みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
14.《ネタバレ》 あんとは日本人が大好きな和菓子の中の和菓子どら焼きの中に入っているもので、日本人が大好きという意味ではドラえもんが大好きなどら焼きを食べると美味しい。誰もが食べるとほっこりする味である。そんなあん作りに情熱をかけているドラマだ。樹木希林が作るどら焼きに惹かれた1人の男と店にやって来る客、樹木希林の過去が分かる後半の展開は前半のまったりとした雰囲気とは別で、樹木希林が演じるからこそ伝わってくる人生の重み、辛さ等が重なってきて、この人にしか表せない演技なのか?樹木希林そのものなのか?と思わずにはいられなくなる。ハンセン氏病という重く苦しいテーマの中に樹木希林が見せる優しい表情に引きこまれる。寅さんを見ると草団子、鰻、メロンが食べたくなる様にこの映画を見ていると無性にどら焼きが食べたくなって仕方なく、見終わった後、直ぐに近くの和菓子屋さんにどら焼きを買いに行ってしまった。どら焼き、あん(あんこ作り)そして、そんなほっこりする味とは対照的なハンセン氏病、間違ってもハリウッドでは不可能な日本映画だから作る事が可能なテーマ、生きる上で大事な人と人との繋がりを描いた映画である。 【青観】さん [DVD(邦画)] 8点(2018-11-03 14:54:55)(良:3票) 13.《ネタバレ》 先ごろ亡くなった樹木希林の主演映画。どら焼き屋の雇われ店長をしている千太郎(永瀬正敏)とそこに現れたあん作り歴50年という徳江(樹木希林)。この二人を中心にした物語で、とくに前半はこの二人やどら焼き屋にやってくる女子高生を中心としたお客さんたちとの交流を交えて、どら焼き屋が繁盛していくまでを描いている。小豆一粒一粒に愛情を持って接し、小豆に話しかけながら丁寧にあんを作っていく徳江の優しいまなざしはとても印象的だし、そのあん作りのシーンもまるでドキュメンタリーでも見ているかのように丁寧にじっくりと描かれているのが好感が持てるし、そんな苦労して作ったどら焼きをおいしそうにほおばるお客さんたちをみてこっちまでどら焼きが食べたくなってしまう。しかし、徳江がハンセン病患者であったことが露呈するあたりから空気は一変する。後半は重い内容だが、ハンセン病患者たちの思いや辛さというものがひしひしと伝わってくる。そして、亡くなった徳江が千太郎とワカナ(内田伽羅)に残したメッセージは今になって見ると実際の樹木希林ともオーバーラップするところがあって、吉井徳江という役柄と樹木希林という役者が本当に分からなくなって涙なくして見ることができなかった。千太郎が桜が満開の中、笑顔でどら焼きを売るラストシーン、それまでどこかやる気のなさげだった彼は徳江との出会いで変われた。また徳江もずっと隔離されていて、最後のほうになって社会とかかわることができた、これを思った時、否応なしに感動してしまった。ほぼ予備知識なしで見た映画だったのだが、本当に見て良かった映画だったと思う。そして、樹木希林さん、この人のような役者はもう二度と出てこないと本気で思う名女優のひとりで、亡くなられてしまったのは本当に残念でさびしい。心よりご冥福をお祈りします。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 8点(2018-10-10 00:48:11)(良:3票) 12.《ネタバレ》 木々を揺らす風、踏切の音、鳥の囀り、耳元で囁く声。そして、"あん" が煮立つ音。その音はどれも心地よく、目をとじていても、すぅっと心の中に入ってきます。これはとても "音" にこだわった映画だと感じました。まるで目の不自由な方でもその情景が浮かぶほどに。樹木希林さん演じる徳江を店から追い払ったどら春のオーナーは、はっきり言ってこの映画の悪役です。確かに、誰にでも自分の人生と守るべき生活はある。なのになぜこれほど嫌悪感を感じるのか? それは彼女に "罪の意識" がないからです。どら息子 (甥っ子だったか?) を店にひっぱり込んで千太郎の真心を踏みにじるあたり、彼女に罪の意識というものは微塵も存在しません。千太郎には "罪の意識" がありました。