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【クチコミ・感想(8点検索)】
3.「日本」という国は、なんて奇妙で、ユニークで、興味深い国なんだろう。と、思う。
日本人でありながら、この映画を観ていると、この国の「異質」さに頭がクラクラしてきた。
それは、決してこの映画がいわゆる“トンデモ”日本描写に溢れているというわけではない。
日本の文化と風土を愛してくれている稀代のクリエイターが、懇切丁寧にこの国の本質を表す描写を積み重ねている。
その結果として、こんなにもエキセントリックな映画が出来上がるのだから、それは即ち、やはりこの国そのものが本当にエキセントリックということなのだろう。
“今から20年後”という時代設定も巧い。この表現により、この先いつどの時代に今作を観たとしても、近未来を描いたディストピア映画のように見える。
そして、映し出される映画世界は、過去も未来もあらゆる時代が混濁している。それは、この物語がどの時代にも当てはまる悲哀と戒めを秘めていることの暗示でもあろう。
権力と暴力により虐げられる対象を「犬」としてこの物語は綴られているが、その光景はまさに今なお続く人間の負の歴史そのものだった。
もしこれがそのまま「人間」が虐げられる話として描き出されていたならば、とてもじゃないが直視できない。
けれど、人間の“隣人”である「犬」に置き換えて、独特の風合いのストップモーションアニメで映し出すことで、映画としての可笑しみが生まれ、同時に胸に刺さる悲しみや辛辣さも孕むことに成功している。
ウェス・アンダーソン監督ならではのフェティシズムに溢れたユーモラスでブラックな快作である。
コレ程偏執的な「日本愛」を示されては、日本人として、映画ファンとして、ニマニマしながら観るしかなかった。 【鉄腕麗人】さん [映画館(字幕)] 8点(2018-06-21 09:23:39)(良:1票)
2.《ネタバレ》 細部にまでこだわり抜かれたヴィジュアルと、躍動感あふれるカメラワークはさすが。見た目の可愛さに媚びない虐げられた犬たちの造形は、傷だらけでやせた姿を表に出すも、愛さずにはいられない心の美しさを内側に秘めていて、とても魅力的だ。主人公は、チーフという名前の元ノラ犬。元ペットだった他の犬たちとは違い、人間に対して敵対心をもつ彼(犬)は、少年と旅を進めていく中で心を通わせる。ありがちな過程ながら、心にしみる。犬たちと少年のロードムービー調の中盤とは一転して、悪役の市長がいるメガ崎市に乗り込んでいく終盤はテンポが落ちる。それでも、監督の日本への愛が、昭和っぽいレトロな世界観にあふれる贅沢な作品といえる。 【カワウソの聞耳】さん [映画館(字幕)] 8点(2018-06-15 11:25:09)(良:1票)
1.近未来の日本が舞台だが、何処か懐かしいような古き良き日本の雰囲気漂う異空間となっており、日本語と英語(犬語)が飛び交うカオスすぎる世界観に圧倒された。
犬を助ける為に冒険を繰り広げる少年の物語はワクワクに満ちていて終始引き込まれた。
とても人間以上に人間くさい犬たちが主役だった。
皆個性的なキャラクターで魅力に溢れてる。
ちょっと気になったのは少年の日本語がカタコトで聴き取りにくかった点。 【ヴレア】さん [映画館(字幕)] 8点(2018-05-25 21:14:55)(良:1票)
マーク説明 |
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【点数情報】
Review人数 |
19人 |
平均点数 |
6.42点 |
0 | 0 | 0.00% |
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1 | 0 | 0.00% |
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2 | 0 | 0.00% |
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3 | 0 | 0.00% |
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4 | 4 | 21.05% |
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5 | 3 | 15.79% |
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6 | 2 | 10.53% |
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7 | 4 | 21.05% |
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8 | 3 | 15.79% |
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9 | 3 | 15.79% |
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10 | 0 | 0.00% |
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【その他点数情報】
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