みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
4.《ネタバレ》 孫が、おばあちゃんの料理を不味いというところが、リアルでほろ苦かったです。 おばあちゃんが料理下手かどうかは別として、子どものころは煮物が嫌いで、お母さんと違う味付けを不味いと言う子は割といると思います。 そんな率直さや食べ物に文句を言えるところが、本当に平和に幸せに暮らせてるんだなと思います。 甥のクラークと鉦ばあちゃんのやり取りは、違和感がありました。 それは、アメリカ人が原爆を落としたことを謝ってるように見えるから、ではなく、日系アメリカ人という設定でカモフラージュしてるのが、表現の限界なのかと思ったので。 錫次郎じいちゃんだって、成功して富豪になったけど、戦後日本人というだけでハワイで相当苦労したはずです。 その息子に謝らせるのはどうなのか。 ただ、そのモヤモヤは、ラストシーンで飛んでいきました。 鉦ばあちゃんは過去へ戻っていきました。 子や夫を守り迎えに行く為に。 逆さになった傘を掲げ、暴風雨に髪や洋服をたなびかせながら、一歩一歩しっかりと前を向いて足を運ぶおばあちゃんの姿は、とても神々しかったです。 そこに被さる「野ばら」の明るい歌。 途中何度か出てきた曲やバラの花が、ここに繋がっていました。 そしてまた、エンドロールで流れる「スターバト・マーテル(悲しみの聖母)」 この作品から更に30年経った現在、未来を託された自分たちは、今どう生きているのか。しばらく考えさせられました。 好き嫌いは抜きで、見た方が良い作品だと思いました。 【nanapino】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2020-08-08 17:48:59) 3.《ネタバレ》 黒澤監督の「夢」の中の短編を、1時間半の映画にしたような感じだ。 あのピカドンの眼は、インパクトあった。見事です。 黒澤さんの夢のようなイメージだ。 黒澤さんはどの作品観ても、丁寧に創り込んでいくのが感じられる。 今の映画に慣れてる人には、ちょっと物足りないかも・・ でもこんな地味な内容を最後まで観せられる力量はスゴイです。 まさに日本の映画! テンポも、内容も、映像も。 アメリカに影響を受けた「姿三四郎」などの初期の作品から 日本を取り戻した監督のやらなきゃいけなかった仕事だと思います。 【トント】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2019-07-05 02:24:51) 2.もうちょっと子供を子供らしく描けないもんかねえ、とはどうしても思ってしまうのですが。子供にあまり多くをしゃべらせなかった『夢』、ジジイに子供を演じさせた『まあだだよ』。それに比べると、4人の子供に、いかにも「若作り」の会話を続けさせた本作、ちとつらい。 でもいいんです。子供たちとお婆さんの要領を得ない会話、その中から次第に、外の世界が見えてくる。昔、長崎に落とされた原爆。それ以来、止まった時間。 しまいにゃリチャード・ギア様までやってくる。お婆さんとギア様、ふたりの夕べ。これをラブシーンと言ったら、ちょっとセンチかな。 八月なのにバラが咲いてる。真っ赤なバラに向かうアリの行列。その昔、大勢の人間が死んだこの町で、小さな虫たちが一生懸命生きてる。そんでもってラスト、お婆ちゃんの言動がおかしくなり、嵐の中を飛び出していくと、これはもう悲劇の予感以外の何物でもないけれど、さにあらず、唐突に流れてくる「野ばら」の合唱で、印象は一変します。自然の中、歴史の中で、人間の存在なんてちっぽけなものだけど、それでも傘をおちょこにしながら風に向かって行くお婆さんの姿。生命力、と言うとちょっと違うかも知れないけれど、あのアリの行列とも呼応するかのようで。 【鱗歌】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2016-08-29 22:24:30)(良:1票) 1.【あろえりーな】さんのおっしゃる通りリチャード・ギアである必要性は全くなし。でも内容は結構面白かったし、あたしにとって黒澤明がこんな黒澤らしくない表現(いや、それはある意味必要以上に黒澤らしいのだけどね)があたしは好きですね。 【奥州亭三景】さん 7点(2003-07-04 22:05:26)
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