何かに苦しむ人を救えなかったり、保身の為に見て見ぬふりをしたことに、罪の意識や自責の念が強い人ほど彼の涙に共感して泣けるでしょう。僕らが差別や偏見をもってきた人たちは、おいしいものや人の笑顔を好む、豊かな感性をもった普通の人々でした。救えなかったことが悲劇ではなく、それを忘却の彼方へと葬り去ることが本当の悲劇。我々は伝えていくことでしか償うことができないのだ。 【タケノコ】さん [映画館(邦画)] 8点(2015-06-09 23:38:30)(良:2票) 11.《ネタバレ》 樹木希林さんがダントツで良かったという映画であるか、いや違う、どら焼き店長の永瀬正敏も同等に良かった。共に素晴らしかった。 永瀬正敏さん、80年代前半からテレビ・映画でよく見かけた方でした。だがけして好きな役者ではなかった。映画ご出演の際の代表作は何になるのでしょう 工藤夕貴と出演していたミステリー・トレイン(1989)になるのでしょうか。 だが、ここで初めて素敵な芝居をされているなあと思えました(偉そうな事を言ってごめんなさいですが、)そして勝手な決めつけで申し訳ないですが、今後から彼の代表作はこちらとさせてください。寡黙などら焼き店長:千太郎。店長でありながら、雇った婆さん徳江さんに忠実に従いあんを作り、尚且つ生活スタイルを変え人生観まで変え、最終的には去りゆく徳江さん寄りになっていく姿に感銘を受けました。 だがもし自分が千太郎の立場だったならと考えた場合、難しいですね、でもやはり、千太郎と同じ行動しか出来なかったと思います。 【3737】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2022-01-01 23:03:32)(良:1票) 10.最初から引き込まれて飽きのこない作品でした。あんなガムばっか噛んでるやつと働くのも嫌だけど、店長もタバコ吸いすぎー。 【ケンジ】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2018-11-11 12:32:35)(良:1票) 9.《ネタバレ》 ヒロインの名前かと思っていたらあんことハンセン病、意外でした。何でどら焼き屋なのかピンとこないけど、徳江を思う店長の気持ちは痛いほど伝わってくる。女子中学生役の孫の演技が酷いけど、希林さんと永瀬氏に救われる。元患者さんたちの計り知れない絶望感を肌で感じて優しくなったり頑張って生きていこうとする、人間はなんて残酷なのだろう。 【ProPace】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2017-02-01 22:06:06)(良:1票) 8.《ネタバレ》 予備知識なしで鑑賞。 徳江さんの手がハンセン病によるものだとは全く予想しておらず、映画の中の人物と同じく、そうと知った時の衝撃は大きかった。 身の回りにある自然の声に耳を傾け、感謝する。 隔離政策で人生を奪われた徳江さんの思いが伝わってくる映画だったように思う。 学校なんていいから、一日だけでも好きなことすればいいんじゃない? その一日も与えられなかった人生が透けて見えた気がした。 樹木希林という役者はやはりただ者ではない。 【roadster316】さん [インターネット(邦画)] 8点(2024-01-02 19:38:33) 7.《ネタバレ》 主演の樹木希林と永瀬正敏の名演技が印象に残る作品。 特に樹木希林演じる徳江さんの台詞は、完全に樹木希林さんの「間」になっており、特別なディレクションは不要だったのではと思えるくらい自然な演技で、もはや他の俳優の追従を許さない域に達していると思われる。 わが国におけるハンセン病の隔離(差別)政策が、結果的には大きな誤りであったことは今日では周知の事実だが、それがどれほど人間の尊厳を奪ってきたか…。今後当事者がいなくなるにつれ、その社会認識が次第に薄れていくだろうことを考えると、本作が製作された意義は決して小さくない。 愛する家族とわけのわからないまま引き離され、子どもを授かっても産むことが許されず、人生のほぼ大半を社会と隔てられた施設で過ごさなければならなかった不条理は決して繰り返されてはならないが、だからといって、それらの人々が弱く哀れむべき存在であったかは別であることを、本作の徳江さんが示している。 