みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
1.《ネタバレ》 これはけっこう拾い物と思う。 老女となってインタビューを受けるアガサ、発見後に催眠療法を受けているアガサ、失踪したアガサを捜索中の警視、さらにそれぞれの回想シーンと、まったく手の込んだ語り口で、複数の主体と時間軸で話を進める割には混乱もなくすんなり見られるのは見せ方やつなぎがうまいからであろう。まるでタペストリーのようだが完成されていてなんか手品のようだ。 アガサ・クリスティー、決してこんな美人ではなかったはずだ。なぜならこれだけ見た目が良ければ男がほっとくはずはなく、じっとり家で小説を書く暇なんてあるわけがない。だいたい書いたものを見るに人を見る目がシビアで意地悪。本人が美女ならこうはなるまい。 そういう意味では美人の俳優さんの起用によりアガサの人生が激しく水増しされているといえよう。 催眠療法によって徐々に彼女の心が解き明かされていくというなんとも興味をそそられる展開。あのギョロ目の怖いおっさんは一体なんなのか、という好奇心。もうぐいぐいひっぱられていきますね。こういうのに弱いんです。 ギョロ目のおっさんの正体については最後まで明かされないのだが。アーチーが階段を登って来たシーンにかぶせたところから考えるに、べつにビューティフルマインドのナッシュの見たような幻覚ではなく、「不吉な予感」を視覚化したもののように思いますが。 これだけお膳立てして気をもたせておいて、蓋を開けてみたら旦那が浮気して離婚を迫られた、というだけのことだったんですか、それがちょっとなあ。もっと突飛な解釈に走ってもよかったのではと思う。最後の方がバタバタしておざなりな感じがするのも惜しい。 でも全体としては隠れた名品と思います。 【パブロン中毒】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-09-26 22:20:29)
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