだろうな。 浜辺さん、随分顔立ちの綺麗な子だなと思ったが、それより川栄がきちんと女優してて、ほんの少しだが好み。 正直、時間つぶしでしかも最後の最後まで決められなくて鉛筆を倒して選んだ映画だったが見て良かったと思う。 【rhforever】さん [映画館(邦画)] 7点(2017-10-10 08:31:12)
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