「どら春」の常連女子中学生達のぼやきに「自由に生きればいいんだよ」と明るく諭す徳江さんに救われた気がするのは、決して私だけではないだろう。 【田吾作】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2023-04-13 10:40:56) 6.《ネタバレ》 自然の呼吸を聞いて生きることが大切である事を再確認させられる映画。 あんの効いた食べもの食べたくなっちゃいます。 【ほとはら】さん [インターネット(邦画)] 8点(2022-03-28 17:54:03) 5.縁者さんたちには拍手喝采ですが、この監督のどや顔が見えてくるようで少し興ざめ…でした 景色もきれいでいいのですがね。。 【HRM36】さん [インターネット(邦画)] 8点(2020-11-26 16:21:09) 4.様々な孤独についてクロスした、とても良い映画でした。 もちろん希林さんや永瀬さんの演技も良かったですが、個人的には 視聴者へ「あんた達だって実質こんなもんよ」ってメッセージぶん投げてくる、 浅田美代子さんの世間代表の憎たらしいオバはんの演技が秀逸でした。 ただ内田伽羅ちゃんの役は個人的には違う子の方が良かったかな。 どうしても希林さんのお孫さんって感覚が入ってしまった。演技も初々しいので余計に。 【movie海馬】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2019-03-22 02:57:29) 3.《ネタバレ》 生きていく上での色々なものを感じさせてくれる作品です。 客商売という周りの噂一つで時に繁盛し時に閑散してしまうという難しさに桜の木が重なって見え、儚く切なくなりました。 そして、その両方の要因である徳江婆ちゃんへの感謝と何とも言えない負の感情との葛藤。 オーナーへの慰謝料を肩代わりしてくれた感謝もあり、徳江婆ちゃんについての辛辣すぎる配慮が全く無い言葉に何も言い返すことが出来ない自分への情けなさ悔しさ。結果的にその言葉は正論であったと言えますが、劇中はその言葉が正しくないことを願って見ていたので、現実を突き付けられた気分になりました。 また、ハンセン病患者の隔離と鳥かごの中のカナリヤに自由の尊さや、カナリヤを放した婆ちゃんへの女学生の理解と優しさも感じます。 色々ありましたが終盤のいくつかのシーンでは、その期間は徳江婆ちゃんにとって特別なものだったろうし、どら焼き屋の店長や女学生にも何かを残したであろうと思い起こさせられたので、それが良かったと思いました。 【さわき】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2017-02-04 19:00:33) 2.樹木希林の映画。 綺麗な音。 個人的にはちょっとあっさりしすぎていたような気はした。 【aimihcimuim】さん [DVD(邦画)] 8点(2016-04-24 22:24:00) 1.《ネタバレ》 希林さんのやさしさがにじみ出るような笑顔につられてつい何度も顔が微笑んでしまった。これが他の人ならイラッと来るばあさんになりそうなキャラが、彼女だと何故か許せてしまう。キャスティング大当たり。重いテーマとはいえ、物語はひたすら淡々と静かに進む。じっくり鑑賞できる良作だと思うが、映画館の暗く温かい席では心地よい音や色彩にうっとり寝てしまいそうになるかも。個人的には映画館よりも自宅でのんびりDVD鑑賞の方が向いている作品だと思った。粒あん大好きな私は自分でもよく小豆を炊くが、次からはもっと愛情込めて炊いてあげようと思った。そして千太郎の作るちょっと小ぶりで皮がふっくら柔らかめなこのどら焼き、もしや・・と思ったら、やっぱりエンドロールにうさぎやのクレジットが。また食べたくなった。 【lady wolf】さん [映画館(邦画)] 8点(2016-03-28 00:53:26)
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