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【クチコミ・感想(8点検索)】
4.山崎監督って、いい意味で色のない人だと思うんですよ。自分の色みたいなのがない(或いは出さない)がゆえにアクの強さがなく、毎回、広く人々に見られる作品になっている感じ。だけど、この作品は映画版『クレヨンしんちゃん』の映画化、今世紀に入ってから作られた最近の作品をわざわざ実写映画化してしまうっていうのは大変に無粋なように思え、また、元の作品に原監督の色が濃く出ているがゆえに、山崎監督ではなく原監督のモノとしか言い様のない映画になってしまうのではないかと危惧しました。結論としては、原監督と山崎監督のハイブリッドになって実写なりの面白さが出たな、と。原監督的こだわりはかなり薄まりました。でも、キャスティングのそのアクのなさ加減、色の薄さ加減まで含めて、これはかなり巧妙に計算されているんだな、と。つよぽん、ガッキーから筒井、夏川と、見事なまでに強い個性で押すタイプではない役者を揃え、アクの強さをいかに消しこんでゆくか、と。そう、オリジナルのアニメをそのまま映像化したら、とんでもない事になってしまうという危うさをきっちり回避してるんです、これ。実写で「野原一家、ファイヤー!」をやっちゃったら、ボディブレードでフルスイングをやっちゃったら終わりになってしまうという。そこら辺、『20世紀少年』なんかとは違いますね。結果として、広く口当たりのよい娯楽時代劇の出来上がり。シネスコ画面に展開する合戦シーン、一対一の殺陣など、必要な画も撮れてますしね。本格時代劇を、また『クレヨンしんちゃん』を大前提とした視点で捉えてしまうと物足りなさ大爆発でしょう。しかし、いい意味での俗っぽい仕上がりであるがゆえに、「『しんちゃん』でかつ大人なドラマ」という、客観的に見ると実はシリーズ中でもかなりマニアックなシロモノであった『アッパレ!戦国大合戦』よりも敷居は低く、間口は広い作品に仕上がっています。ポイントは『クレヨンしんちゃん』の実写化ではなく「おマタのおじちゃんと廉ちゃんの物語」の実写化。純化され、透明感を与えられたラブストーリー。そこに実写化の意義も価値もあったと思います。 【あにやん🌈】さん [映画館(邦画)] 8点(2009-09-06 18:36:01)(良:3票)
3.《ネタバレ》 ラストシーンはアニメ版と変えて、ハッピーエンドをみたかった。アニメ版に忠実で、実写リメイクする必要はなかった。それでも、アニメ版が好きだから、この作品も好きになる。 【ビアンキ】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-04-17 20:39:59)
2.これはあれだな、ようはわれわれのような「戦国大合戦が大好きな人たち」の中のプロのみなさんが、好きが長じて自分たちでもやってみようぜーっていうのりで作った映画といえる。だから、一部の金儲け主義者はいるかもしれないけれども、彼ら(金儲け主義者)のおかげで、われわれ「戦国大合戦が大好きな人たち」がまた別の角度から戦国大合戦を観賞することができた。 この映画を観れば一層『戦国大合戦』が補える。 【no_the_war】さん [映画館(邦画)] 8点(2009-09-29 21:49:54)
1.水面上を移動するカメラがゆるやかに河辺の娘に寄っていく。ススキの生い茂る水辺。思わず、溝口健二『山椒大夫』の安寿を想起する。娘(新垣結衣)は髪型も安寿(香川京子)そっくりだ。『三丁目の夕日』の劇中に図らずも『雨月物語』を忍ばせた山崎貴らしい衒いのないしたたかさ。ここから、溝口的主題も浮かび上がってくる。『山椒大夫』の安寿、『近松物語』のおさんと、溝口映画の中で時代のシステムの犠牲となる女性を演じてきた香川京子が、クライマックスで自由を求め駆け出していく新垣結衣を感慨深げに見送る。そこで初めてアップとなる彼女の柔和な表情の素晴らしさ。大女優に対する敬意に満ちた感無量のショットである。小津安二郎を思わせずにはおかない記念写真の使い方も秀逸だ。全般的にショットはシネスコを上手く活かし、アップを抑制しながら長めのショットで役者の演技をじっくりと見せる撮り方で非常に好ましい。水辺での二人掛けの殺陣や、敵本陣への朝駆けから乱戦への突入、本陣内での決闘まで、いずれの擬斗シーンもカットを割らずにしっかりと草彅のアクションを撮っている点を大いに評価したい。河辺の場面で、四名を捉えていたショットを微妙なカメラのずらしで二者の会話に移行させていく巧さ。ラストで新垣が城門から画面手前まで走ってくるのを望遠の長回しで捉えたショットの長さによって、最後の銃声のショックを強調する演出。少年の一家が現代へと消える瞬間を、新垣の微妙な目の表情変化とフレーム外の音で処理する演出などなど、VFXの監督がしかるべき場面では自らの得意技に寄りかかることなく、シンプルな映画的工夫に徹する姿勢が実に好ましい。実写映画はあくまで実写的に映画を志向すれば良いのであって、別物であるアニメ原作に隷属する必要など全くない。映画の中で、少年の目が変化していく(実写ならではの)見事さ。しっかりと「成長」が描かれた映画である。 【ユーカラ】さん [映画館(邦画)] 8点(2009-09-14 20:35:36)
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【点数情報】
Review人数 |
39人 |
平均点数 |
5.23点 |
0 | 1 | 2.56% |
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1 | 0 | 0.00% |
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2 | 1 | 2.56% |
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3 | 1 | 2.56% |
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4 | 9 | 23.08% |
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5 | 11 | 28.21% |
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6 | 10 | 25.64% |
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7 | 1 | 2.56% |
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8 | 4 | 10.26% |
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9 | 1 | 2.56% |
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10 | 0 | 0.00% |
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【その他点数情報】
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