みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
8.《ネタバレ》 原作未読です。なのであくまでも本作を鑑賞しての感想です。ただ、本作は原作を読むべきという気もします。原作者の意図を読み違いしたくないから。 物語自体は(衝撃の展開までは)結構ベタな展開だと思います。主人公の慢心、思いもしない存在との出逢いによる挫折、その対象から得る意外なエネルギー、そしてあざとさ、更には後悔の念。結構ベタです。 ただ、作画表現と言えばいいのでしょうか、そこが非常に繊細で惹き込まれます。恰も実写作品の中で生身の俳優が演じているようなリアリティがあります。正直なことを言えば、この画風自体は好みではありません。画風を見て鑑賞を止めてしまうぐらいに好みではないです。しかしながら、それを忘れて魅入ってしまいました。個人的な好みを忘れさせてくれるだけの魅力あふれる世界でした。 なので、二人が道を違えてそれぞれの夢を追っていくくだりまでは一定のアルアル感に包まれつつも感情移入を惜しむことなく没入していました。 そして衝撃の悲劇的展開。と言っても、具体は兎も角としてこの悲劇はある程度予想していたと言うか、シンプルに再会して新たな希望の未来を手にするなんていうベタベタな展開などあるはずもないとは思っていました。しかしながら実在の事件をモチーフにしているかの如きアクシデントに見舞われるとは。 原作者の思い入れは知りません。本作の作り手の思い入れもまた然りです。なので、不用意に無責任なことを言うべきではないと思いますが、それでもやはり今ここに実在の事件を想起させる事態を挿し込んだことには疑問を禁じ得ませんでした。 一つの道に邁進する方にとっての感覚と、蚊帳の外の人間が抱く感覚が異なることは止むを得ないことでしょう。ですから勿論否定も肯定もしたくありません。ですが、正直疑問でした。 ただし、そうは言いながらも、終盤の(ちょっぴりタイムリープ感が漂い運命論的でもある)マルチバース的視点に基づく展開は感動的でした。人は誰も身近で何か重大なことが起きると「自分のせい」と思ってしまいます。寧ろ思いたくなります。自己の客観視は容易ではありません。ただしそれは両刃の剣。本作では主人公は悲劇とそれに伴う自責の念をバネにしてこれからの人生に力強く踏み出して行くのだと思いました。 いろいろと書きましたが、総じて言えば佳作であることに間違いないでしょう。ただ、ある意味観る人を選ぶのかなと思えてしまいました。私にとっては「感動的なアニメですが感涙はしなかった」という作品でした。 【タコ太(ぺいぺい)】さん [インターネット(邦画)] 7点(2025-02-17 18:35:23) 7.セリフ少なくても絵だけで心揺さぶられた。京本との出会いシーンは秀逸。もっとボリュームあっても良かった。 【Yoshi】さん [インターネット(邦画)] 7点(2024-12-09 20:48:36) 6.《ネタバレ》 元の原作はネットで読んでたことがありました。でも最後どうなるかとかは明確に覚えてなかったです。元の原作漫画自体がとても良く出来ててめっちゃ感動した、てことは覚えていたので鑑賞前からすでに高評価は間違いなしだったけど、本当にそうだった。てか原作漫画読まずにこのアニメだけ観てたらもっと違った感動だったんだろうな~...まあでも本当に素晴らしい作品です。 とにかく主人公藤野の心境の変化が本当に素晴らしい。自分より絵の上手い京本の存在を知って努力し始める。しかし努力しても適わないと努力を諦める。しかしその京本から実は先生と崇められていたことを知りまた努力し始める。それも二人で...。この一連の流れが思春期の時期とリンクしてより一層そこに、青春。としての輝きを放つ。漫画制作という傍からはじみ~に見える世界なのにとてもキラキラと輝いて見える。二人の、二人だけの世界が本当に純粋で美しい。