みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
9.《ネタバレ》 藤純子主演の任侠映画シリーズ第1作。藤純子の主演映画を見るのはこれが初めてで当然このシリーズを見るのも初めてという状況だったんだけど面白かった。藤純子(富司純子)といえば大林宣彦監督の「ふたり」の美加と千鶴子の母親役の印象が強く、若い頃の東映での出演作で印象に残っているものが少なかった(まあ、あまり見ていないというのもあるんだが。)のだが、この映画の藤純子は美しく、そしてかっこよくてもうこの映画一本見ただけで藤純子がなぜ当時人気があったか分かるし、もちろん今、見ても純粋にいいと思える。山下耕作監督は花を使った演出がうまいからと本作の監督に抜擢されたそうだけど、お竜が一度は堅気になろうとしたが、父親を殺されたことで再びヤクザの世界に戻る決心をするその心情を、牡丹の色が白から赤に変わることで表現する演出をはじめ、ところどころに牡丹の花のショットを挟むことによって血生臭いヤクザ映画に美しさを与えている。お竜が財布を水の中に捨てるシーンも彼女の悲しみをよく表現したシーンだろう。「私は男になった。」と口では言っていても女は女。そんなお竜のつらさがしっかりと描けているからこそ、主人公であるお竜=矢野竜子という女性を描いた人間ドラマとしても深みのあるものになっている。それに片桐(高倉健)と加倉井(大木実)の関係にもドラマ性を持たせるなどただの勧善懲悪ものではない深さを感じさせているのが良い。脇のキャラもよく、山本燐一扮するフグ新とか、おたか(清川虹子)の息子である吉太郎(山城新伍・・・だったんだ。)など印象に残る脇役が多かった。普段凄みを利かせた役柄の多い印象の若山富三郎がお笑い担当でコミカルな演技をしているのはかなり意外な感じがする。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 8点(2011-07-21 15:43:22)(良:1票) 8.これぞ東映ザ・任侠。大ヒットシリーズの一作目だけあって、この分野の完成形をみています。こってこての様式美、ヤクザ渡世かくあれかし、のストーリー。お約束の口上に台詞回し、飛び道具になるかんざし。いずれの要素も現代劇には持ち込めない型にはまったものばかり。だからこそ非リアルの極致で作られた作品は味が濃く、逆に目新しく感じました。 もちろんこの手の作品は主人公が最重要であります。任侠の記号として説得力のある役者でないととんでもない駄作として失笑を買いかねません。その点本作は藤・高倉両名を始め、脇に至る面々までがコクのあるご面相とキャラクターですんばらしい。敵役はちゃんと「悪人顔」、トボけ役は頬っぺたや鼻まで赤くして分かりやすいことこの上ない。後の御大若山富三郎ってこんな役もできたのか・・(衝撃) 「こうなるだろう」という筋は乗りやすく、同性でも惚れ惚れするような藤純子の美しさと気っ風の良さは観ているうちに快感アドレナリンがどんどん促されました。つまりそれこそが大衆娯楽なのですね。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2020-07-12 00:36:10) 7.《ネタバレ》 女博徒が主人公という、なかなかお目にかかれない内容。藤純子さんが熱演。 主人公がバッタバッタと敵をなぎ倒すって訳でもないのも良い感じ。 阿佐田哲也の小説でしか知らない手ホンビキを、映像で始めてみました。個人的にはもっとバクチの場面が見たかった。 【くろゆり】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2020-05-28 22:57:50) 6.やっと見つけた。色んなレンタル屋さん、探しに探してやっと見つけて嬉しくて借りてきた。良かったなあ!藤純子の美しさと高倉健のかっこ良さ、この2人が同じ画面に映し出されるだけで、何か良い!とにかくそう思えるのです。マキノ雅弘監督の「昭和残侠伝」シリーズのような雰囲気が良い。監督が山下耕作ていうだけあって、流石は「関の弥太っぺ」を撮った監督だけのことはあるその美しい牡丹をショットに撮り入れるなどの工夫もされていて、なんと言う心憎い演出!そんなこの作品、どの人物にしてもきちんと描かれているからダレルなんてことは全くないから楽しめる。