みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
11.《ネタバレ》 ニール・アームストロングといえば最初に月に降り立ったアポロ計画の船長であり、人類初の偉業を成し遂げた人物である。わたしにとってそれ以上でも以下でもなかったアームストロングその人について、この映画は丁寧に誠実に実像に迫ってくれています。ほんとに目から鱗というか、ああそうだよねえ宇宙飛行士もその家族も一個人としては普通の人間だものねえ。月になんぞ行くのは、そう、命がけだものね。それまでの実験で何人もの同僚を失ってきたアームストロングが屈託なくミッションに挑めるわけがないですね。 娘に始まり、幾多の喪失を体験してきたアームストロングを演じるR・ゴズリングが、その痛みと覚悟を常に顔に刻んでの名演を見せます。なのでニール・アームストロング氏を極めて等身大の近しい存在に感じながら観ることができました。 英雄として持ち上げて騒ぐのは外野の勝手。決死の覚悟で打ち上げに赴く乗員もその家族も、高揚感などみじんもない演出でした。ロケットにむかう際の音楽も葬式のよう。いや、これがリアルでしょう。考えたことも無くて衝撃でした。 ニール・アームストロングが歴史に名を刻んだのは、たまたまお鉢が回ってきたから。事故さえなければ教科書に載るのは別の人間の名前だったのかもしれない。そもそも、何のための死なのか。大国同士のつばぜり合いのとばっちりで死んだと考えるのは余りにつらい。 あまり饒舌ではなかったらしいアームストロング氏本人の胸中は察するに余りあります・・。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2021-08-27 23:04:23) 10.《ネタバレ》 人類初の月面着陸を果たしたアポロ11号と宇宙飛行士たち、なのに地味でエンターテイメント性はほぼ無し。失敗した「アポロ13」とは違い過ぎてびっくりした。 なぜアームストロング船長役にライアン・ゴズリングがキャスティングなのかよーくわかりました。 華々しいヒーローじゃなくて苦悩の人という感じで描かれているわけだからね。語らずともその複雑な内面を演じるゴズリングなんです。 ソビエトに遅れをとり、なにがなんでも月には先に行く、これがあれだけの犠牲者を出す原因のひとつとも思われ、「白人が月に行く」スピーチはインパクトがあり、いよいよ月面着陸というシーンでは「カプリコン1」が浮かび、今まで観た宇宙へ行く映画のなかでは最も考えさせられる映画だったことは確かです。 描き方を大きく変えたことで成功はしてると思います、でもスピード感とハラハラ感と爽快感を味わいたい人には期待外れな作品だと思います。 ところでゴズリングがはっちゃけてる主演映画ってないのかな?? 【envy】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-12-19 14:34:14) 9.《ネタバレ》 佳作。いい映画だけど、派手さがなくて地味な感じ。【ネタバレ注意】「アポロ13」が(ほんとうは物静からしい)ジム・ラベルをひょうきんな人物に変えたり、現実の出来事を脚色して盛り上げていたのに対し、こちらはかなり現実よりのドキュメンタリーとして作られている印象。嘘くさくないという意味では、落ち着いて鑑賞できるけれど、全体的にはやはり地味。 【mohno】さん [インターネット(字幕)] 7点(2019-10-20 21:37:47) 8.《ネタバレ》 期待のディミアン・チャゼル監督作。 宇宙飛行士の実話ものと言えば、「ライトスタッフ」「アポロ13」など。 (変わったとこでいえば「ロケットボーイズ」※飛行士ではない) 月面着陸が作り話だったという「カプリコン1」というサスペンスもあるが・・ この作品は、自信を失ったアメリカが月面着陸成功させたのは俺たちだ!という 意味なのでしょうか?それとも、そろそろ2人目の月面着陸を、ということだろうか? チャゼル監督得意の音楽を使えない無音の月面着陸。それが逆にいい音になってる。 彼の作品の中では、異色の一作になるかもしれないね。 【トント】さん [DVD(字幕)] 7点(2019-07-07 22:31:07) 7.《ネタバレ》 体感する映画。狭い窓とヘルメットにより極度に視界が制限された閉塞感が、しっかりと伝わってくる。一方で、聴覚は敏感となり、金属の軋みとエンジンの轟音によって不安感は極度に高まる。主人公のアップの多様と手ブレの烈しさは集中力を欠く部分にもつながるが、主人公の世界を体感させる意図だろう。次々と命を落としていく仲間たちの姿を背に、テスト飛行に挑み続ける過酷さとともに、家庭には素直に寄り添えない主人公の内面も描かれている。 【カワウソの聞耳】さん [映画館(字幕)] 7点(2019-03-01 15:23:26) 6.《ネタバレ》 なるほど。 こういうタイプの映画だったわけね。 勝手に『ライトスタッフ』的なモノを期待してたから、「コレじゃない感」が無くはないけど、決して悪い映画ではなかった。 娘を亡くしたことをきっかけとしてその悲しみに取り込まれ、端から見れば、まるで自らの死を望むかのように危険な任務に淡々と取り組む主人公に対しては、感情移入は難しいものの、理解してあげたいという気持ちにはさせられる。 月面着陸という想像を絶する危険な任務を遂行した人物。 『ファーストマン』。 人類にとっては偉大な英雄も、主人公自身にとっては、「結果的に最初の人になったに過ぎない」という程度の認識だったのだろうか? と思わせるような妻(演じるクレアフォイ、イイね)とのラストシーンも良かった。 