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ラスト・ショー

The Last Picture Show
1971年【米】 上映時間:118分
ドラマシリーズものモノクロ映画青春もの小説の映画化
[ラストショー]
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2017-07-20)【S&S】さん
公開開始日(1972-07-20)


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監督ピーター・ボグダノヴィッチ
キャストティモシー・ボトムズ(男優)ソニー
ジェフ・ブリッジス(男優)デュアン
シビル・シェパード(女優)ジェイシー
ベン・ジョンソン〔男優・1918年生〕(男優)サム
クロリス・リーチマン(女優)ルース
エレン・バースティン(女優)ジェイシーの母ルイス
アイリーン・ブレナン(女優)ジュヌヴィエーヴ
クルー・ギャラガー(男優)アビレーン
サム・ボトムズ(男優)ビリー
ランディ・クエイド(男優)レスター
フランク・マーシャル(男優)トミー
ピーター・ボグダノヴィッチDJ
原作ラリー・マクマートリー
脚本ラリー・マクマートリー
ピーター・ボグダノヴィッチ
撮影ロバート・サーティース
製作スティーヴン・J・フリードマン
コロムビア・ピクチャーズ
製作総指揮バート・シュナイダー
配給コロムビア・ピクチャーズ
美術ポリー・プラット(プロダクション・デザイン)
衣装ポリー・プラット(ノンクレジット)
編集ドン・キャンバーン
字幕翻訳高瀬鎮夫
その他フランク・マーシャル(ロケーション・マネージャー)
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【クチコミ・感想(8点検索)】

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8.《ネタバレ》 世界の片隅で、しかも、廃れていく一方の町で、自分の人生、これでいいのかと誰しも悩む。特に青年は悩む。嫌いなんだけど愛しているから辛い。このアンビバレントな気持ちの目盛り上のどこを針が指すかで、飛び出す者、留まる者、が別れる。親の世代は、まだ、栄光のテキサス時代(劇中映画の「赤い河」の有名なヒーホーシーンが示唆している)の名残(サムがその代表)があり、留まる。彼らの世代には、もう引き留める魅力はない。最後の最後の砦、映画館も閉じた。だから、ラスト・ピクチャー・ショー。映画もその閉店の寂しい外観で終わる。一人青年が残るが、母の代役のような、彼女の元に戻る。しかし、その若さですでに、幸福がそこにはないことは知っているかのようだ。
K-Youngさん [DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2008-01-21 21:53:17)(良:2票)

7.《ネタバレ》 50年代のテキサスが舞台。舞う砂埃。プールバーと映画館だけが娯楽という田舎。そして若者はやっぱり閉塞している。狭い共同体の中でせっせと恋情をもよおし、だけど色恋沙汰では未来は拓けない。お金持ちで美人の女の子は都会へ行くし、友人は軍隊へ。頼れる先人は死んでゆき、澄んだ魂の知的障害の子は無残な最期を迎える。膠着した現実を打破できぬまま、一人取り残されたソニーが向かうのはかつて不倫してたコーチの妻であるオバサン。なんてこった。こんなにやり切れないものか青春て。苦い苦いどこまでも。
この後アメリカはベトナム戦争を経験し、80'バブルもやってくる。ソニーはその頃どうしていただろう。
21世紀の今格差は広がり、アメリカの田舎の若者は車も持てなくなっている。繰り返す時代の流れ。71年当時に20年前の世相を描いたこの作品は全く不変の青春を見事に切り取ってみせ、少しも色褪せていない。 tottokoさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2018-02-16 17:57:25)(良:1票)

6. 映画評論家から転身した変わり種、ピーター・ボグダノビッチ監督による何ともホロ苦い青春映画の秀作。さびれた場末の映画館オーナー・サムを演じたベン・ジョンスンが味わい深い名演でオスカー助演男優賞を、主人公ソニー(ティモシー・ボトムズ)と肉体関係に陥る、体育教師の妻役のクロリス・リーチマンがオスカー助演女優賞を各々獲得。特にベン・ジョンスンはジョン・フォード西部劇での派手な乗馬アクションしか取り柄のない大根、という先入観を覆す見事な演技で男の渋さを体現し痛快。取り壊しが決まった映画館での最後の上映作品は「赤い河」(1948年・監督:ハワード・ホークス)。ジェフ・ブリッジスと旧交を温めつつソニーの観るラストショーは余りに切ない。個人的には結局結ばれることなく終わったサムとの若き日の恋を、イタズラっぽい表情でソニーに告白するエレン・バースティンも鮮烈な印象を残す。 へちょちょさん 8点(2003-01-29 12:44:30)(良:1票)