だからこそその京本が、離れ離れでも存在していた京本が、突然この世界から消えてしまう喪失感は、心を半分もぎ取られたみたいでいたたまれない。藤野が外の世界に連れ出した自分のせいだと責めるけど、そうしないと息をすることさえままならない。悲しすぎるけどそれでも京本が昔描いた4コマ漫画を読んで、漫画の魅力を、自分が漫画が好きだということを、二人で歩んできたあの大切な日々を、思い起こさせてくれる。言葉や台詞はなくとも表情だけで心境の変化を表現して見せてくれる演出には本当に脱帽です。素晴らしすぎます。 藤野が小学生の時に描く4コマ漫画が、いかにも小学生が描きそうな漫画すぎてその内容がもう優勝です(笑) 【Dream kerokero】さん [インターネット(邦画)] 7点(2024-12-02 17:18:05) 5.良い青春で良い人間ドラマだね。 何を書いても野暮になっちゃうけど、志を共にした仲間ってのはやっぱりいいな。 アニメ作品としても良い出来で、映像で感情を表現しようとする姿勢というか、 きっと漫画では表現できなかったであろう点をアニメ・映像で表現していて無駄な部分なく感情の押し付けもなく、良いアニメでした。 【Keytus】さん [インターネット(邦画)] 7点(2024-11-17 04:03:57) 4.《ネタバレ》 キラキラと流れるような切なくて美しい映画。 音楽がとても印象に残った。 「藤野が暴漢から救ってくれたけど実は背中に凶器が刺さっていた」 この4コマ漫画の存在は何なのか? 悲劇を予知した4コマ漫画なのか? ここがよく理解できず。 【にじばぶ】さん [インターネット(邦画)] 7点(2024-11-15 23:04:34) 3.《ネタバレ》 周りで評判が良かったので仕事帰りに観に行ってみました、アニメ映画を映画館で観るなんていつぶりだろう…。原作は未読です。 面白かったです、特に序盤から終盤に入るまでは素晴らしかったです。出会いと別れ。描くことが好きだったはずなのに、泣きながら描いても追いつけない相手がいること、などなどなんだかノスタルジック。平成初期ぐらいの感じかなぁ、なんて考えながら観ていました。終盤、唐突に悲しみポイントが訪れますが、これ本当に必要な描写だったんですかね。なんか安易な気がして、ちょっと冷めてしまったかな。映画館内ではファンの方も多いのか、この辺りで大泣きの人もいましたが…。とにかく、間を見せてくれる感じとか、言葉で説明しすぎ無い感じとか、とっても良かったんで、一層もったいないなぁと。 【はりねずみ】さん [映画館(邦画)] 7点(2024-09-04 21:26:30)(良:1票) 2.《ネタバレ》 観るかどうか迷ってたのですがネット上の評判が非常に良かったのとタイミングが合って視聴。 原作も最初のWeb版で読んで、当時非常に評判良くて、たしかに良作と思うけど自分はそこまでかなあって印象で詳細は忘れてました。 映像は素晴らしいクォリティで音楽も良くて、若干ノスタルジックな曲が感動を押しつけがましく押し付けてる感じがしてどうかとも思ったんですけど、要所要所のブラックなオチの4コマ漫画のキレがすさまじくて実にうまいなあと思いました。 例の事件に触発された描写については雑誌掲載時にその改変がネット上で紛糾してたのが映画では元の表現に戻ってて良かったと思うんですけど、本作はその事件に触発されたとはいえそこが主題ではないと思ってたので、個人的にはどっちでも良いかなという感じでした。 で、映画を観て思い出したのですが本作が良作ではあるけど個人的にはあんまり刺さらなかったのは、本作って「いじめっ子視点の贖罪物語」かなあって思ってしまったからで、映画を観てもその認識は変わりませんでした。最近だと、有名人が「昔はやんちゃなことをしてしまったことがある」的な違法スレスレな悪事を武勇伝みたいに語るのがメチャメチャ叩かれたりしていますが、やってることはそれと変わらんかと(あくまで私の個人的な印象ですが)。 