|
ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です!
【クチコミ・感想(8点検索)】
7.《ネタバレ》 政治的要素はあまりなく、2時間強の長さのため、アンゲロプロスの中では取っつき易い方。
それでも初見時は長回しや難解な台詞の数々でしんどかった。
エレニ・カラインドルーの音楽と時空を跳躍した撮り方が頭から離れず、数年後再見したら秀作と再評価。
妻に先立たれ、自らも死を目前にした老詩人の魂の彷徨。
アルバニア難民の少年の強かさと未来への眼差し。
交錯する生と死。
"永遠"になった過去と新しい"一日"を刻み始める現在。
難しく考える必要はない。
これは新しく生まれ変わった詩人の物語だ。 【Cinecdocke】さん [地上波(字幕)] 8点(2015-09-06 15:33:02)
6.「時とは、浜辺で石遊びをする子供」、「明日は“永遠と一日”」。美しい言葉と映像に心がしびれていくのがわかりました。男の子役もすばらしかったです。
【HRM36】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-09-01 08:37:11)
5.《ネタバレ》 この監督が紹介され出したころの作品は、叙事詩と抒情詩が拮抗しているようなところに魅力があったんだけど、どうもこのころから抒情詩のほうへ傾斜していっていて、なんかもう一つ固い芯がほしいところ。叙事詩的な部分の映像のほうがいい。横一列の車、横一列の警官。十名ほどの人がぞろぞろ歩くってのは、もうこの人のサインみたいなシーン。結婚式の場面などは、またかと思うがやっぱりいい(この人はミュージカル監督なんだと思ってる)。そして水辺ということ、海、川、港、ここらへんは抒情詩的な題材だけど。国境の金網にぶら下がる人々、死体置き場の階上から見下ろす人々、つまりどれも“人々”の映像がいいんだ。そもそも“無言の無名の人々”っていうのが、叙事詩的なんだろうな。いつも一縷の希望を託すようなラストだったのだが、今回の朽ちたテラスでの幻影のダンスってのは、この人にしては退嬰的な気がした。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 8点(2008-12-10 12:13:05)
4.画面に集中して観ていないと話の筋が分からなくなるようなアンゲロプロス作品の中でも、これは比較的分かり易かったので良かったです。言葉を買う詩人の話をする主人公の語り口や、亡き妻との想い出が巧みに交錯する辺りの演出は見事としか言いようがありません。彼にとってはこの一日が一瞬の時間であり、また永遠でも有り得る。この映画をもう一回最初から観るには根気がいるけど、長い長いワンシーンの中で完全に見届けることの出来なかった細部までまたじっくり見直したいです。それにしてもギリシャのバスって面白い構造をしていますね、一度乗ってみたくなりました。 【かんたーた】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2005-09-14 18:47:47)
3.永遠とは全てを包括し総括した絶対的な概念であるはずなのに、同時に絶望的に曖昧で不確定で、具体に寄らない卑怯で狡猾な逃げの表現でもある。永遠とは不確定と不毛と矛盾の総体だと思う。永遠というプログラムには脆弱性があって、それを埋めてくれるアップデートはないのです。老人の最後の一日。永遠の通過点の1つに過ぎない一日。だけれど時に、極度に限定された一日の質量は永遠のそれに匹敵するのだ、とこの映画は提示する。それは厳しく優しい矛盾、永遠が持つ脆弱性でした。老人の最後の一日、だけれどそこには紛れもない永遠がありました。優しく穏やかな「永遠」という澄んだ混沌がありました。 【ひのと】さん 8点(2004-11-21 12:03:28)
2.1ショットずつが非常に長いんですけど、カメラはあんまりアングルを固定せずに、ゆるやかに移動やズームを繰り返して、一種独特の時間感覚があります。そうやって描かれる、ある一日。同じ一日でも違う人の目には違うように映るというのは、まあ当り前の事ではあるのですけど、改めて気づかされます。そういう時間の多重性が「永遠」でもあるのでしょうか。 【鱗歌】さん 8点(2003-09-12 21:46:26)
1.この人物設定をハリウッドで製作していたら、もっとてんこもりのドラマチックさに、お涙頂戴の映画を作っていたでしょう。しかし観終えて何年後までも深い印象を残すのはこちらでしょうね。ラストのワンカットは凄い。 【るーす】さん 8点(2003-01-26 23:15:09)
マーク説明 |
★《新規》★ | :2日以内に新規投稿 |
《新規》 | :7日以内に新規投稿 |
★《更新》★ | :2日以内に更新 |
《更新》 | :7日以内に更新 |
【点数情報】
【その他点数情報】
|