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【クチコミ・感想(8点検索)】
4.《ネタバレ》 市川崑監督と岸恵子というこの名コンビは溝口健二監督若しくは成瀬巳喜男監督と田中絹代の名コンビを見ているようです。日本人が今、忘れている何かが岸恵子演じるかちゃんことおかつさんの優しさ、人を疑って生きるよりも人を信じて生きて行くことの方がどれだけ難しいかということをこの映画の岸恵子のかあちゃんから教えてもらっている気がします。貧乏長屋での貧しい生活にもけして、貧乏であるということを強調しない。泥棒に入った男までも自分の5人の子供達と同等に扱う優しさ、それに心を打たれる泥棒、他の人たちにしても出てくる人物に一人足りとも悪人はいない。この映画には人間ってお金よりももっと大切なもの、赤の他人であろうとも同じ人間であるという市川崑監督の優しさ、山本周五郎という人の原作もそんな優しさに満ち溢れている。ラストの「勇吉」の「かあちゃん」の一言!それを映し出す岸恵子のかあちゃんの表情には本当の子ではない勇吉も五人の子供と同じ本当の子になれた本物の瞬間であると見ることが出来る。市川崑監督がまだ健在であった時、しかも、2001年という二十一世紀にこの映画が撮られたことが、それも岸恵子で撮られたことがとても嬉しく思います。この映画の岸恵子の表情はどれもこれも女優という枠を超えて一人の人間、かあちゃんとしての姿として観ることが出来る。脇を固める俳優陣の中では大家の小沢昭一、この人の存在感、インパクトの強さは凄い。私の大好きな日本の監督の一人、川島雄三監督作品の常連である小沢昭一、この人が画面の中にいるだけで何だか嬉しく思えてしまいます。色んな意味で見ていて、気持ちの良い映画、傑作とかいう評価よりも心温まる佳作としてまた、落語的なユーモアも交えて楽しむことが出来た。 【青観】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-08-07 21:05:16)(良:1票)
3.市川崑が奥さんの遺した脚本を映画化した作品。終始ほのぼのとしていて、見た後とても幸福感を味わうことが出来る傑作。 【イニシャルK】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2005-03-27 22:52:24)(良:1票)
2.山田洋次監督が、ある映画サークルの上映会に呼ばれて参加した後の喫茶店での茶話会でメンバーの一人に「なぜ、悪人を描かないのですか?」と聞かれて「映画の中で悪人を描くのは簡単だけど、善人を描くのは難しいことなんだ」と厳しく答えたそうだ。
まさしく、その難しさを、まざまざと感じさせる映画。ここで描かれる善人を監督が信じているかどうかに、かかってるからね。善人だらけの、このドラマが説得力を持つのも、うそ臭くなるのも、監督の信念しだい。原作を読んでいた僕はラストの処理を、どうするか気になったけど、まずまずではないでしょうか。結論から言うと、大好きな映画。「どら平太」よりは数段上だと思う。日本人って、こうだったんだよな、いや、いまだって、こういう人達がいるはずだ、いてほしいと、痛切に思わせてくれる。傑作じゃないけど、フェンスギリギリのホームラン、大事にしたい佳作。 【ひろみつ】さん 8点(2004-03-28 22:25:37)(良:2票)
1.ストーリーや映像に真新しいものがあるわけじゃないし、リアルな人間ドラマが秀逸だっていうんでもない。でも、この人情味あふれるまったり感と、いい人だらけなのが最高に気持いい。かあちゃんのどっしりした規矩を見ていると、こんな存在に憧れる。キャラクターも生き生きしていて、映画が終わってしまうのを惜しく感じた。安っぽくなってしまうのは承知でシリーズ化、ドラマ化を期待しちゃう。 【ウメキチ】さん 8点(2003-11-27 01:31:33)
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【点数情報】
Review人数 |
15人 |
平均点数 |
6.00点 |
0 | 0 | 0.00% |
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1 | 0 | 0.00% |
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2 | 1 | 6.67% |
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3 | 0 | 0.00% |
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4 | 1 | 6.67% |
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5 | 3 | 20.00% |
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6 | 5 | 33.33% |
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7 | 1 | 6.67% |
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8 | 4 | 26.67% |
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9 | 0 | 0.00% |
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10 | 0 | 0.00% |
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