みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
6.《ネタバレ》 有色人種に対する差別や貧困など、わざわざ事細かに描く必要は無く。LGBTに対する差別にしたってそう。だってこれは本当は普通の恋愛映画なのですから。それが普通ではないと見なされる、普通として捉えられない限り、この世界は不幸なのです。 終始受動的な主人公の秘めた思慕、本来大切なのはそこだけ。 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 8点(2017-04-12 22:43:54)(良:2票) 5.《ネタバレ》 飛行機にて鑑賞。人が何かに心から期待し、一方で絶望するかもしれないという恐怖を同時に覚悟するその瞬間、どういう顔をするのかということをはじめて見せつけられた。 昔から大好きな小説に、新田次郎の『風の中の瞳』(1958年、東都書房→1976年、講談社文庫)というジュニア向け小説があって、その中で引っ込み思案の女の子が思いを寄せる男子からの言葉を待つ瞬間が、こんな風に描かれているんだよね。 「「それに、澄田さんは僕にとって……」 日野はことばを切った。それ以上のことはいってはならない気がした。いえば、千穂にけいべつされそうな気がした。しかし、日野敏夫のちゅうちょを千穂は許さなかった。彼女は、全身の期待を、その黒い二つのひとみにこめて、日野の言葉の先を要求した。……彼女の目には力があった。いわせないではおかない強さがあった。この一瞬を逃したら、永久に孤独で、化石した女になるかもしれないという彼女の恐怖が、千穂を勇敢にさせていた。」 そんな瞬間を、これを読んだ時にもそのあとにも、自分自身は経験したことがないので、希望と絶望を同時に覚悟する瞬間の顔って、いったいどんな顔なのだろうとずっと思っていたのだが、30年目にしてこの映画にその答えを見つけたのだった。 「You the only man that's ever touched me.」と言ったあとのシャロンの顔。長い間、その瞬間を迎えるためだけに生きてきた、そしてそのあとのことはすべて覚悟したうえで何かを求める人間の顔。自分にとってはそれを見るための映画になった。 【ぽん太】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2017-04-29 10:10:53)(良:1票) 4.《ネタバレ》 ネグレクトの母親に育てられ学校ではいじめられている黒人少年が主人公。 ありきたりの設定だし、親しい友人と呼べる人もいない話しかけてくるのは物好きな少年だけ。 あるとき、その少年と成り行きでキスをしてしまう。 少年 をゲイとして描く必要があったのかなと思いながら見ていましたが、その後、少年が大人になったときにその重さが伝わってきた。 ヤクの売人になって子供時代とは別人のようになった彼がラストにポツリと言う言葉。 それまでの少年の人生が見えたようで感動しました。 【omut】さん [地上波(字幕)] 8点(2020-03-16 21:44:37) 3.心に響く作品でした。 意外と評価が低いので意外です。 心を閉ざした少年が成長していく過程が見事だと思いました。 いじめ、黒人、ゲイ。薬の売人。 この主人公の運命は生まれた時から決まっていたように感じます。 そんな運命を変えてくれる人が必ず1人か2人現れて、主人公は自分を見つめ直すのです。 アカデミー授賞式では他の作品が呼ばれてしまうハプニングがありましたが、本作が選ばれたのは正解だと思います。 【クロエ】さん [CS・衛星(吹替)] 8点(2020-02-17 00:13:28) 2. 映画の中で直接は描かれていない部分を想像させる力がある作品でした。そんな見方をした人にとってはこの作品はかなり味わい深いものになったのではないでしょうか。 同じ時期のアカデミー賞では別作品を推した人もいたようですが、全然比較にならないほどこちらのほうが良かったと思います。 【海牛大夫】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2019-02-25 18:29:23) 1.《ネタバレ》 オスカー作品賞!というタイプではないと思うけど、素直によくできた良作。アメリカの観客にとって説明過多にならない程度の省略なのだけれど、日本ではちょっと文脈がわからない部分が多いかも。でも、この省略のおかげで、スラムに住むゲイの黒人少年の半生といういかにもドラマティックな内容が、パーソナルで内省的な作品にうまく昇華したと思う。何より印象的なのは色彩感覚。ほぼ全員が黒人キャストだからこそ際立つ肌の色の描き方(そのトーンの多様性も含む)や、太陽や月の光の美しさ。『それでも夜は明ける』でも思ったけれど、最近の「黒人映画」は、各シーンの構図や配色がいちいち絵画的で、残酷な物語なのに(だからこそ)本当にうっとりするくらい美しい。その「絵」を見るだけでも見る価値あります。ストーリーは、主人公とそれを取り巻く人々(母親、父親代わりになるフアン、「初恋」の相手ケヴィン)のあいだの関係性の変化を丁寧に描いていて、これも好印象。オスカー脚色賞は納得。派手でドラマティックな展開ではないけれど大切にしたい一作です。 【ころりさん】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 8点(2017-04-21 16:51:10)
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