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【クチコミ・感想(8点検索)】
4.《ネタバレ》 戸籍を捨て肉親との繋がりを絶った上で、非合法な任務に必要な知識を習得し不必要な人間味を捨て去る市川雷蔵が醸し出す狂気が理詰めなストーリーの中で映える。雪子を手にかける一部始終と「母は一人でも生きていける女です」と言い放つ姿にゾッとすると共に彼が後年自身の行いを後悔する事は消して無い事を思わされる。前途有望な若者達をこのようなスパイに仕立て上げた加藤大介の人柄の誠実さがかえってやりきれない。 【The Grey Heron】さん [DVD(邦画)] 8点(2018-04-30 18:08:47)
3.市川雷蔵演じる主人公の渇いた物腰が、この映画が醸し出す空気感のすべてを体現している。
その様は、とても整然として美しい反面、おぞましさと狂気がふいに顔を見せる。
この男は一体何を考えているのか。
ストーリーの進展と共にそれは絞り込まれ明らかになってくる筈なのに、クライマックスに突き進むほどに、彼の心情は靄がかかるように見えなくなるようだった。
それは即ち、主人公・三好次郎もとい椎名次郎が、本物のスパイに成った表れだったのかもしれない。
スパイ・椎名次郎は、僅かに残っていた愛する者への情を、使命という名の非情で闇の中に埋め込み、世界の混沌へと歩み出していった。
実在したスパイ養成所「陸軍中野学校」の実情を描いたこの50年前の映画は、決して一筋縄ではいかない娯楽性と狂気性が入りじ混じっている。
描き出される時代と舞台に共鳴するように、この映画そものものが非常に混沌としている。
ただし、混沌としてはいるが、難解なわけではない。映画としては、娯楽作品としての立ち位置をきちんとキープしている。
それはまさしく、往年の日本映画界の底の深さであり、ただ凄い。
美しき能面のような主人公が、この先どのような“表情”を使い分けて、スパイという生き方を全うしていくのか。
そして、彼が手繰り寄せるのは、世界の平和か、それとも更なる混沌か。
この後のシリーズ作品を観ていくのが、楽しみでもあり、恐ろしくもある。 【鉄腕麗人】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2016-05-05 23:09:13)(良:1票)
2.雷蔵映画の中でも時代劇以外の作品は結構好きなんだけど、これはもの凄く雷蔵の魅力が出ている作品じゃないかな?雷蔵という人は普段は全く目立たない人だが、メイクをすると如何様にも変わると言われていたそうだけど、まさにその特徴を生かした役ではないかという気がしてならないですね。 【奥州亭三景】さん [映画館(邦画)] 8点(2010-11-08 02:01:09)
1.市川雷蔵の代表作でもあり、彼のシリアスな演技を拝めるなかなかのものです。少し時代の流れがとらえにくいけど、彼の演技は本当にすばらしいものだと思います。続編はもっとスリリングになるのでお勧めです。 【あつお】さん 8点(2003-12-31 16:04:21)
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【点数情報】
Review人数 |
18人 |
平均点数 |
6.61点 |
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1 | 0 | 0.00% |
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2 | 0 | 0.00% |
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3 | 0 | 0.00% |
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4 | 1 | 5.56% |
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5 | 2 | 11.11% |
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6 | 6 | 33.33% |
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7 | 4 | 22.22% |
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8 | 4 | 22.22% |
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9 | 1 | 5.56% |
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10 | 0 | 0.00% |
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【その他点数情報】
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