5.《ネタバレ》 1952年の米国テキサス州の、何もない片田舎の寂れた町。大戦後の米国は消費ブームで賑わいテキサスはオイルビジネスが活況だったにも関わらず、まるで大不況の30年代からタイムスリップしたような活気のない住民たち。中には近くの油井でひと山あてて裕福な家庭もあるけど、相対的に貧富の差が激しい。そんな町にも高校があって卒業してゆく若者がいるけど、世界一裕福な国の若人とは思えない覇気がないどんよりとした青春を送っている。 これはニューシネマ全盛期に撮られたピーター・ボクダノヴィッチの最高傑作と評価されてますが、明らかにニューシネマとは違った感性の作品だと思います。ジュークボックスやカーラジオからはハンク・ウィリアムズなどの曲が聞こえてきますが、そもそも音楽担当は起用されておらずオリジナルの劇伴音楽は皆無、『ペーパームーン』も同様でしたがこれが当時のボクダノヴィッチ・スタイルです。ジェフ・ブリッジスがティモシー・ボトムズを殴るのとラストでサム・ボトムズがトラックに轢かれて死ぬ以外は、ほんとに何も起こらないストーリーだと言えます。でもこのストーリーは、若者たちと親世代の中年組とにはっきり分かれたストーリーテリングなんだけども、両者のキャスティングと演技が絶妙なバランスを保っているのが上手い演出でもあります。いわば両者の橋渡し役的な存在だったベン・ジョンソンが急死してからはこの田舎町をかろうじて繋いでいた絆が崩れていったような気がします。若者組で唯一大人と親密だったのはコーチの妻と不倫関係だったティモシー・ボトムズも盛りのついた牝猫のようなシビル・シェパードに翻弄された挙句にかけがえのない友を失ってしまいます。最後に不倫相手のもとで許しを与えられる結末には、カタルシスはないけどほのかな光明が感じさせられました。 『アメリカン・グラフィティ』よりも一回り前の世代のお話しですけど、陽気な『アメ・グラ』と似たような題材でありながらも、対照的なテイストの映画でした。 S&Sさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2022-12-09 22:39:00)

4.《ネタバレ》 どこぞの田舎町を舞台にした人間模様が描かれていて、ストーリーらしいストーリーもないんですが、独特の映像と、赤裸々でありながら微妙な人間関係が、我々を映画に引きこんでくれます。若い人たちがいて、かつて若かった人たちがいて、何だか大してロクなこともしてなくって、田舎町ではずっと前からこういうのが続いていて今後も続いていくんだろうな、と思いつつも、どうやらそうではなくって。劇中、何人かの人物が姿を消していき、そして、決して「町の中心」という程の存在感を主張している訳ではないんだけど、映画館がひっそりと最後を迎えて、この作品も終わりを迎える。静かであるが故に引き返せない流れを、しっかりフィルムに焼き付けておこうとするかのような、そんな切なさを感じさせる映画でもあります。 鱗歌さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2017-10-01 12:27:06)

3.テキサスの片田舎でくすぶっている若者たち。同世代との恋はうまくいかず、主人公は人妻との愛欲に走り、友人は戦争に行ってしまう。大人たちも良き時代の記憶にすがるだけで、若者たちを導くことができない。そんな心の寂しさを映したモノトーンの映像はとても切ない。 爆裂ダンゴ虫さん [ビデオ(字幕)] 8点(2007-12-23 01:01:12)

2.こら ガキども。明るく健全を装った全裸プールパーティーなんてとんでもないっちゃ 即刻中止をせんかい! 楽しい事の独り占めっちゃ絶対に許せませんぜ どこでやってるんじゃ? ん?テキサスか? 3737さん [DVD(字幕)] 8点(2005-10-20 23:50:55)

1.シビルシェパードがめちゃめちゃ可愛かったね。白黒の映画だったけど、そこだけ輝いていたような。 onomichiさん 8点(2003-09-07 19:22:40)

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【点数情報】

Review人数 27人
平均点数 7.00点
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5311.11% line
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7829.63% line
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【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.50点 Review2人
2 ストーリー評価 9.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 8.00点 Review2人
4 音楽評価 5.50点 Review2人
5 感泣評価 8.00点 Review1人

【アカデミー賞 情報】

1971年 44回
作品賞 候補(ノミネート) 
助演男優賞ベン・ジョンソン〔男優・1918年生〕受賞 
助演男優賞ジェフ・ブリッジス候補(ノミネート) 
助演女優賞クロリス・リーチマン受賞 
助演女優賞エレン・バースティン候補(ノミネート) 
監督賞ピーター・ボグダノヴィッチ候補(ノミネート) 
撮影賞ロバート・サーティース候補(ノミネート) 
脚色賞ラリー・マクマートリー候補(ノミネート) 
脚色賞ピーター・ボグダノヴィッチ候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

1971年 29回
作品賞(ドラマ部門) 候補(ノミネート) 
助演女優賞クロリス・リーチマン候補(ノミネート) 
助演女優賞エレン・バースティン候補(ノミネート) 
助演男優賞ベン・ジョンソン〔男優・1918年生〕受賞 
監督賞ピーター・ボグダノヴィッチ候補(ノミネート) 

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