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【クチコミ・感想(8点検索)】
2.大雑把に言うと英国の上・中・下の階級が繰り広げていくドラマ。「下」というとちょっと極端な表現になってしまい、銀行に勤めている普通の勤労者階級だが、一応このドラマの中では「下」の位置に置かせてもらう。そこで面白いのは、普通だとこの「上」と「下」が対立するでしょ、滅びゆく上流階級と勃興する労働者階級って感じで。ところがここでは対立しない。「下」が、「上」を引っ繰り返すような力をまるで持っていないデリケートな弱々しい青年で現われてくる。労働歌を歌うより、花畑の中を散策しながら詩を口ずさむ手合いなの。この世ならぬものへの憧れに生きている彼は、上流階級のヴァネッサ・レッドグレイヴと対になっているような存在。本来なら対立すべき「上」と「下」が現実に背を向ける地点で寄り添い出してしまい、ドラマの軸を統制するのは「中」の役割りになる。夢見る「上」と「下」に挟まれて、「中」は現実を生きていく。しかしこれが「生きざま」などという語感からは程遠い「いい感じ」のもので、この映画はそのいい感じの味わいに尽きると言ってもいい。「上」と「下」との仕切り役に自分の役割りを定め、控え目にも過ぎず出しゃばりもせず、天真爛漫でありながら周囲に気配りも十分という、おそらくイギリスの長い社交の伝統が培ってきた中流階級の美点が、エマ・トンプソンに結実している。上流階級の洗練も英国の自慢だろうが、こういう愛すべき人物を育てた中流階級も自慢させてほしい、という感じ。ここには対立のドラマのダイナミズムはないが、そのかわり一点から緩く渦を巻き、そしてそれぞれの居どころへ静かに落ち着いていく上品な舞踏のような味わいがある。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-12-10 12:09:48)(良:2票)
1.やっと見ることができました。ハワーズ・エンドが本当に美しくて!ああ、みてよかったと思いました。エマ演じる長女は家族の棲家のためにオールド・ミスではもういられなかったのでしょう、破談になるくらいならなんでも許すと腹に決める(メグ、年収600ポンド);一方、自由きままな、正義然としている妹(ヘレン、姉の年収の10倍近い小切手を他人に送りつけます!自分が身内なら許せるかわかりません。)、そんな姉妹の一喜一憂に自分もいつの間にか入り込んでい、しばらく映画の余韻に浸りながらこの時代のイギリスに生きてみたいとも思いましたが、階級いかんでは石炭拾いをやっているかもなあとひとり妄想して切なくなりました。。。 【HRM36】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-06-08 15:08:42)(良:1票)
マーク説明 |
★《新規》★ | :2日以内に新規投稿 |
《新規》 | :7日以内に新規投稿 |
★《更新》★ | :2日以内に更新 |
《更新》 | :7日以内に更新 |
【点数情報】
Review人数 |
18人 |
平均点数 |
5.56点 |
0 | 0 | 0.00% |
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1 | 0 | 0.00% |
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2 | 1 | 5.56% |
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3 | 0 | 0.00% |
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4 | 4 | 22.22% |
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5 | 4 | 22.22% |
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6 | 3 | 16.67% |
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7 | 4 | 22.22% |
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8 | 2 | 11.11% |
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9 | 0 | 0.00% |
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10 | 0 | 0.00% |
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