【チャップリ君】さん [映画館(字幕)] 7点(2019-02-17 10:33:09) 5.アームストロング船長のドキュメンタリー寄りの映画 宇宙開発の大変さや、冷戦時代の開発競争、家族や同僚(ライバルでもある)との関係も丁寧に描かれていると思う。 ただ、実話がもとになっているだけに、話は淡々と進むし、派手さもない。 落ち着いてみられる佳作ですね。 何で今この映画が作られたのか、その背景を考えたくなる。 【おとばん】さん [映画館(字幕)] 7点(2019-02-12 22:33:46) 4.ソ連との宇宙開発競争の焦りから決して万全ではない状態で月面着陸に挑んだんだという事が詳しく描かれており、様々な打ち上げ失敗などの事故による犠牲の数々がありながら、それでも突き進んで行く感じがヤバいし、命をかけてまでも挑んで行く宇宙飛行士達はどういう精神状態なのかとても興味深く“体験“する事が出来た。 それにしても、宇宙空間で宇宙船が制御不能に陥って回転し続けるってほんと凄い恐怖だと思った。 【ヴレア】さん [映画館(字幕)] 7点(2019-02-12 00:23:53) 3.アームストロング船長の名前こそ一昔前の教科書等で取り上げられて知名度は抜群ですが その成功の裏には色々な危険、葛藤が有った事を描いてます。というか、そこだけがテーマでしょうか。 しかし、当時の科学技術というのは当時の感覚でどの程度信頼出来る物だったのでしょうか。 大気圏を出るまでの機体の振動とか衝撃とか揺れとか、あれでロケットは故障しなかったのかと。 とてもじゃないが私には乗る度胸は無い。 月面着陸の訓練機も全然制御出来ず墜落してるし。あれでよく月まで行くと決断したもんだ。 本当は月になんか行ってないんじゃないの?と少し真面目に思ってしまった(笑) 【大治郎】さん [映画館(字幕)] 7点(2019-02-11 23:43:42) 2.《ネタバレ》 序盤から葬儀のシーンが何度も出てくる。歴史的偉業が達成された陰で多くの者が命を落としたというメッセージでもあると思うけど、一個人から見た「死別」というパーソナルなテーマが根底としてあると思う。かけがえのない娘と何人もの仲間を失ったニール・アームストロングはもちろん、地上での実験で起きた火災で同じく宇宙飛行士を志していた夫を亡くした隣人だとか、死と背中合わせな環境に向かう人間とそんな人間を持つ家族を描こうとした映画と受け止めた。 ニール・アームストロングを演じたライアン・ゴズリング。彼は何を考えているか分からないというか、どんなことを考えていても不自然じゃないような顔をしている。今作に限らず、彼の演技は全くといっていいほど主張をしない。脚本を自分で解釈せずに、台詞をそのまま発音している印象。なので、彼の演技を観るときは自然とその役の心中を想像する。なんなら、彼の演じる役がどういう人物なのかこちらで勝手に決めてしまっていることも多い。あまりに無表情で寡黙な演技だから、あらゆる解釈ができる気がする。これが結構面白い・・・のだが、今作では自分にとって逆効果となったかもしれない。自分の理解力のなさもあるかもしれないけど、ゴスリングの演技がプレーンすぎて、ニール・アームストロングがどういう人物なのかがよく分からなかった。どういう気持ちで観ればいいかと混乱してしまった。 常に命の危険に晒されるのに宇宙に行こうとする彼の原動力は何なのか。理由なんてなくて、単に自分のスキルを活かせる仕事だったから? 娘の死が当然ながら彼に大きな影響を与えているようだけど、二人の息子に対してどこか冷たい気がしたけどそれは何故なのか(正確に言えば、息子たちへの愛情が伝わる描写が少ないのは何故なのか)。 また、妻のことはどう思っているのか。いろいろと疑問が多い。 もちろん、それをこちらで解釈するのが映画の面白さだと思うんだけど、実在した人物と出来事に基づいた作品である以上、もう少し断定的な描写をしてもいい気がする。 ニール・アームストロングとアポロ11号そのものではなく、アームストロングの伝記が原作となっているようなので、それを尊重した結果なのかもしれないけど。 宇宙空間を俯瞰で捉えた映像ではなく、宇宙船内からの視点が多く、船内にいる恐怖を感じられて効果的だった。 手持ちカメラで登場人物をアップで撮った映像がずっと続き、圧迫感がえげつなかった。『セッション』もこんな感じだったな。登場人物たちの心の余裕のなさを演出しているのだろうか。観ていて結構疲れた。そんなこともあって、クライマックスの月面着陸シーンの静寂さに安心してしまい、ちょっとウトウトしてしまった。ここはもう一度ちゃんと観たい。 今作は自分発信での映画ではないようだけど、チャゼル監督の演出は凝っていて好き。個人的に今後のキャリアが最も気になる監督。 【Y-300】さん [映画館(字幕)] 7点(2019-02-11 02:40:16) 1.《ネタバレ》 アームストロング船長というとヒーロー的なイメージしかわかないが、当時の宇宙計画は現在のような信憑性が全くなく、半ばギャンブルのような状態。仲間を次々と失い、世間も必ずしも味方ではない。打ち上げに向かう彼の背中からは悲壮感しか伝わってこなかった。また、そんなところに大事な夫を、そして父親を何故行かせねばならないのかという家族の葛藤も痛いほど伝わってきた。チャゼル監督の演出は相変わらず秀逸で、外観を極力排し内観を多用することで、宇宙での閉塞感と緊張感がハンパない。月面着陸の高揚感とは程遠い、重く濃密な2時間を堪能致しました。 【ふじも】さん [映画館(字幕)] 7点(2019-02-10 21:56:14)
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