男社会に生きる女の哀しさ、つらさ、そこに流れる空気、全てが叙情的に描かれているのも良い。このシリーズ、初めて観たけど、予想していた通りの出来で、良かったです。 【青観】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2006-06-22 20:51:13) 5.《ネタバレ》 これが藤純子の緋牡丹博徒かぁ…。かなり良かった。まさに「立てば芍薬座れば牡丹」の如く美しい藤純子。上目使いがたまらないです。健さんもかっこよかったなぁ…。ストーリーは漫画っぽいというかなんか修羅雪姫みたいだったけどコミカルなシーンも多くて楽しめる。若山富三郎・山城新伍なんかかなり驚いたし...。娯楽性の高い作品でした。 【バカ王子】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2006-05-21 00:01:56) 4.山下耕作監督作品ってそんなに観てないけど、どれもこう、重厚で凛とした佇まいなのが印象的。藤純子は勿論素敵なのだけど、山本麟一、待田京介ら脇を固める役者の表情がいいっすねえ。健さんも、むしろ自分が主演の時より美味しい感じ。あと敵役の大木実のキャラクターも単純な悪人ではなく、死に際に高倉健のことを「あにき・・・」と呼びながら倒れる場面に端的に現れているように、人の苦悩とかが奥深~く描かれてるのが良かったです。・・・ただ、藤純子の主題歌は、確かに・・・結構難しい歌だし、たぶん藤純子の声域に比べてキーが低すぎたんじゃないかな~。間違っても「なんかコレ、クレヨンしんちゃんの声の人が歌ってるみたい」とか、もし思っても口に出してはいけません。 【ぐるぐる】さん 8点(2005-02-07 21:07:47) 3.いやあ~、【緋牡丹のお竜】こと藤純子さんの美しさが際立っていました。その横に、これまた着流し姿、そして日本刀がよく似合う男・高倉健が。立っているだけで絵になる二人、、かっこよかったっス。藤さん、歌は歌わない方がよかったような、、。若山富三郎と清川虹子は存在感があった。清川さんが言った“お竜は私の若い頃そっくり、、”にはちょっと言葉がでなかったが、、。最後は”健さん~、死ぬな死ぬな~”と思わず叫んでしまいました。 【fujico】さん 8点(2004-02-23 16:29:20) 2.《ネタバレ》 「粋な女」を目指す人は是非どうぞ。 <追記>18年ぶりに再見。高倉健の出番が少ないのが難点ではあるが、あくまでも藤純子が主演なので仕方のない所か。藤純子は当時22歳とは思えぬ凄みと貫禄で、圧倒的な存在感を放っている。肝心の殴りこみシーンでは待田京介が余計と言えば余計ではあるが、高倉健と藤純子の2人での殴り込みというのは、あらためて見ても新鮮さを感じるし、昨今流行の男女平等的観点からも「現代性」を感じる。悪役の大木実は会津の没落士族の子孫という設定で、政治家になろうと薩長へのリベンジを果たすためにのし上がって来ており、高倉健のようなタイプを「古い」としてしまう点などは、当時の時代性が窺えて興味深い。 【東京50km圏道路地図】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2004-01-02 04:07:22) 1.藤純子演ずる「緋牡丹のお竜」が活躍する任侠映画シリーズ第1弾。話の筋は様式化された東映任侠物の女性版というところですが、登場人物がとにかく魅力的です。まず、女心と渡世の狭間で揺れるお竜にマジ惚れてしまいます。脇では、お竜に恋心を抱き、暖かく見守る兄貴分の熊虎親分(若山富三郎)がいい味を出してますし、お竜の力強い味方、堂万一家の女親分おたか(清川虹子)も貫禄たっぷりで、この二人はシリーズのレギュラーとなります。あと本作では、コワモテの悪役イメージの山本麟一が朴訥なお竜の子分を演じていたのが印象的でした。今のご時世、本作のような義理人情ものを受け入れられる人が果たしてどれだけいるか疑問ですが、私は久々に観て新鮮にすら感じました。ただ・・・、本シリーズ最強のずっこけポイントは藤純子自ら歌うテーマ曲のメガトン級のヘタクソさ(激汗)。しかしまあ、ご愛嬌で許してやっておくんなさい。 【shakunin】さん 8点(2003-11-22 15:51:58)
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