みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
4.《ネタバレ》 田中泯の「HOKUSAI」と比べると、興味深い。 あちらの方は、名作誕生に迫ったものだが、 こちらの新藤兼人の北斎は、老境に立っても、 俄然、創作意欲がわいてくるとこに、結構力点置いてた。 タコと美女の作品誕生に拍手。 老人になってからの魔性の女との再会、若さが欲しいと いいながら、ぐったりなるところに人生の皮肉が感じられて 面白い。 滝沢馬琴との辞世の句の差に、また味わいがある。 馬琴のすました人生と、迫力ある北斎の辞世の句の比が見事。 【トント】さん [DVD(邦画)] 7点(2021-12-23 00:15:40) 3.《ネタバレ》 北斎と馬琴、それにその他の絵師たちのやりとりの中に当時の雰囲気をうまく醸し出しているのがうまいし、北斎を演じる緒形拳の演技もパワフルならば、新藤兼人監督の演出も当時70歳近いとは思えないほどにエネルギッシュで、北斎の作品に対する情熱や執念がよく伝わってくるし、それは新藤監督の映画に対する情熱や執念でもあると感じることができる。見る前はもう少しシリアスな映画かとも思っていたが、想像以上にコメディ色が強く最後まで肩の力を抜いて楽しく見ることができたのも良かった。中でも後半、晩年を迎えて老人となった北斎と馬琴(西田敏行)のやりとりはコントのようで笑える。まだ若い田中裕子も北斎の娘を少女時代から老年期に至るまでを違和感なく演じている。彼女と樋口可南子演じるお直という二人の女性の対比も良かった。二人とも北斎の絵のモデルとして豪快に脱いでいるのが大胆。北斎が「蛸と海女」を描くシーンでの樋口可南子(妙に色っぽい。)とタコとの絡みは、タコが作り物丸出しであるにもかかわらず、強烈なインパクトを残していて、とても印象的だ。(かなり笑えるシーンでもあるのだが。見たのが深夜で良かった。)馬琴の妻を新藤監督の映画の顔である乙羽信子が演じているが、西田敏行と乙羽信子は後年の「釣りバカ日誌5」で親子役を演じており、その印象が強くて見る前はちょっと不安だったのだが、二人の演技力のおかげかとくに違和感は感じなかった。この二人のやりとりも楽しい。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 7点(2014-07-20 00:23:16) 2.《ネタバレ》 曲亭馬琴と北斎のやりとりが江戸の当時を想像できて楽しい。 緒形拳、西田敏行、田中裕子の三人が達者で、軽妙な会話に笑えるシーンが幾つもある。 田中裕子と樋口可南子が思い切り良く脱いでいるが、まったく違った女を演じていておもしろい。 田中裕子は北斎の娘役で、無邪気でユーモラスないい味を出している。 密かに好きだった馬琴の手伝いを勘違いして帯を解きだしたのは微笑ましかった。 樋口可南子は魔性の女の妖艶さが出ていた。 映画の売りになっていた大ダコとの絡みはインパクトがある。 大ダコの作りがチープだったのが気になったが。 北斎といえば切手になってる絵くらいのイメージしかなかったが、人となりに触れたような気になる。 バイタリティあふれる北斎の生き様には圧倒される。 作品に対するメラメラとした執念がすごい。 頻繁な改号や転居、エピソードも奇行が目立つ人物だが、芸術家本来の姿を教えてくれるようだ。 【飛鳥】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2013-01-19 23:04:34) 1.《ネタバレ》 斎、馬琴、歌麿、三馬、一九らの芸術家が顔見知りであったのかどうかは知らないが、江戸時代中期の同時代を生きた人たちであり、中でも北斎、馬琴は80過ぎまでの長生きをした。 映画では「富岳百景」を若い頃描いて、「蛸と海女」を晩年に描いたようになっているが、「蛸と海女」は60歳頃で「富岳百景」が70を過ぎてからの作。実際と異なっているのは、たぶん矢代静一の原作がそうなっているのだろう。 原作と言えば、「蛸と海女」の原作の絵も登場し、語り草になっている樋口可南子のモデルのシーンの蛸は、その原作に非常に似せて作られていることにびっくり。 葛飾北斎という人は、名前(号)を変えること30回、転居すること93回という記録の主で、金銭感覚がなく傍若無人な人だったらしい。映画の緒方拳は、まさにその傍若無人ぶりをいかんなく発揮している。 【ESPERANZA】さん [映画館(邦画)] 7点(2011-11-13 08:27:51)
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