みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
4.《ネタバレ》 一般に、「“ドンデン返し”があります」と言うだけで一種のネタバレになりかねないので、一応「ネタバレ有」にしておきますが、本作はその方面での代表作みたいなもんなんで、今更、という気もしますが。まあ、一見すると、“ドンデン返し”のみに頼った凡作、という感じですけどね、しかしその凡作っぽい装いが、実は油断ならないのです。三流スリラー作家を演じる主人公のいかにもボンクラな表情。騒がしいばかりのボンクラな妻。そこにやってくるのはスーパーマンで皆さんお馴染みの大根役者。そこに展開されるのは、三流作家が企む二流の陰謀劇、入れ子構造になったこのボンクラぶり。「何やねんこの作品は」とか思いつつ観ているうちに、観ている私もボンクラであることを思い出し、作品との間に妙な共犯意識が生まれてくる。なんと、この私まで含めたボンクラの階層構造だったとは。そのピラミッドの頂点でルメットが笑ってます。この作品、もっとスマートに作ることも出来たとは思いますが、それをやってしまうと多分、最後に白けてしまう訳で、これぞ“ボンクラ”活用法の良い例でしょう。“ドンデン返し”というもののあるべき姿を、見事に示しています。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-12-30 11:29:22)(良:1票) 3.《ネタバレ》 推理小説好きなら、観ておきたい価値のある映画「デストラップ 死の罠」。 原作はアイラ・レビンで、ニューヨークのブロードウェイで、延々ロングランした舞台劇の映画化作品だ。 この舞台劇は、ロンドンで大ヒットした、アガサ・クリスティの「ねずみとり」に刺激され、触発されて、製作された気配が多分にあるのだが、イギリス的な本格ミステリの構成とムードを持ちながら、裏側にいかにもアメリカ人好みの乾いた感覚が秘められているのだ。 この映画の演出は、ニューヨーク派の名匠シドニー・ルメット監督。 二幕仕立てという舞台構成を、そのまま映画に持ち込む事で、その構成自体をサスペンスに利用したところは、ミステリ好きを喜ばせる演出だと思う。 才能の枯れたスリラー舞台作家。 若者の持ち込んだ脚本が、あまりにも見事なので、それを自分のものにしようと計画を立てる。 そして、妻をも計画に誘い込み、自分の家で、この若者を殺そうとするのだ。 登場人物は、この三人と近所の奇妙な老婦人だけ。 そして、主な舞台は、この家だけ。 陪審員の控室のみで、あれ程の緊張感と迫力を創り上げた「十二人の怒れる男」の監督だけあって、この限られた場所、その大道具を逆に生かして、二重三重のドンデン返しを語って見せるのだ。 作家のマイケル・ケインも、妻のダイアン・キャノンも、ベストの演技を示している。 そして、青年はあの「スーパーマン」でブレイクしたクリストファー・リーヴだが、複雑な性格の役を陰影を込めて演じていて、実に素晴らしい。 こうしてみると、舞台で練られたミステリの面白さを、単に映像化しただけだと思われがちだが、ところが実はさにあらず。 プロローグに映画ならではのトリックが、はめ込まれているのだ。 実のところ、私はこの部分で完全に騙されてしまった。 憎い人だ、シドニー・ルメット監督。 【dreamer】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2023-08-24 16:59:08) 2.かなり好きな部類です。マイケル・ケインとクリストファー・リーヴの共演もたまりません。 「細部にこだわりすぎると駄作」になる。目から鱗。 日常にないハラハラ・ドキドキをくるくる回るカメラアングルで強調して、あれからすべてが始まるんですね 【HRM36】さん [インターネット(字幕)] 8点(2020-10-30 23:16:13) 1.マイケル・ケイン出演の推理劇では“スルース”よりこっちが好き。舞台劇が元ならではの練り込まれた脚本とキャラの立った人物造形が素晴らしい。なにより主役の2人も含めていわゆる人格者が一人も出てこないのが気持ちいい。ラストには意外なギミックが用意されていますが、舞台でやってこそその真価が発揮されるのでしょうね。映画ででも充分びっくりしたけど。 【皮マン】さん 8点(2005-01-17 19:18:31)
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