みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
2.《ネタバレ》 現代の日本でもこういうことってあるのかなーって目線で見ていました。作中の台詞にあるように、こういう貴族階級の人たちと一般人って棲み分けがされていて、お互いがほとんど関わらないようになってるのかなと映画を見ながら考えてしまいました。慶應の内部生と外部生のように。 五章に分かれて作られているストーリー。急に過去に戻ったり現在になったり少し時系列を掴むのが難しい映画でした。基本的に上流階級の家でいわゆる箱入り娘的な華子を中心に、その婚約相手となってくるさらに上流階級出の青木幸一郎、そしてその遊び相手の美紀の3人を中心に話は進みます。 印象に残ったシーンやセリフはいくつもありました。上述のものもその一つだし、橋の反対側を歩いていただけの通りがかりの女子高生と手を振り合ったシーン、「女同士すり減らす必要はない」や「結婚に縛られず、いつでも別れられる自分でいたい」という考え方も共感できました。 特に印象に残ったのは最後の方のシーンで、「みんな決まった場所で生きてる。親の人生をトレースして、そっちの世界もうちの地元もなんだか一緒。」政治家の世襲のニュースなんかを思い出したりして。そういえば岸田首相の息子も翔「太郎」だったなあとか。でも、そこが上流階級の家だろうが一般家庭の家だろうが貧困家庭の家だろうが、それが環境であれば基本的にそこに疑問を持って生活する人のほうが特殊なんでしょうね。例えば我々現代の日本人が、日常に戦争のある生活なんかリアルに想像できないように。 環境に逆らって生きることが別にいいことだとも思いません。その逆もしかり。極論どっちでもいいかと。ただそのどっちかをきちんと自分で選択し、そしてその結果を自分の選択の責任としてしっかり受け入れる、そういう心持ちだけあればそれでいいと思いました。 ずっと落ち着いたトーンでじっくり考えられる、良い映画でした。 【TANTO】さん [インターネット(邦画)] 8点(2023-01-17 10:46:37)(良:1票) 1.《ネタバレ》 生い立ちに絡み否応なしに訪れる厳しい現実を、痛々しいまでに容赦なく描いている。 それを演じ切った門脇麦は見事だし、彼女との対極的な存在として奔放な役柄を演じた水原希子もなかなかのハマり役。 女の敵は女として描くのではなく、女性同士を共存すべき存在として描いている。 そこに女流監督としての心意気を感じ、またセンスも感じる。 自立して生きている、もしくは自立しようと奮闘している現代女性への応援歌のような作品だ。 色々と苦しいこともあったけど、ほのかに希望を感じさせるラストは、なかなかの味わい。 世の中楽しいことばかりじゃなくて、最悪で泣きたい時もある。 そんな時、話を聞いてもらえる誰かが居れば、それで良いんじゃないかな。 劇中のそんなセリフが印象的だ。 外から東京にやってくる人達が憧れる典型的な東京の景色(東京タワー、東京駅)が分かり易く描かれていたり、虚しく流れる東京の夜の街風景が何度も出てきたりと、どこか寂寥感を感じさせる東京の描写も秀逸。 (余談) ・松濤という町の名前が幾度となく出てくるが、外から東京にやってきた人たちが決して立ち入ることのできない場所として描かれているのが面白い。 ・監督さん、わたしと同じ大学、しかも同じ学部・学科ということで、とても親近感を覚えたし、これからもマークしていきたい。 ・石橋静河さん、石橋凌と原田美枝子の子供と最近知って驚いた。というか、石橋凌の奥さんが原田美枝子ってのも重ねて驚き! 【にじばぶ】さん [インターネット(邦画)] 8点(2023-09-29 23:44:52)
【点数情報】
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