重要なのは主人公が、ののせこそが絵の天才で一生かけてもその技量に追いつけないと思っていて、にもかかわらずののせが引きこもりで表に出られないのを利用して漫画の背景を手伝わせて、背景描いてるだけなのは大したことないと貶め、ののせが独り立ちして絵の勉強をしようとしたのを邪魔したということへの嫉妬心と罪悪感を、普通創作家コンビの話だと歳を取った後に、実は君こそが天才と思っていた悔しいから絶対言いたくなかったんだけど、とか告白するんですけど、本作では相手が亡くなってしまったので一生告白できなくなって、でも向こうにとっては自分こそが漫画の天才だと言ってずっと応援してくれてたので今も漫画描いてるみたいな話で、結局最後まで 「君こそが天才なんだ」 とか一言も言えずに終わるので、それが実にいじめっ子の贖罪話だなあって感じるわけです(誰しもなにがしか罪悪感のいくつかは抱えているものなのでそこが味わい深い所ではありますが話としては100点満点中80点には届くかもしれんけど決して100点にはならないよなあみたいな)。 そんなところでした。 【sim】さん [映画館(邦画)] 7点(2024-07-27 13:47:57)(良:1票) 1.《ネタバレ》 原作は読んだ記憶はあるが内容はあまり覚えていない。もしかしたら断片的な情報をネットで見かけただけで、実際は読んでいないかもしれない。これくらいあやふやな情報しか持っていない状態だったし、映画化の情報も何となくどこかで目にしたような気がするくらいであまり関心はなかった。 ところが、上映開始日に「良かった」「観るべし」などと熱い筆致で書かれたいくつものポストをXで見かけてしまい、それをきっかけにネットで観た予告編に由々しきものを感じてしまった。「これは早めに観ておかなければ」と急遽見に行くことに。 学年の連絡プリントに4コママンガを描くことが好きだった小学生の藤野が、不登校の同級生・京本と慮外な縁から一緒にマンガを描くことになり、漫画家を目指す。だが、京本が高校卒業後に美術大学に行きたいと言いだし…。 かなり期待値が上がった状態で観てしまったことがいけなかったのか、予告編を観たときの期待を上回らない、首をかしげることの多い作品だった。 作品全体の印象は「映画というよりもBGVというか、よくできたプロモーションビデオみたい」だ。ストーリーに関係する登場人物が少なく、彼らと社会の関係性が稀薄だったこともあるかと思うが――これは原作がこうだからだろう――何よりもBGMのボリュームが大きすぎたことが大きな原因だ。 派手ではないが、非常に丁寧に、緻密に懸命に気合を入れて作画されているのだから(京本に4コママンガを褒められた藤野が田んぼのあぜ道を歩く作画は出色!)作画の力をもっと信じても良かったのでは、音楽の力で半ば強引に作品全体を盛り上げようとしなくても良かったのではと思ってしまうのだ(『ラーメン発見伝』でラーメンハゲこと芹沢が、客の舌を信じ切れなかったために主人公・藤本との最終決戦に敗れたことを思い出す)。 内容に関しても大きな不満はないのだが、「とにかくがむしゃらにマンガを描き、漫画家になる」に青春をささげたことがとにかく強調され、それ以外の描写がほぼオミットされているため、何かを描く行為自体に感情移入しきれない、もはや漫画家を夢見ることのない僕にとっては「理解はできるがどこか共感しきれない」作品であった。 それでも、帰りにパンフレットは買ったし(グッズは上映2日目にしてほぼ売り切れ!)ブルーレイが出たら買う可能性は低くない。技術的によくできた作品として手元に置いておきたい気はする。 【はあ】さん [映画館(邦画)] 7点(2024-07-05 07:00:07)
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